Parallels Desktop 4 for Windows & Linux...
現在, 各種 OS での拙作ソフトの動作確認用として VMware Workstation 7.1, VirtualBox 3.2.6, Windows Virtual PC, Virtual PC 2007 SP1 といった市販品 PC エミュレーターを使っています。 どれもメジャーどころなわけですが, メジャーなところでは もう一つ Parallels Desktop が存在します。
もっとも, メジャーなのは Parallels Desktop 5 for Mac (以降『for Mac』) であって, Windows 用である Parallels Desktop 4 for Windows & Linux (以降『for Win。) のほうは Parallels Workstation for Windows & Linux 以来忘れ去られているのではないか…と心配になってしまうほどマイナーな存在になってしまっている気がしないでも…。 (^^;;
ベンダーのほうでも「for Mac」ほど力は入っていないのかもしれませんが, それでも「for Win」自体は わりと しっかり作り込まれていて, Direct3D や Aero への対応…といった方面を除けば, 先へ進んでいる部分もあったりと, 決して見劣りはしません。 というわけで, 「for Win」を試してみました。
まずは入手ですが, いくら何でも「いきなり買う」ということは有りませんので, 期限付きライセンスを取得しての体験版モードです。 2 週間は ちょっと短い気がしないでもないですけれど。 それはともかく, 「VMware 7.1 + VirtualBox 3.2.6 + Windows Virtual PC」という三重苦状態のところへ四重苦目のインストールを敢行したわけですが, この段階で転けるようなことは有りませんでした。 いえ, 状況が状況だけに転けても一向に おかしくありませんので。
次はゲスト PC の設定と OS のインストールです。 OS は Windows XP MCE 2005 を選択します。 設定自体は難しくありませんので続けて OS をインストールしようとしたところ, DVD-ROM から立ち上がりません。 起動デバイスとして設定されている (といいますか初期値でオン。) にもかかわらず飛ばされて NET 起動しようとします。 試しに最優先にしてみたところ…起動しました。 ……こんな基本的なところすら まともに動作しないとは, 見通し真っ暗。(^^;)
印象はともかく, 始まってしまえば あとは何の問題もなく終了しました。 時間は要しますが SP3 や諸々のパッチ当て等を順次進め, お約束で『FORTUNE ARTERIAL』辺りもインストールしてみたのが, 右上の画像です。 何かあるとすれば, NIC 方面についてブリッジを選択しないと, (インストール時での) アクティベーションが上手くいかないことでしょうか?
ゲスト PC の動作自体は わりと軽めの印象を受けます。 起動自体は VirtualBox 辺りのほうが速いですが, 全体的には遜色ありません。 あれこれ入れていないこともあって VMware 7.1 の WinXP MCE 2005 ゲストよりは確実に軽いです。 まぁ, 歴代では軽めとは言え「Norton Internet Security 2010」という重量級の足枷があったのでは しようがないですね。 操作方面は…これは各ソフトでの お作法の違いですから, 慣れが解決するのでしょう。 出来ること自体は VMware 辺りと変わらない気がします。
問題があるとすれば「VT-x が必須」という点でしょうか? 単体利用であれば何の問題もないわけですが, 必要があって併用する場合は死活問題となりそうです。 もっとも, βや RC の頃の Windows Virtual PC のように「CPU リソースを独り占め」はしませんので, ほかで VT-x を必要としないのであれば並行動作自体は可能のようです。
さて, 現状でも それなりに使える Parallels Desktop 4 for Windows & Linux ですが, 発売から 10 ヶ月経ちましたので, この秋から年末くらい (あくまでも希望。 ^^;) に「5」を出してくるのかどうかが 1 つの鍵となりそうですね。 もちろん「5」と言うからには, Direct3D や Aero に対応していないと出す意味がありません, 念のため。
「for Mac」で「Direct3D → OpenGL」については確立されているわけですから, あとは Windows ホストに絡む諸々の障害を乗り越えられるかどうかですね。 それらを乗り越えて発売に漕ぎ着けた暁には, VMware や VirtualBox にとっては驚異となることでしょう。 「半額以下で同じようなものが手に入る」となれば安いほう (VMware → Parallels Desktop。) へ流れるユーザーも出てくるでしょうし, 先行して Aero に対応したとなれば「¥8k.- くらいなら こっちでも良いか」と VirtualBox から Paralles Desktop へ流れるユーザーも, これまた出てくる可能性があります。
Windows Virtual PC については…, これはもう「Windows XP Mode が必要か?」が全てでしょうね。 必要なら Windows Virtual PC 一択でしょうし, 必要ないなら最初から ほかを使っていそうです。 もちろん, その中には「VMware 上で XP Mode (のイメージ) を使う」といったユーザーも含まれます。
個人的には, わざわざ こちらを選択する必要性は無いですね, どう考えても。 専用ビデオドライバーが Win3.1 や NT 3.51 にも対応していれば, Windows Virtual PC (除く XP Mode。) や Virtual PC 2007 SP1 から乗り換えますが, 実際には Win9x や NT 4.0 止まりと, 他の PC エミュレーターと大同小異ですし。 今後「5」が出れば有力候補となりますが, それでも, これまでの資産を捨てさせてまでメインの VMware を引きずり下ろすところまでは行かないでしょう。
それでも, 「5」が出たら「子ガメ」用としては俄然期待してしまいます。 VirtualBox よりは Extension への対応度が高そうですので, VMware Workstation 5, 6.0, 6.5 辺りの動作確認用に使えるかもしれませんから。 そこまで求めてはいませんが, VMware Workstation 7 辺りが動いたら笑ってしまいます。 あ, 誰か Parallels Desktop 5 for Mac で VMware Player 3.0 を試してみて。(笑)
Jul.28,2010 追記
上で「VT-x が必須」とか書きましたが, 設定ファイルを直接編集すれば無効化が可能なのは周知の事実です。 が, 「可能なら一部のデバイスが VT-d 経由で使われる (手動含む。)」 Parallels Desktop ですので, VT-d 対応のホストを使っている場合には お勧めしません…といいますか御法度です。
あと, 「5」については「Mac 版相当のクオリティーで出たらいいなぁ~, 出てほしいなぁ~。」といった希望的観測です。(笑) 現実には, 後継バージョンの出てくる可能性は相当低そうです。 もはや その方面の製品群自体が Mac に特化した感がありますので。(T_T)
そういえば, ライセンスは意味もなく買いました。(笑) それは良いのですが, 普通に公開されているものより古い版 (製品登場時の初版。) を落とすために $6.9 (だったかしら?) の延長ダウンロード権を付加するのは止めてほしいです。(^^;;
Nov.26,2010 追記
Parallels Desktop 6 for Mac 上で VMware 7.1.2 を試してみましたが, 起動すら出来ませんでした。 どうやら孫ガメの使用は無理のようです。
Nov.21,2011 追記
どうやら Parallels は Windows/Linux 用コンシューマー向けソフトの開発については やる気がないようです。 先日「昔の名前で出ています」とでも言わんばかりの Parallels Workstationo 6 for Windows/Linux が発売されました。 Extreme 版では VT-d によるホスト側 GPU や NIC の直接利用が可能なのに対して, コンシューマーユーザーが買うであろう非 Extreme 版では VT-d が使用できず, ぶっちゃけ Desktop 4 どころか Workstation 2 と何も変わらない事態に陥ってしまっています。 ことコンシューマーユーザーに限っていえば, 今後 Windows/Linux 向け製品を買う必要性はないでしょう。 私自身は動作確認用として今後も買いますけれど…。 (^^;)
Windows XP ゲストであれば VirtualBox OSE 3.1.0 上での (孫ガメ) 動作が可能と判明した VMware Workstation 7.1 の KNOPPIX 6.2 ゲストですが, 実際動作はしたものの DirectDraw や Direct3D については重くて使えませんでした。 「重いだけ」なのか「動作しない」のかは判りません。 デッドロック等では ないようなのですが, 延々「考え中」に陥ります。 3 日も放っておけば先に進むのかもしれませんが, それを確認している時間は有りませんので。(^^;)
ただ, 根本的な問題として「VMware Tools がインストールされていない」という点が存在します。 あまりにも大きなハンデですので, やはり ここは HDD インストールした上で試す必要があるでしょう。 …というわけで HDD インストールをしてみたのですが…。
元々お手軽利用がウリの KNOPPIX ですから, HDD インストールは KNOPPIX に任せることにしました。 最低限の選択を行うほかは「Auto」一辺倒です。 あ, それ以前の問題としてゲスト設定での注意点。 HDD を SCSI 接続にすると HDD インストールしたシステムが Kernel Panic を起こして起動しません。 必ず IDE 接続にしましょう。(^^;)
指定自体は速攻で終わりましたが…そこからが長い。 「なんで こんなに長いの?」と言いたくなるほどインストールに時間が掛かりました。 まぁ, 待たされるだけですけれど。 とにもかくにもインストールが終了して再起動したところ…, 何やらウインドウマネージャーが変です。 大昔の Mac のごとく (操作が) シングルタスク状態に陥っています。 最前面のウインドウ (タスク) を抹殺しないと他のウインドウへ移れません。 ほかにも大物から小物まで あれこれ不具合が噴出しています。
はぁ~。 HDD インストールで転けるのは相変わらずですか。 ファイルシステム方面は仕方がないとして, なんで ほかの部分まで あれこれ弄るのかしら? DVD-ROM (CD-ROM) での内容・設定を そのまま受け継いでくれれば良いのに。 KNOPPIX 5.3.1 のときは そうだったはず…。 それはともかく設定すれば直る部分も多いでしょうから, とりあえず諸々の更新を先に行っておくことにしました。
右上の画像が その更新中の画面です。 さすがに ことごとくが更新対象となりますので, ダウンロード量も半端ではありませんし, その後の処理もご同様です。 …とまぁ, そこまでは良かったのですが…。 自分自身で依存関係を解決できずに, 盛大にシステムを破損状態の権化に陥れてくれました。 どうやら一発更新は無謀みたいです。 画像ですが, 判りづらいですが, ウインドウマネージャー方面が破綻していますので, タイトルバーやステータスバーが存在しません。 結果, ウインドウの切換・移動も出来ませんし, 終了も「Ctrl + Q」でしか行えません。
…といったところで継続する気力が失せました。 お手軽モードが武器の KNOPPIX で苦労する必要が どこにあるのかと…。(笑) それで できあがる代物は KNOPPIX というよりも Debian に近いものですし, HDD インストールでも やっぱり「無いものは無い」ということで, あれこれやらないと VMware Tools のインストールさえ無理そうです。 そこまで やるのであれば, 頭から他のディストリビューション (それこそ Debian でも。) を使ったほうが話は早いです。
KNOPPIX 自体も「DVD-ROM (CD-ROM) 起動で お手軽に利用」するためのものだったはずが, 6.0 以降では「USB メモリー等へのインストールが大前提」となってしまい, 設定の保存等すら行われなくなっています。 これでは何のための KNOPPIX なのか。 他ディストリビューションの Live CD と同じであるのなら, そっちを使ったほうがハード等への対応も迅速で話が早いです。
ふむ。 KNOPPIX 6.2 を使う意味は無さそうですね。 「KNOPPIX が必要」なら 5.3.1 を使ったほうが よほど幸せになれそうです。(笑) というわけで, 5.3.1 の DVD イメージを落とし直すことにしましょう。 あ, 間違えちゃダメですよ。 前にも書きましたが, 「DVD に同梱されているソフトの範疇に収まって, 作成したファイル等だけ HDD へ保存…」といった使い方であれば何の問題もありません。 ゲスト上であっても「共有フォルダーが」とか VMware Tools の お世話になろうとしない限りは普通に使えます。
ただ, 私の場合, 実機環境としては Ubuntu 10.04 を使っています (ゲストでも使用。) から, 他のディストリビューションは「ゲスト上」が基本となりますので。 となれば, ほかの絡みもあって何だかんだ言いながら VMware Tools のお世話になる事態に…。(^^;)
余談ですが, 実機で動作しているほうの Ubuntu は比較的素直に動作しますし, ゲストのほうと異なり あれこれ実験することも有りませんので, ここを含めてネタとして全く使えません。 (笑)
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