OCN モバイル エントリー d LTE 980...
日本通信を始めとして色々登場している MVNO サービスですが, 昨日 NTT Com. が興味深い新サービスを始めました…表題の「OCN モバイル エントリー d LTE 980」です。 既に提供している「OCN モバイル エントリー d LTE」の廉価版に当たるサービスですが, ちなみに そちら (エントリー d LTE。) は, b-mobile スマート SIM 980 Turbo の 2GB コースに相当するもので, 価格も 2,880 円と同等のものになっています。 今回のものが, 「それの廉価版…b-mobile スマート SIM Turbo 980 U150 コース相当のサービスが開始された」…というだけだったなら, 特段ネタにする必要はなかったのですが…。
今回の, エントリー d LTE 980 最大最強の武器は, 「1 日 30MB までなら速度制限なし」という点です。 1 ヶ月で 900MB, つまり通信量だけなら b-mobile 等で 1GB 相当のコースを半額で提供しているだけでも凄いのですが, さらに速度制限が 1 日単位になっているのです。 翌日になれば (24 時を過ぎれば。) また高速通信が可能なのです。 SNS やメールが殆どを占めるような使用法であれば, 実質「常時高速 LTE」状態となるわけですね…それも 980 円で。 もちろん, ただ安くするのは無理がありますから, 制限時の速度は 100K (U100) と より低くなっています。 が, ぶっちゃけ U150 も U100 も, ブラウジングするのにさえ半分使い物にならない点は同じです。 とにかく遅くて, ストレスの溜まり具合は変わらないでしょう。 (^^;)
もちろん, 「1 日たった 30MB」という話はあります。 ほんの少し大きいものが混じっただけで破綻する容量でしかありませんから, ヘビーでなくとも使い物にならないシーンは多いと思います。 が, 常にそのような状況に陥るユーザーが どれくらいいるのでしょう? 多くは 1 日 30MB に収まってしまうはずです。 アプリでさえ, 大物ゲームならともかく, 普通は 1 本 15MB 程度で済みますし, Kindle 書籍辺りでもコミックは無理ですが文庫なら 10 冊くらいは楽勝です。 その上で SNS やメールに使用しても 30MB で足りることでしょう。 最後の最後で 1・2MB 程度超えたとしても, 次の日に回復してくれるのなら我慢できます…。
事実, 巷には このサービスで事足りてしまうユーザーが多かったらしく, SIM の入手先となる Amazon は早々に品切れとなってしまいました。 (^^;) そして, 謳い文句に嘘はなく, 逆に当日中でサービスの恩恵に浴すことが出来たユーザーによる呟きも, Twitter 等で見掛けました。 速度は…毎度の FOMA/Xi 回線なので様々ですね。 他のサービスでも同様なのですから, それによる影響は殆どないと思います。 あ…私ですか? 昨日の夜に標準 SIM とマイクロ SIM の 2 回線を発注しました。 (笑) 品切れのマイクロ SIM はともかく, 標準 SIM のほうは発送済みです。 関東圏ではないので, 今日の夜には間に合わなかったようですけれど。 >朝発送
…というのは「LTE 対応端末で使う場合」の話です。 巷の情報によれば FOMA 専用端末では使えないとのことで, 何やら PS サーバーへの SIM 登録認証が通らないそうです。 おお, それが本当なら素晴らしい落とし穴だ。 それを早々に確かめるため, 3k 犠牲にするつもりで標準 SIM も買っています。 マイクロ SIM では 1 週間は遅れそうですから…。 知ってて地雷を踏みに行くのは お約束。 (笑) >マイクロ SIM なら LTE 機で使える
ともあれ, OCN による今回のサービス提供開始により, 他社は対策を余儀なくされる気がします。 例えば私が契約している b-mobile スマート SIM 980 Turbo でも, 2GB コースは ともかく, 最安値の U150 コースは勝負にならないでしょう。 1GB コースを選択しているユーザーも かなり流れてしまうのではないかしら? 私自身は, 頻度は少ないながらも大物を落としたりしますので, 1GB コースを選択できるように最低 1 回線は b-mobile のサービスを継続することになりますけれど。 おっと, スマホ電話 SIM for LTE を合わせれば 2 回線ですね。 (^^;)
他社が動くかどうかは, 「真に乗り換えるユーザー」が どれくらい出るかに掛かっているでしょうね。 今のところはスタートダッシュということで, この手のサービスの利用を躊躇していたユーザーや, 「(既存サービスの契約は そのままに) とりあえず飛び付いてみた」といったユーザーで殆どが占められているでしょうから。 もちろん, 「常時 U150 だった」といった方々は あっさり乗り換えているかもしれませんけれど…。 難しいのは 1GB コースのユーザーですね。 先ほど「かなり」と書きましたが, 個人的には 2 割も該当すれば「かなり」どころか「大量に」の範疇に入ると思っています…こと b-mobile に限っては。 >ヘビー気味のユーザーが多い
想像ですが, 今回のサービスは「1GB コースを提供しない代わり」なのではないかと思っています。 といいますか, エントリー d LTE 980 の形態を拡張した 1,980 円相当のサービスというのは…ちょっと考えられません。 例えば「1 日 50MB」なんてサービスにしたとして, それに収まるユーザーは多くが 30MB で収まってしまいそうですし, 元々 30MB で収まらないユーザーは 50MB でも収まらないでしょうから。 (^^;) とはいえ, 他社と同じサービスで勝負しても仕方がないので, 変化球を仕掛けてきたのだと思います。 そして, それが なかなか上手い変化球だったと…。 30MB という線引きは, 採算や他社とのバランスを含めて考えても, 絶妙といいますか微妙な匙加減に思えますから。 (笑)
そういえば, ほかで「1 ヶ月だけ高速通信可能量を持ち越し可能」なんてサービスも始まっていました。 b-mobile のスマート SIM 980 Turbo (U150, 1GB, 2GB を毎月自由に選択可能。) を含め, いろいろなサービスが登場して楽しい状況となってきました。 同時に「どれを選択するか」が非常に難しい…といいますか, 良い意味で悩ましくなりましたけれど。 (笑)
余談:サービスを提供するほうも馬鹿ではありませんから, ちゃんと元は取っているはずです。 例えば, 1GB コースからエントリー d LTE 980 へ乗り換えたとすれば, 単純計算で 1GB が 900MB になった上 U150 から U100 と, 考えるまでもなく全体のサービスは低下します。 (何しろ半額ですから。) さらに, 常時 U150 と比べても, U100 へ下げた分で余る U50 分の帯域使用量が, 速度制限なしの 30MB と同等か より多い勘定になっているはずです。 (^^;) 「SIM 方面の経費が下がったから」という声も聞こえますが, 当然ながら「それは他社も同じ」という前提で計算しているでしょうから。 >他社も応じた変更を行ってくる
昨日標準 SIM が届いたので, ZOPO ZP300+ Field Plus や神行者 i10 に挿して試してみたのですが, 巷の情報どおり, PS サーバーの認識自体は行われる (ステータスが「In Service」でアンテナピクト表示。) ものの, APN 接続時の認証でハネられているようです。 つまり, OCN モバイル側で LTE 未対応機を選択的に拒否しているということですね。 判別方法については不明ですが, まさか「LTE で接続している…若しくは接続が可能かどうか?」といったパターンではないと思います。 その方法だと, LTE 対応機であっても LTE サービス圏外では使えないことになりますから。
その辺りについては, マイクロ SIM が届く 17 日以降に, SAMSUNG GALAXY Note SC-05D で試してみましょう。 自宅で接続できなければ「LTE 圏内でないとアウト」ということになります。 さて, 標準 SIM のほうを どうしようかしら? …などと言うまでもなく, 最初から 1 ヶ月で解約する予定ですけれど…本命はマイクロ SIM なので。 (笑)
ちなみに, パッケージ裏に ちゃんと「FOMA 端末には対応しておりません」との注意書きが存在しました。 …だが, しかし!! その表記を一体誰が見る (見ることが出来る。) と言うのかしら? 今のところ SIM は店頭売りされていません。 そして, パッケージ裏の画像なんて どこにも掲載されていません…Amazon を含めた公式筋には。 さらに, 同様の注意書きは「エントリー d LTE 980」に関するページの どこにも存在しないのです。 「エントリー d LTE」を始めとした OCN モバイルの その他のサービスに関するページには記載がありますが, 980 を購入しようとした際に それらのリンクが表示されることはありません。 つまりユーザーは「LTE 端末のみで使えることを知らされないまま買う」ことになるわけです。 どこかで炎上しかねないですね…。 (^^;)
なお, 上述しているように「私は FOMA 端末で使えないことを承知の上で故意に買っている」ので, 念のため。 その気になれば「SIM を使うために白ロムの GALAXY S II LTE を買う」人間です, 私は。 いや, さすがに この後マイクロ SIM が届きますから, 単に解約するだけですけれど…。 (笑)
発売から 3 日しか経っていない昨日, 「FOMA 端末への対応化を検討する」と OCN が公表しました。 「購入時の告知なし」という点が致命傷だったのでしょうね。 そして, 大量の返品とキャンセルを伴いつつ, やっぱり炎上したのでしょう…。 (^^;) それはともかく, 「エントリー d LTE 980」の対応化を行うのであれば, 当然「エントリー d LTE」のほうも そうなるのかしら? でないと, 既存ユーザーから総スカンを食らって全解約…なんてことになりかねませんから。 いえ, LTE 対応機を使っているわけですから, 様子見というユーザーも多いかもしれませんけれど。 (^^;;
実際にどうなるのかは docomo 次第のような気がします。 元々 docomo との絡みがあって「LTE 対応機のみ」という制限が付加されていたのでしょうから…。 なので, 「そのまま FOMA 端末へ対応」とはならないかもしれません。 「980 円が 1,280 円」とか「30MB が 20MB」とか, 若干制限の強くなる可能性が考えられます。 APN で選択的に拒否しているのであれば, いくらでもサーバー側のみでの対処が可能でしょうから, 将来的には「300 円で FOMA 端末対応化」といったオプションが用意されるかもしれませんね。 3G サービスの拡張を行うとの話もありますから, 「300 円で LTE 対応化」と逆のオプションになる可能性もありますけれど。
個人的には, SIM 代は別勘定で, 「+500 円で SIM を 1 枚共用可能」といったオプションが欲しいです。 BIGLOBE LTE・3G 通常コースのノリを, 1GB や 2GB コースで行うといったイメージですね。 「2GB を 2 台で」というケースでは, b-mobile の PairGB より高いわけですが, 速度制限だけで済むようにすればメリット的な相殺が可能でしょう。 SIM 代が別なのは, 違約金の先払いのようなものです。 最初に 3k 出しているので, 1~2 ヶ月では切りづらいでしょうから。 (笑)
Apr.15,2013 追記
昨日判明した「エントリー d LTE 980」の とても大きなデメリット…。 恐らく「エントリー d」や「エントリー d LTE」も同じだと思うのですが, それは「2 回線目以降の契約を Web 上で行えない」点です。 ええ, 「(関東圏等であれば) 当日使用開始が可能」と謳われているわけですが, Web 上で契約を行えない限り それは絵空事に過ぎません。 何しろ証書が郵送されて届くまで開通処理を行えないのですから…。 というわけで, 私も昨日 SIM が届いたにもかかわらず, 早くても水曜まで開通は お預けです。 (最低 3 日遅れの勘定。)
Apr.17,2013 追記
マイクロ SIM が届いたので LTE 対応機である GALAXY Note で試してみたところ, 無事 FOMA 圏内 (Xi 圏外。) での認証を行えました。 どうやら危惧は回避されたようで, LTE 機であればサービスエリアを気にせず使えるようです。 良かった良かった…。
Apr.22,2013 追記
OCN から告知があり, 来月 23 日から FOMA 端末でも接続可能になるとのことです。 飛び付いてしまったユーザーにとって 1 ヶ月半という期間は微妙ではありますが, 980 円ということで被害の小さい辺りは救いでしょうか? 緊急度さえ高くなければ, 待つのも それほど苦にならないでしょうから。
May.23,2013 追記
告知どおり今日から FOMA 端末でも使用可能となり, その上 速度制限が 100k から 200k へ緩和されました。 これは絶大ですね。 150k で足りていたユーザーであれば, b-mobile の スマート SIM 980 Turbo 辺りが必要なくなってしまいます。
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