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VMware Workstation 4.0.5 Build 6030・ホスト環境等メインで使っている DynaBook G7/X19PDEW です。 VAIO でテストを行った上で 4.0 に更新しました。 β版の頃に存在していた問題が解決しているようで, ひとまず安心です。 英語版 VMware Workstation 3.2 から直接のアップグレードなので, マニュアルを含めて英語オンリーなのですが, インストーラーや VMware Tools だけは日本語だったりするのが…。 どうせなら全部英語のほうがすっきりするのに…。 (笑) ベンダーの想定している利用方法がサーバー版の影響か『いろいろな OS を使える』というものから『複数の環境を 1 つの物理環境で動作させることにより効率化を図る』というものに変わりつつあるらしく, ゲスト PC についても『ホストと同じレベルの OS を遜色ない仮想環境で動作させる』点に重点がおかれ, 一層古い環境・OS が切り捨てられる方向へ向かっています。 古い環境のサポートも要求される私としては辛いところです。 (笑) この『効率化』と『純粋な仮想 PC』とは相反するところがあるので, 使用目的によっては効率化が弊害となってしまうこともあるでしょう。 ・ゲスト PC 環境VMware Workstation 4 ではゲスト PC が Ver 3 に上がっています。 440BX である点は同じですが, BIOS (ちなみに Phoenix。) が ACPI 対応になり AGP も認識しているようです。 もっとも, ビデオドライバーは依然として PCI に直接ぶら下がっていますし, 結局はホストの能力次第なので, あんまり関係ないとも言えます。 ゲスト OS を新規インストールした場合にはユニプロセッサーマシンとして構成されるので, 段階的にマルチプロセッサーへの対応化を進めているのでしょう。 VMware Workstation 3.2 の場合と違って, こちらの場合は, バックアップをしっかりとった上テストを十分に行ってから Ver 3 への変更を行ったほうがいいです。 安易に移行してしまうと大ハマリします。 当然ですが, PC 構成が異なるので WinXP 等のアクティベーション組は全滅します。 注意しましょう。 ACPI マシンとして構築された Longhorn での構成は次のような感じ: ・ゲスト OSACPI に対応しているはずなのですが, Win9x 系はともかく Win2k 以降では ACPI になってくれないことが多々あります。 ACPI 構成の PC から上手く OS のアップグレードができないこともありました。 『新からの新規インストールなら ACPI で構成可能』という情報も散見されますが, それでもできないことが (たまに) あるところを見ると, ACPI 対応の謳い文句は, 少し怪しそうです。 もっとも, 実機でも上手く ACPI で構築できないことがありますけれど…。 実際『電源が自動で切れるか切れないか』くらいの差しかないわけですが, これが大きいんですよね, ゲスト OS と言えども。 まぁ, 設定ファイルという伝家の宝刀を使えば WinXP/2k については自動で切れるようにできるわけですし, Win9x 系は APM でも元から切れてくれるので, こだわる必要がないのかもしれません。 (^^;; ちなみに呪文は以下のとおり:
gui.exitOnCLIHLT = TRUE
ゲスト PC 設定の対象 OS については, VMware 3.x と違って実際に入れる OS と合わせる必要があるようです。 VMware 3.x では設定の初期値が異なるくらい…としか感じられませんでしたが, 4.0 では, たとえば WinXP の設定で Win9x を起動したりすると途中でハングしてしまいます。 この辺りも効率化に伴う弊害なんでしょうね。 デュアルブート環境のゲスト PC は 4.0 では使えないかもしれません。 もちろん, その都度 OS 設定を変えれば使えるでしょうけれど…。 ・描画周りドライバーがマイナーバージョンアップしているだけで, VMware Workstation 3.2 と変わりません。 『ホストに直接描画させる』専用のドライバーが用意される…というのが基本です。 ゲスト側のドライバー段階で早々にホスト側へ処理を渡すので比較的描画は速いです。 が, ゲスト PC 自体は VESA VBE に対応しているものの, 専用ドライバーが用意されない OS では結局多くが VGA でしか使えない上に描画も相当遅く, 特に DOS でのハイメモリーへのアクセスの遅さが響く Win3.1 等では描画が死ぬほど遅くなってしまいます。 欲を言えば Virtual PC のようにボード段階でエミュレートしたタイプのものを基本として, VMware Tools の導入で専用ドライバーを使用…というようにしてほしいところです。 ホスト PC の環境が進化しているわけですし, エミュレートでも十分速いような気がするのですが…。 この専用ドライバーですが, DirectDraw に対応しているだけで Direct3D 等には対応していません。 なので『ゲスト PC を使って古いゲームを…』とか言った用途に使うとしても限度があります。 まぁ, ゲスト PC でゲームをしようという方は, そうはいないと思いますが…。 (笑) ・サウンド一部の OS では, Ver 3 でのゲスト PC 利用の最大の問題点となりそうなのが, サウンド周りです。 Ver 3 では Sound Blaster 16 から Sound Blaster Ensoniq Audio PCI (ES1371) 相当に変更になっています。 ところが, 困ったことに WinMe 未満の Win9x, Win2k 未満の NT 系 OS には, この ES1371 用のドライバーが用意されていません。 Web 上やマニュアルには『Creative Labs の Web ページに転がっているから落として使ってね』と書かれているのですが, (少なくとも普通に探す限りでは) 今ではなかったりします。 と, ここまでなら困ってしまうところなのですが, 実は VMware Workstation 4 でのトラブルシューティングを逆手にとり, 設定ファイルを利用して強制的に従来の Sound Blaster 16/Pro 相当にすることが可能です。 スペックは下がってしまいますが, 使えないよりはマシでしょう。 (^^;) ちなみに, 呪文は以下のとおり:
sound.virtualDev="sb16"
そうそう。 VMware Workstation 3.2 で発生していた問題は VMware 4.0 では発生しません。 ボリュームレベルもホスト/ゲスト間でほとんど同じなので, 基本的な問題はクリアーされているものと思われます。 設定ファイルで改善が可能とはいえ, やはり何もせずにすむに越したことはないです。 ・ネットワークWin 用 VMware では, 設定ダイアログを使って VMware NAT や host only のネットワークアドレス等を自由に設定できるようになりましたが, VMware Workstation 3.2 でも一応それは可能だったので, 個人的には関係ありませんでした。 無線 LAN にも対応したみたいですが, 別に直接無線 LAN のデバイスを扱う必要はないと思うので, 大きな謳い文句にする必要がないんですけれどねぇ。 ホストが無線 LAN に対応してさえいれば, ゲスト PC でメリットを享受できる (当然ながらゲスト PC では AMD の NIC としてですが。) という点では変わりがないわけですし…。 ・HDD今回またまた仮想 HDD の構造が変わりましたが, 何が変わったのでしょう? 結局, 変更を『更新する』『破棄する』『とりあえずそのまま』という点には変わりがありませんし, 謳っているほどアクセスが速くなったという感じもしませんし…。 『解り辛くなった上に, 更新の際に時間がえらく掛かるようになった』というのが正直な感想なのですが…。 あ, 4GB の壁を越えたのが大きいのか…。 (笑) 上記の『えらく掛かるようになった』に関係するのですが, Ver 3 のゲスト PC にアップグレードした場合, 仮想 HDD の利用には注意が必要です。 Ver 2 の頃には, 仮想 HDD 用の作業ディレクトリーを別のパーティションやドライブに設定して, アクセスの高速化やフラグメントの解消を図ることもありましたが, Ver 3 ではこの方法は使えません…というか無意味です。 というのは, Ver 3 では, たとえ別のドライブ等に作業ディレクトリーを設定しても, Snap 作成時に一旦仮想 HDD と同じディレクトリーに作業イメージがコピーされ, そのコピーされた仮想イメージを基にして新しい Snap が作成されます。 つまり, 実際に Snap を作成する前に作業イメージ分のコピーが延々と行われるわけで, しかも, 仮想 HDD の存在するドライブには『元の仮想 HDD のサイズ + 更新後の仮想 HDD のサイズ』くらいの空きが最低でも必要になってしまうことになります。 結果として, Ver 3 では作業ディレクトリーの設定を行わず, 空きを十分確保しておくしかないような気がします。 でも, (実サイズが) 8GB 程度の仮想 HDD なら 18GB くらいは空きがないといけないわけで…。 これは結構辛いです。 『+ 更新後のサイズ』である 10GB 程度の空きでエラーになったことがあるので, 『元のサイズ + 更新後のサイズ』が必要みたいです。 なお, 途中で空きがなくなった場合, その仮想 HDD が失われる覚悟をしてください。 ゲスト PC を実行中, VMware Workstation 4 は作業ディレクトリー上に "Longhorn-s001.vmdk.REDO_a00208" といったような作業イメージを作成します。 そして Snap 作成時に, 先ほど書いたように仮想 HDD の存在するディレクトリーにコピーを行い, 仮想 HDD のファイル名を "0_longhorn-s001.vmdk" というような名前に変更した上で Snap の作成作業に入ります。 ところが, 空きが足りないなどのエラーが発生した場合に, この "0_longhorn-s001.vmdk" の復旧を行わないことが多いのです。 更新作業中にエラーとなったことから作業ファイルが使えないわけなので VMware は『Revert してね』と言ってくるのですが, 復旧が行われていないことから肝心の "0_longhorn-s001.vmdk" が先ほどのエラー終了時に抹殺済みなわけで, Revert を行った結果は空の仮想 HDD が残るのみ…ということになってしまいます。 検証分を合わせて 5 回ほど再現していますので, このとんでもないバグを抱えていることだけは確かです。 仮想 HDD のバックアップは確実に作成しておきましょう。 (笑) そういえば, Ver 2 のゲスト PC のまま使っている場合, Persistent が使えません。 つまり Shrink ができないことになります。 結構大きなデメリットなので, Ver 2 で使うときは注意が必要です。 ・マウスポインター今回マウスポインターの表示方法が変更になって, 基本的にホスト OS のものが表示され続けるようになっています。 が, これが個人的には嫌いだったりします。 ポインターが端のほうにきたときにゲスト OS の枠をはみ出してポインターが表示されるのも気持ち悪いし, 第一, Win2k 以降の OS だと, ホスト OS 上のポインターなのかゲスト OS 上のポインターなのか判らないじゃないですか。 (笑) ポインターに影がないのは使ったソフトの仕様なのですが, このとおり, ホストとゲスト, どちらのマウスなのか見分けがつきません。 この新型マウスは VMware Tools で導入されるものなので, どうしても嫌な方は通常の PS/2 互換マウスのドライバーを使用することで, 以前のポインター表示にすることが可能です。 私は, そこまでしていませんけれど…。 (笑) なお, この新型マウスポインターなのですが, どうやらゲスト PC が表示している従来のマウスポインターにホスト側のポインターをかぶせて表示しているみたいです。 なので, 何らかの拍子でゲスト・ホスト間の整合性がとれなくなると, 2 つのポインターが表示されてしまいます。 おまけに両方のポインターが有効なので, たとえば, ゲスト側のポインターを使ってゲスト PC の操作を行ったときに, たまたまホスト側のポインターが (ホスト側の不特定の) ウインドウの『閉じる』ボタンを指していた…なんてことになると, そのウインドウが閉じられてしまうことになります。 この現象に遭遇した場合は, 必ずホスト・ゲストの切り替えを行ってポインターの復旧を図ってから操作を続けるようにしましょう。 ・EMM386ついにというか, EMM386 が使えるようになっている感じです。 Win9x 系のインストール時にも, やれ『EMM386 を無効にする』だとか『ソフトウェアスクロールに設定する』だとか苦労させられることがなくなりました。 ただし, このメリットを享受できるのは Ver 3 のゲスト PC の場合です。 Ver 2 だと VMware Workstation 3.2 よりもワケが悪いです。 (^^;) UMA の状況は以下のとおり: 使うことのないモノクロ表示用の B000-B7FF を有効にしています。 DC00-DFFF, E400-E7FF の RAM は拡張ボードの領域なので使えません。 当初は使っていなかったのですが, このせいで不安定だったわけではなさそうなので, 今では C800-CBFF についても有効にしています。 CONFIG.SYS の内容は次のとおり: FILES が 8 のままですが, これは addfiles というツールを使って UMB に 32 確保してあります。 後継の OS では最初から UMB での確保が可能ですが, 純粋な DOS では不可能なので。 あと, 東芝版 の EMM386.EXE なので, MS 版とはオプション等が異なっているかもしれません。 BC++ や OPTASM 等にプロテクトメモリーを回す必要があった当時の名残で, EMS のサイズが 6144KB に制限されていたりします。 ・VMware のインターフェイス流行というか, タブでゲスト PC の切り替えが可能になっています。 個人的にはあまり好きではないのと, 複数の PC が同時に見えないと困る利用法が多いので, 画面占有率が高くなるだけの邪魔者でしかなかったりします。 (笑) 専用の子ウインドウを有効にしないとゲスト PC の一覧が表示されないのも改悪でしかないと思うんですけれど…。 『SXGA+ の環境で XGA のゲスト PC の表示がやっと…』というのは問題でしょう。 XGA じゃフルスクリーンでしか使えませんよ, きっと。 (実際 VAIO はそうだった。) 万人が UXGA かそれ以上…と勘違いしているんじゃないですかねぇ, 開発陣は。 そりゃ, あなた方は広大な画面で作業しているでしょうけれど…。 見てのとおり, SXGA くらいの領域を占めてしまっています。 タブよりも仮想 PC リストの表示ウインドウが…。 ウインドウなしとの差が結構ありますね。 ・余談VMware 4.1β テストのお誘いがきていたので, 年末休みにでも試そうかと思っていたのですが, 結局試さずじまいでした。 そうこうしているうちに RC1 の案内が…。 (笑) あれ? でも, RC1 の案内には 4.5 と書いてあったなぁ…。 5 にするほど変わっていない気がするんですけれど…。 ま, いいか。 VAIO で今度こそ試してみよう。 私にとって意味があるのは, Longhornβ と Linux kernel 2.6 への対応化ですね。 ゲスト PC の使用メモリーの総計が 1GB を超えられるようにもなっていますが, 私の PC は 1GB だし…。 (^^;; 敗因は, 製品版である VMware Workstation 4 でも Longhornβのゲスト PC…というのが可能だったこと。 β版のインストールの際には製品版のライセンスが無効になってしまう (というか, 情報が存在する PC にはβ版をインストールできない。) だけに, 「一応動作するのならβ版を使うまでもないか…」という結論に達してしまったのでした。 (笑) ・おまけHDBENCH 3.40β6 の数値を上げておきます。 体感速度とは随分違った数値が出てしまうのですが, ゲスト PC の傾向を多少は表しているので…。 左側がホストの通常状態 (雑誌等のデーターに近くするため, フルの 1.9GHz で稼働させています。), 真ん中が VMware でゲスト PC を動作させている状態 (こちらは, いつも使っている 1.2GHz 稼働です。), 右が, そのゲスト PC 上の数値です。
まず全体として言えるのは『いかに HDD が足を引っ張っているか』です。 ホスト段階で, すでに頭が 1.9GHz だろうが 1.2GHz だろうが全く変わらない頭打ち状態です。 (笑) その遅い HDD がトランザクション的処理を行っているゲスト PC は…キャッシュが意味をなさない書き込みが悲惨で, 体感速度も数値どおりだったりします。 反対に, 描画は数値のような悲惨な状況ではなくて, DynaBook で言えば A1 に載っている S3 Savage IX クラスの体感速度があったりします。 が, どれだけゲスト側で頑張ってもホスト側にとっては所詮『ソフトが普通に描画しているだけ』なのも事実で, ベンチの数値の差は, ある意味ゲスト PC の限界を示しているとも言えます。 私は, 通常ゲスト PC のプライオリティーを Normal/Normal にしているのですが, これを High/Normal にすると, ゲスト PC の数値・体感速度とも 1 割ほど向上 (HDD を除く。 ^^;) するので, マニュアル等でのチューニングの説明は, 伊達に存在しているわけではないようです。 が, 見方を変えれば最終的に各種処理を行うホスト側の優先度を下げることに他ならないわけで, VMware Workstation 4 では, それによるデメリットが意外と大きいような気がします。 サウンドなどは途中で切れてしまったりしますし…。 VMware Workstation 3.2 のほうは High にしても大丈夫なのですが…。 なお, ホストの Text の数値が低いのは Clear Type を有効にしているからで, これを切ると約 10 倍の巷と同じ数値になります。 反対に言えば, Clear Type を有効にするとフォントの描画が 1/10 になってしまうわけです。 (^^;; このページの壁紙部分では以下の各社製品の画像素材を利用しています。 これらの素材は各社に帰属するものであり, 他への転載は禁止します。
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