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<改変公開:Jul.15,2010>

■ VMware Workstation 2.0.4 Build 1142


[VMware 2.0 のスナップ]

・ホスト環境等

 現役の頃は DynaBook A1/570PMC 辺りを使っていましたが, 現在のホストは旧環境実機テスト用となっている DynaBook G7/X19PDEW です。 Intel mobile Pentium 4-M 1.9GHz, 1GB メモリー, NVIDIA GeForce4 460Go といった構成です。 他はともかく搭載メモリーがネックですね。 今となっては古い PC ですが, VMware Workstation 2 が Windows XP 登場以前の製品であることから, 使用可能なのは この辺りの PC が限度になります。 ちなみに, VMware 2.0.4 で ようやく(初期型の) Pentium 4 に対応したくらいですので, G7 の Pentium 4-M でさえ「そんな CPU は知らない」と VMware が言ってきます。

VMware Workstation 3 と同じく 2.2GHz の壁が存在するでしょうし, もしかしたら物理・論理 (HT 含む。) にかかわらずマルチ CPU だとダメかもしれません。 OS については, 手元の環境では Windows XP SP3 で動作していますが, 基本的には Windows 2000 までとなります。 VMware Workstation 6 未満と同じで Windows Vista 以降では全く動作しません。

Core 2 Duo T7500 2.2GHz + Windows 7 Ultimate な Satellite WXW/78DW での『VirtualBox 3.2.6 Windows XP MCE 2005 / Windows 2000 ゲスト上での VMware 2.0.4』には敗北しましたので, 時間が取れた時に Satellite TXW/69AW (Core 2 Duo T7200 2.0GHz + Windows 7 Ul。) や dynabook SS LX/290DK (Pentium M 740 1.73GHz + Windows Vista Ul。) 辺りに VirtualBox をインストールして試してみましょう。

この頃はホストとして Win9x 系も使えたような気がします。 ……Express を含む VMware Workstation 1 での話だったかもしれません。

・ゲスト PC 環境

 VMware Workstation 2 まではゲスト PC が Ver 1 で, チップセットが 430TX と, VMware Workstation 3 以降の基本となっている 440BX より一世代前の基本構成になっています。 さすがに Win9x 系と言えども ACPI で構築されることは有りませんでした。 IDE はバスマスターではありますが Ultra DMA には対応していません。 気をつけたいのは光学ディスクで, ホストに因るのかもしれませんが, 当該環境では CD-ROM しか使えませんでした。

 プラグアンドプレーマシンとして構築された Win98 での構成は次のような感じ:

[デバイスリスト]

VMware Tools の適用デバイスがビデオくらいしか存在しないことが判ります。 その辺りもあって, この頃の Tools の配布媒体は仮想 FD です。 それを言ったら本体すら現行 (VMware Workstation 7.1。) の 1/100 未満となる 5.4MB 程度ですけれど。 (^^;)

・ゲスト OS

 ゲストとして MS-DOS, Windows 3.1, Windows 95, Windows 98, Windows NT 4.0, Windows 2000, Linux, FreeBSD といった OS を指定できますが, Windows 系はともかく Linux 系について どの辺りの製品を使えるのかは判りません。 総じて古いものであるのは確かでしょうけれど。 また, OS にかかわらず APM しか使えません。 この頃は VMware Workstation の本体自体が BIOS 相当の動作を行っていますので, おとなしく制限に従っておいたほうが得策です。

Turbolinux 4.0 や Turbolinux Workstation 6.0 が使えるのは確かです。 (VMware Workstation 2 が) 現役の頃に使っていましたから。

・描画周り

[『WHITE ALBUM』 on VMware 2.0]

 ビデオドライバーについては VMware SVGA(FIFO) 10.0 となっています。 一世代前のドライバーではありますが, 対応している部分に限って言えば, 基本的に VMware Workstation 3.2VMware Workstation 4 と変わりがなく, 描画速度も殆ど同じです。

 VMware Workstation 3 以降で使われている SVGA II と異なり, このドライバーは DirectX に対応していません。 名前のとおりゲスト OS が GDI レベルで要求した描画を そのまま順番どおりホストに投げて描画を行っています。 ホスト側の描画自体は GDI か DirectDraw (全画面用。) を選択できます。 ビデオメモリーも 4MB と少ないものになっています。

従って, 右上画像のように GDI レベルで描画を行うソフトを動作させるくらいが せいぜいとなりますが, 動作するものについては当時の実機よりも体感速度が かなり上となります。(^^;)

・サウンド

 VMware Workstation 4 より前の版で共通の Sound Blaster 16 相当となっています。 VMware Workstation 2 では結構音が途切れたりするのですが, Virtual PC 2004 のように『常時途切れまくり』といったことはなく, 「途切れるなぁ~」くらいで聞き流せるレベルです。 VMware 3.x と同じ問題 (ゲスト終了時にホストが「レフトのみでボリューム 0」になってしまう。) は発生しません。

VMware Workstation 3 以降よりもホスト側のサウンドデバイスを選ぶかもしれません。 VirtualBox 3.2.6 の Windows XP MCE 2005 ゲスト (Windows 2000 ゲストを含む。) をホストとした場合での話ですが, デバイスを Sound Blaster 16 相当ではなく AC '97 相当とすると, VMware 2.0 ゲストが起動時に落ちてしまいます。

・ネットワーク

 設定ツールは存在しませんが, 一応設定ファイルとレジストリーで管理していますので, VMware 3.x と同じ感じで調整が可能です。 が, 設定しようとすると随分苦労した覚えがあります。 設定に慣れていなかった影響もあるのでしょう。 (今回は設定を必要としていませんので。)

VMware Workstation 2 までは「共有フォルダー」の機能が存在しませんから, ホストのドライブやフォルダーへアクセスするには, ホスト・ゲスト間で実際にネットワークを構築する必要があります。

・HDD

 この版までの仮想ディスクには「最大 2GB まで」という大きな制限が存在します。 これは簡単な理屈で, 要は Win9x における FAT の仕様そのままです。 当時は「Win9x とのデュアルブートで, しかも同じ FAT パーティションを双方で使用」といった環境も多く存在しましたから, そのような制限としたのでしょう。 今でも残る 2GB 分割仮想ディスクのルーツが, この Ver 1 ゲスト (といいますか Win9x 版 FAT。) での 2GB 制限です。

少し考えても容易に予想できますが, Windows 95 までならともかく, Windows 2000 どころか Windows 98 辺りでも苦しい あまりにも少ない容量…ということで, VMware Workstation 3 で仕様変更が行われています。

・マウスポインター

 VMware 3.x と同じで VMware Tools での機能拡張は行われていないことから, ごく普通の PS/2 マウスとして認識されます。 また, VMware Workstation 4 以降と異なりマウスポインターを描画しています。そのため,少しちらついてしまうのが難点といえば難点ですね。でも,こちらの仕様のほうが不具合が少ないような気がします。

・EMM386

 EMM386 は使えないと思っておいたほうが良いでしょう。 個人的には「EMS を云々」と言えるレベルに達していない気がします。 実質 64KB の連続領域を確保しないと使えない代物だけに…。

・VMware のインターフェイス

[ゲスト PC 設定ダイアログ]

 ゲスト PC の設定画面については, VMware Workstation 3 以降と大きく異なるツリービューを基調としたものとなっています。 すっかり あちら (3.0 以降のもの。) に慣れてしまったせいでもあるのでしょうが, 随分使いづらい印象を受けます。 イメージリストボックスの それぞれの項目をクリックすると, ダイアログ右側の領域に その項目用の各種コントロールが配置されます。 新機能を除けば, 設定可能な項目自体は VMware 3.x と大きく変わっていません。

[起動画面]

 もう一つ VMware 3.0 以降と異なるのが起動画面です。 ちょうど VMware Player 2.5 までと同じで, 起動すると表示されるダイアログで開きたいゲストを指定する方式を採っています。 もちろん, ゲストの設定も行える VMware Workstation ですから, 当該ダイアログでは新規ゲストの作成も選択できるようになっていますし, ゲストを選択後すぐに当該ゲストが起動されるわけでもありません。

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