Kindle とデバイスの画素数...
Twitter の TL で上ったネタがきっかけで使い出した Kindle ですが, 国内でもサービスが始まったこともあって, そのせいで SAMSUNG GALAXY Note SC-05D や Kindle Paperwhite 3G といったスマートフォンや専用デバイスを入手するに至っている…どころか, HTC J butterfly HTL21 や GALAXY S III SC-06D も その範疇で買っていると言えるかもしれません。 (笑) >それがなければ買うにしても先のことだった…はず? ^^;;
それらの新たに買ったデバイスを含めて, 10 台近くのデバイスで Kindle 書籍を読んでいるわけですが, サイズや画面密度, アスペクト比が様々であることから, 体感的なクオリティーに意外と差が生じる状況となっています。 そこで, この週末の連休に手持ちの色々なデバイスで Kindle 書籍が どう表示されるか試してみました。 スクリーンショットが JPG/PNG ということもあって, 撮った時点で細部が曖昧となってしまう上さらに加工しているため, 元のクオリティーからは かけ離れたものとなってしまっていますが, まあ, 何かの参考にはなるだろう…ということでの, 覚え書きモードです。 (^^;)
Kindle 書籍においても, 小説などの文字が主体となるものとコミックなどの絵が主体となるものと, 大きく分けて 2 つのパターンとなるわけですが, 前者はデバイスというよりも使用するソフトの仕様や機能の問題が大きく影響してきますので, 今回は後者による比較を行っています。 題材として, たまたま最近読む機会があり元データーの品質にも問題のなかった『そらのおとしもの』に御登場願っています。 その 3 巻から, カラーのテストとして表紙を, トーン等のテストとして 46p を, 見開きのテストとして 2~3p を選択して使用しています。
最初に書いたとおり, スクリーンショット自体が PNG/JPEG で保存されることから, その時点で既に劣化の影響を免れません。 ぶっちゃけ その時点で「全て殆ど同じになっている」といっても過言ではない気がします。 が, それでも「なんとなく」といった程度くらいには差が生じていますので。 (^^;) あと, 画面のサイズに関係なく当該デバイスの解像度そのままとなっています。
試したデバイスは以下のとおり:
- 富士通 ARROWS Me F-11D。 (480 x 800, 3.7 インチ (252ppi。))
- Apple iPhone 5。 (640 x 1136, 4 インチ (326ppi。))
- 神行者 i10。 (540 x 960, 4.3 インチ (256ppi。))
- GALAXY S III SC-06D。 (720 x 1280, 4.8 インチ (306ppi。))
- HTC J butterfly HTL21。 (1080 x 1920, 5 インチ (440ppi。))
- GALAXY Note SC-05D。 (800 x 1280, 5.3 インチ (285ppi。))
- Kindle Paperwhite 3G。 (758 x 1024, 6 インチ (212ppi。))
- SmartQ S7。 (1024 x 600, 7 インチ (170ppi。))
- 東芝 REGZA Tablet AT570/36F。 (1280 x 800, 7.7 インチ (196ppi。))
- Apple iPad mini。 (768 x 1024, 7.9 インチ (162ppi。))
- Apple iPad (Early 2012)。 (1536 x 2048, 9.7 インチ (264ppi。))
画面サイズで 3.7~9.7 インチ, 画面密度なら 162~440ppi と, いいかげん「比較してどーする!?」と言われそうな差となっていますが, 「だからどう」というわけではありませんので, 気にしないことにします。 (笑) これだけのデバイスを一度に扱うと色々と問題が発生するわけですが, その辺りは別の機会に…。
さて, ここからデバイス毎に画像を上げていくわけですが, 全て同じ高さ (480 ピクセル。) になっていますので, ここの画像ではアスペクト比の違いくらいしか分からないと思います。 原寸大の画像についてはリンク先で確認して下さい。 Twitpic なので, 辿り着くにはサムネイルから さらにリンクを飛ぶ必要があります。 (^^;)
というわけで, まずは ARROWS Me です:
800x480 ともなると さすがに色々潰れていますが, 表紙などのカラー原稿なら これくらいでも気になりません。 それ以前に 3.7 インチという画面サイズが小さすぎて, 読むこと自体辛いレベルと言えます。 もっとも, この機種を選択すること自体が「コンパクトさを優先」しているわけですけれど。 なので, 判別できない文字も ちょこちょこ出てくるわけですが, 前後から判別可能なケースも多いので気にならないかもしれません。 トーン等は解像度が低い分反対に気にならなくなっています。 (^^;)
次に iPhone 5:
1136x640 と若干低めの解凍度である点以上に, ソフトか はたまた iOS のせいなのか, 縮小が意外と下手で, 326ppi を誇る実機でも それと判るほどに, ガタガタな線となってしまっています。 4 インチということで読むのが辛いのは ARROWS Me と同じですが, 横幅 480 ピクセル と 640 ピクセルの差は大きく, 文字は比較的読みやすいです。 小さい部分やルビは さすがに無理ですけれど…。 トモキの目なども「ただの黒点」から脱却しています。 ふと思ったのですが, iPhone 4S は良いとして, iPhone 4 だと どうなるのかしら? iPhone 4S 共々後日試してみましょう。 (笑)
次は神行者 i10:
4.3 インチの画面ということで小さくて辛い点は同じなのですが, 540x960 のわりには iPhone 5 よりも綺麗に表示されます。 OS・アプリとしては Android に軍配。 (^^;) 480x800 機とくらべて表示品質が随分向上しますので, 可能なら このレベル以上のものを選択すると良いでしょう。 個人的にサイズとしては この辺りが限度かしら? iPhone 5 は すでに辛いです。 このサイズで 1280x720 (800) なら申し分ないですね。
テストの基準としている GALAXY S III SC-06D:
WXGA レベルになると, 読むのは無理にしても, ルビなど小さい文字も潰れずに表示されるようになります。 さすがにトーンを綺麗に表示するには至りませんけれど。 ただ, SC-06D に限らず 16:9 というアスペクト比が不利に働いてしまい, 画面に対して随分小さく表示され, その分有効画素数的にも損をしているのが難点といえます。 でも, スマートフォンの中では お勧めの機種ですね。 これくらいの画面サイズと解像度であれば, 特に苦もなく読めると思います。 個人的には 1280x800 な 16:10 のアスペクト比のほうが お勧めですけれど。
画面密度なら最強の HTC J butterfly:
5 インチで 16:9 のアスペクト比ということで, 普通なら GALAXY S III と変わらないところなのですが, HTL21 においては, フル HD (1080x1920) による 440ppi という仕様が全てを凌駕しています。 (笑) もはや電子書籍の元データーのクオリティーが問題となってくるレベルで, そちらに問題がなければ小さめの画面サイズ以外が影響することは殆どありません。 小さい文字だろうがトーンだろうが綺麗に表示されます。 むしろ, 「通知エリアで画面回転有無の設定を行えない」といったシステム仕様等のほうが問題は大きいです。 その辺りもあって, HTL21 は あまりお勧めしません。
次は GALAXY Note:
800x1280 と 720x1280 という比較では あまり差がないように思えるのですが, 16:10 と 16:9 というアスペクト比の違いによる影響は意外と大きく, GALAXY S III 辺りと比べると, 表示される大きさもさることながら, 有効画素数が 2 割程度増える分表示品質は良くなります。 自身の Kindle 祭りを招くに至った機種で非常にお勧めなのですが, 惜しむらくは その重さが…。 (^^;) SAMSUNG には是非とも「サイズ等はこのままで薄く軽くしたもの」を出して欲しいところです。 (笑)
本家本元である Kindle Paperwhite 3G:
グレースケールなのは良いとして, スクリーンショットで得られるもの自体がディザの掛かった 16 階調画像なので, 参考的に上げてあります。 それはともかく, Kindle PW 自体がモノトーン 16 階調表示であることから, iOS や Android のソフトとは異なる補間方法を採っていて, 特に 2 値的となる通常のページにおいて, 若干印象の異なる表示となります。 (潰れているわけではないが, 太めの線となるなど。) ただ, 4:3 のアスペクト比ということもあって, むしろ GALAXY S III や GALAXY Note より有効画素数が高く, 意外と綺麗に表示されます。 むしろ Kindle PW では もっさり度が問題となることでしょう。 (^^;)
7 インチ低解像度タブレットを代表して SmartQ S7:
7 インチの画面サイズともなると, 1024x600 では辛くなってきます。 画面密度だけなら 170ppi と iPad mini より上なのですが, 有効画素数の少なさが大きく影響してしまっています。 元データーにもよりますが, 品質の気になるケースが多めとなるのは確かでしょう。 もっとも, 4インチクラスのように読むこと自体が苦となるようなことは ありませんけれど。 7 インチ以上では 1024x768 か 1280x800 が欲しいところです。 ちなみに, 表示されている画像自体は iPhone 5 より綺麗だったりします。 170ppi と 326ppi の差は大きいのです。 (^^;)
次に REGZA Tablet AT570/36F:
8 インチクラスともなると, 気分的に Retina レベルの解像度が欲しくなります。 GALAXY Note と同等の表示ということで, 上の SmartQ と異なり表示の気になることはないのですが, 196ppi という画面密度の低さが影響して, 5 インチクラスに比べるとトーンなどでアラが目立ちます。 とはいうものの, むしろ このクラスになると筐体の重さのほうが問題かもしれません。 AT570 や iPad mini は薄くて軽い部類なので大丈夫ですけれど…。 なるべく薄くて軽いものを選択しておくのが得策でしょう。
次に iPad mini:
4:3 というアスペクト比の関係もあって, REGZA Tablet AT570/36F よりも綺麗に表示されます。 「本来のアスペクト比」ということもあって, iPhone 5 のように線がガタガタになることもありませんでした。 画面一杯に表示されることから, 16:9 の 10 インチタブレットを使うくらいなら, こちらを使ったほうが良いでしょう。 iPad mini で特に問題はないのですが, 個人的には Retina 化された iPad mini に期待しています。
トリの iPad (Early 2012):
4:3 のアスペクト比で Retina な 1536x2048…というわけで, 有効画素数的には最強となっています。 もはや このレベルになると元データーのクオリティーが問題となり, そういった意味では最凶と言えます。 (^^;) それ以前に 10 インチタブレットで電子書籍を読むこと自体, 個人的には殆どないような気がします。 何しろ「オリジナルより重い・でかい」なので。 (笑) ともあれ, 表示品質的には HTL21 同様何も問題はありません。 高クオリティーのデーターでも安心です。
といった感じなのですが, 上げている画像では実際に表示されるサイズの違いが判りませんので, 最後に GALAXY S III を基準として, サイズを合わせて並べた画像を上げておきます。 GALAXY S III 以外は拡大・縮小を伴っていますので, 品質は気にしないように:
見てのとおり, 表示サイズに これだけの差があります。 (^^;) こうしてみると, HTL21 の 440ppi という画面密度は, やっぱり凄いですね。
Dec.28,2012 追記
iPhone 4 と iPhone 4S で試してみたのですが, 960x640 ということで画面に占める割合の差はあっても iPhone 5 と全く同じ表示でした。 なので画像はなしです。 (^^;)
Jan.7,2013 追記
巷的には 5~6 インチなら 800x480 でも大丈夫なようです。 う~む…コンテンツにもよるのでしょうね。 U・ZONE F5 豪華版 が GALAXY Note と同じサイズなので, 暇をみて そちらで確かめてみることにします。
Jan.10,2013 追記
F5 で試してみたのですが, 画面が大きい分見やすいものの, 基本的に ARROWS Me と変わりませんでした。 画像 (フルサイズ) は, 使用ソフトと解像度が同じだけあって ARROWS Me と全く同じなので, アップはなしです。 (^^;)
May.1,2013 追記
Kindle 4.0 で「Android 4.1 以降の機種で まともに書籍 (コミック) が表示されない」という大バグが仕込まれたので, 該当する環境については この記事は意味なしです。 何しろ, HTL21 (フル HD。) の表示が ARROWS Me (480x800。) より汚いのですから…。 (笑)
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