Android タブレットその後 (CH-AND500 編)...
1 月下旬以降次々と墜ちまくった 4 台の Android タブレットですが, ピンからキリまでの入手だったことから各機バラバラの経緯を辿っています。 というわけで, 個別に後日談を書いてみることにしました。 (笑) なお, 一連の記事では「root を奪取して」なんてのを始めとした裏技的な手法は故意にスルーしていますので, 念のため。 それらを駆使するのも楽しみの一つではありますが, そのようなレベルの方々は そもそも こんな概要的な記事は必要としませんので…。 巷の普通のユーザーを想定して書いています。
まずはネタ元である CH-AND500 です。 提供主は最廉価中華タブレットとして こちらを意図してツイートしたわけですが, 記事自体は NOVO7 Paradin のものだったことから, Android 4.0 ということもあって私が そちらへ先に墜ちてしまい, その 3 時間後に こちらへ追加で堕ちた…という経緯があります。 それは ともかく, このタブレット最大の注目点は何をおいても JPY 6,990.- という その安さでしょう。 国産や海外の それなりのメーカー製であれば 20k くらいはしているところですから推して知るべし…なのですが, そんなことは どうでも良くなるほどの安さを誇っていますので, それなりの覚悟をした上で試してみる分には面白い機種といえそうです。 私は Amazon を使用しましたので 8.5k と少々高かったわけですけれど…。
スペックの概要は, CPU が VIA WM8650 800MHz, メモリーが 256MB, 内蔵ストレージが 4GB, 画面サイズが 800x480, OS が Android 2.2…といった感じになっています。 「WM8650」でピンと来た方も いらっしゃるかと思いますが, 米国で販売された WM8650 機の国内版といえるタブレットです。 要は「Windows CE 機に無理矢理 Android を載せた」タブレットですね。 概要を見ただけで悲しくなってくるスペックです。 どう考えても Android 機としては能力不足で, 実際そのとおりなのでした。 (笑) ちなみに, CH-AND500 は中華タブレットなのですが, AKART が国内メーカーということもあって比較的まじめに日本語化が行われていますので, その方面で あまり苦労することはないと思います。 ただ, その名残は残っていて一部の機能で http (等) の中華フィルターが掛かっていたりします。 (^^;)
さて使用感ですが, 何をおいても問題なのは WiFi の不安定さと感圧式のタッチパネルです。 特に前者は致命的で これが このタブレットを台無しにしてしまっています。 どんなアクセスポイントだろうが頻繁に切断を起こしてしまう その凄さ。 しかも指向性アンテナを備えているかのような特定方向での通信不可現象…。 ツッコミどころが満載過ぎて笑えてきます。 そこへ追い打ちを掛けているのが CPU とメモリー容量。 往年の CASSIOPEIA A-51 (要は初代。) を凌ぐ遅さと重さを誇り, その処理待ちの間に WiFi が切れる…という無間地獄を繰り広げてくれます。 15 分ほどすると ほんの少し安定しますので, 起動・復帰後のデバイスの初期化等に それだけの時間を要しているのかもしれません。 ちょうどメモリー 256MB な Windows 95 時代の PC へ Windows XP を入れた際のように…。
さらに, 感圧式の中でも相当…いえ, 最悪クラスに近い感度の悪さを誇るタッチパネル…。 Android タブレットではフリックやスワイプを行えないと お話にならないわけですが, このタブレットで それを行うのは無理です。 あ, そうそう。 WiFi はステルスに対応していませんので注意が必要です。 私は第二アクセスポイント設定を使用して逃れました。 ただ, WPA2 AES には対応していますので まだマシ…といえるかもしれません。 ちなみに, WiFi による通信は大きくバッテリーの保ちに影響しますので注意が必要です。 バッテリー的にも「使い物にならない」と言えるかもしれません。
次にソフト方面。 意外にもマーケットに対応していますが, いかんせん古いスペックということもあって, 対応していないアプリが多くなっています。 Android 2.2 というのも影響しているのですが, ATOK for Android のように「インストールは可能なものの実際に使用するのは不可」なんてアプリもありますので, 注意が必要です。 もっとも, 2 台目以降の方であれば気にならないわけですけれど…。 私はといえば, Seesmic for Android だけ導入しました。 本命の twicca は未対応ですので…。 あと, お遊びで ATOK for Android も入れてみましたが, 上述のように動作しませんでした。 いろいろ弄れば動くのかもしれませんけれどね…。
…と, たった それだけのことを行うのにも苦労するくらいなので, この土曜…ついに「笑ってゴミ箱」してしまいました。 実際にはゴミ箱に入れた翌日の日曜に「あ, 記事用に写真を撮らなきゃ…」と一旦引っ張り出した後, 宣言どおりカナヅチで物理攻撃を加えての処分となっています。 セキュリティ目的での HDD 物理破壊と同じノリですね。 CH-AND500 さん…, この 1 ヶ月弱ご苦労様でした。 それなりに遊べましたので, 後悔はしていません。 「なんで高いほうを買うのよ~!!」なリプが飛んでこなければ どうなっていたのかしら? いずれ堕ちてはいたと思いますが, 少なくとも「同時」ということは なかったでしょうね。 (笑)
多少忍耐を要するものの もう少し普通に使えると 5 インチタブレットは意外と便利そうなのですけれどね…。 そういった意味では残念な機種でした。
次は, 最初に堕ちた (といっても 3 時間の差。 ^^;) タブレットである ainol の NOVO7 Paradin です。 昨年廉価 Android 4.0 タブレットとして巷で話題に上ったもので, それが今年に入って 10k を切ってきた…ということで, 再び記事になったりしました。 このタブレットのウリは「比較的安く Android 4.0 機が手に入る」点でしょう。 10k を切ってきたことで お手頃感が かなり上がっています。 もっとも, 私は比較的安全そうな SHOP を選択した上マーケットで購入しましたから, 12k と高めの価格で買っていますけれど。 ちなみに, 最安値は 8.5k でした。 (奇しくも CH-AND500 と同じ。)
スペックの概要は, CPU が XBurst 1GHz, メモリーが 512MB, 内蔵ストレージが 8GB, 画面サイズが 800x480, OS が Android 4.0…となっています。 CH-AND500 と異なり, こちらは内蔵ストレージの容量は少々心許ないものの, それなりに使えそうな雰囲気を漂わせています。 実際体感速度も そんなに悪くありませんでした。 重たい動画やゲームは別ですが, Web や Twitter 辺りであればスペック的には問題ありません。 ええ…「スペック的に」は…。 (^^;) ちなみに, この機種は完全中国国内向けのタブレットを ほぼそのまま日本国内で販売したものですので, 念のため。
使用感ですが, 今ほど書いたように最大の難点が その「ほぼ完全中華仕様」です。 言語設定だけは locale2 を使用して日本語にしてありますし, ES Explorer の日本語版なんてものも入っていたりしますが, あとは もう何から何まで中華状態です。 プリインストールのアプリは当然ながら中国語仕様の上中国国内設定でコンパイルし直したものになっていたりしますので, それを そのまま日本国内で使用するのは無理があります。 Web 方面のアクセスを含めて その辺りを巷の情報を検索して対処でき, さらに相応の面倒臭さを耐えられるユーザーでない限り, このタブレットに手を出さないほうが良いでしょう。 (^^;)
実際にはプリインストールされている中華なアプリを ことごとく削除してから, 代わりとなるアプリをマーケットから仕入れてくることになるわけですが…。 ここで問題が一つ発生します。 それは CPU。 XBurst は MIPS 系の CPU なのですが, マーケットでは MIPS 対応のアプリが意外と少ないのでした。 さらに, 何らかの日本語入力のアプリを入れたとして, それへの切り替えを上手く行えない…といった辺りが追い打ちを掛けています。 結果, Seesmic for Android を導入しただけに止まっていて, 今後ゆっくり対処していく予定です。 (笑) ここでも twicca や ATOK for Android は敗北…。 「それ (Web と Twitter) 用」として買っているだけに, この 2 つだけでも使うことが可能であれば, それなりに実用可能だったのですが…。
そういえば, このタブレット…。 ソフトケースが付属しているわりに AC アダプターが付属していません。 なので電力の合う USB 出力をもった AC アダプターを別途準備する必要があります。 PC と繋いだ場合は当該 PC が相当の電力を USB から出力していない限り充電が行われません。 ノート PC だと充電できないかもしれません。 dynabook Qosmio T851/D8CR はアウトでした。 (^^;) >成功するケースもあり
Feb.21,2012 追記
root を奪取した上でなら, 一部については MIPS 系に対応していないアプリを導入することも可能なのですが, 自身の使いたいものが有効かは判りませんし, 下手をすると「工場出荷状態へ戻して最初から全てやり直し」になってしまいますので, 今のところは特に何も行っていません。 本命系の 2 台を持っていなければ あれこれやっているのでしょうけれどね…。 その辺りもあって, これと CH-AND500 の代わりとするべく 19 日に NOVO7 Elf へ堕ちたのは秘密です。 (^^;) そういえば, 中華タブレットは 800x480 という解像度のものが多いのですが, 7 インチで このサイズなのは とても悲しいです。 何しろ SH006 よりも狭いのですから…。
3 つ目は, CH-AND500 と NOVO7 Paradin の使えなさ (使えるにしても時間が掛かる上に不完全。) に ついカッとなって それらが届いた翌日に発注してしまった東芝の REGZA Tablet AT3S0/35D です。 先の 2 台と異なり真っ当な国産メーカーのタブレットですから, あれこれ あってもらっては困ります。 そして, 実際何もなかったのでした。 東芝というマイナーなメーカーである点は気にしないで下さい。 そして その価格も…ええ, Amazon だったこともあって 50k 近くしました。 iPad 2 でもネットブックでも何でも買えました。 (^^;) まぁ, 便利に使えていますので結果オーライです。
スペックの概要ですが, CPU がデュアルコアの NVIDIA Tegra 2 1GHz, メモリーが 1GB, 内蔵ストレージが 32GB, 画面サイズが 1280x800, OS が Android 3.2…と, オーソドックスな構成となっていて, 廉価タブレットとは異なり体感速度も まあまあです。 iPad 2 や iPhone 4S と異なり頻繁に引っかかりを感じる辺りは, もう Android の特性と諦めることにします。 後述の Tegra 3 機ですら そうなのですから, もう どうしようもありません。 (^^;) あ, そうそう。 謳い文句と異なり Tegra 2 は動画に弱いそうなのですが, 自身が いくつか見た限りにおいては, 重いと感じることはありませんでしたし, 再生支援をオンにしたほうが滑らかに再生されています。 「REGZA である」点が影響しているのかどうかは判りません。
使用感ですが, さすがに何の問題もなく使えます。 何かあるとすれば APP2SD 系のソフトが上手く動作しない点ですが, 内蔵ストレージが 32GB ありますから, アプリ方面で苦労することは早々ないでしょう。 本命タブレットですので, ATOK for Android と Norton Mobile Security, SketchBook Pro…といったアプリと, 定番の twicca, Seesmic for Android を入れて使っています。 前にも書きましたが追々アプリを増やしていく予定です。 SketchBook Pro も そうですが, 一部については比較用に故意で iPad 2/iPhone 4 と同じソフトを導入することになると思います。 あと, 今のところアプリは導入していませんが, タスクを切ることの出来ないクチですので, いずれ何らかのタスク管理アプリを導入することになるでしょう。
Android タブレットとしては この 7 インチが一番使いやすいですね。 立って使うにも寝っ転がって使うにも 400g を切る軽さは有り難いです。 筐体が大きい分 離して使えることから, 寝っ転がって使う場合でも iPhone 4S より むしろ軽く感じます。 (笑) 何かあるとすれば「ずんぐりむっくりの厚めな筐体」ですね。 比較的スペック低下を招かないよう 10 インチモデルに近い構成としているためか, 8mm を切るような厚さとするのは無理だったようです。 この辺りは ほかでも似たような傾向がありますね。 あと, 持ちやすさを考慮したのは解りますが, ラバー系の筐体は安物感がするのと耐用年数が少々心配です。 それと, 専用のケースをオプションで用意して欲しかったですね。
最後に, このタブレットのせいではないのですが, ストリームに対応した Twitter クライアントの存在しない点は非常に残念です。 ストリーム対応と それを前提としたプッシュ通知の可能なクライアントが登場すると, 俄然自宅での使用頻度が上がることでしょう。 適度な筐体サイズということもあって, こと Twitter 用としては iPad 2 や iPhone 4S ではなく こちらがメインとなるかもしれません。 (真のメインは PC ですが…。 ^^;)
Feb.24,2012 追記
Tegra 2 は Tegra 2 だったようで, 「みくみくベンチマーク」辺りだと悲惨な動画再生となりました。 まぁ, AT3S0/35D は動画用ではありませんので…。
4 つ目は, すでにタブレットが揃っていたにもかかわらずツイートに釣られて衝動買いした ASUS Eee Pad TF201-GD64D です。 前に書いたとおり Tegra 3 搭載の最新 10 インチタブレットということで iPad 2 との比較用に, また TF101 と同様セパレートタイプのキーボード (ドック) と それによる長時間バッテリー, といった辺りの網に引っかかって堕ちています。 価格は予想価格どおりの 69.8k でした。 ええ, もう少し出せば MacBook Air が買えます。 そして そうしたほうが幸せだったかもしれません…現状では。 (笑)
スペックの概要は, CPU がクアッドコアの NVIDIA Tegra 3 1.3GHz, メモリーが 1GB, 内蔵ストレージが 64GB, 画面サイズが 1280x800, OS が Android 3.2.1…と, 先月発売されただけあって ほぼ最新のスペックとなっています。 目玉はクアッドコア (4 コア) の Tegra 3 ですね。 4 コア化よりも むしろ描画方面の能力向上に期待する方が多いかもしれません。 あと, 現状では OS が 3.2.1 ですが一応 4.0 へ対応予定となっています。 これだけのスペックであれば さぞかし快適に…と いきたいところだったのですが, それでも引っかかりの発生する Android OS が…。 iPad 2/iPhone 4S 使いとしては非常に気になってしまいます。 (^^;)
使用感ですが, スペック的には何の問題もありません。 そして最大の問題点は ある意味この機種最大のウリともなっているはずの, セパレートタイプのキーボードに存在するのでした。 (^^;) ご承知のように こと国内で購入する限りにおいてはセパレートタイプのキーボードともなっているドックが付属してきます。 本体のみでも 11 時間と かなり長時間使用可能な TF201 ですが, それを 18 時間まで伸ばせる…つまり「朝から晩までぶっ通しで使える武器」に仕立て上げてくれる優れものです。 …が, 非常に残念なことに, そのハードウェアキーボードに Android OS も Android アプリも…, 製品である TF201 すらも対応し切れていないのでした。 ええ, 全ては「日本語」のせいです。 困ったことに入力モードの切り替えに難があるのでした。
何故かは解りませんが, 「日本語←→英語」といった切り替えどころか, 同じ英語モードの中で「文字←→数字」といった切り替えすら下手をすると行えない変な仕様となっているのです。 本体だけでは何の問題もないのにキーボードを取り付けると おかしくなる…もうワケワカメです。 日本語入力にしても, 最凶最悪の ATOK for Android を始めとした多く (殆ど?) のアプリは, TF201 に付属しているハードウェア日本語キーボードに上手く対応できていません。 漢字キーも変換キーも根こそぎスルーです。 これでは何のためにハードウェアキーボードを付属したのか分かりません。 本体だけのほうが よほどマシですし, 安く手に入れられます。 キーボード込みでは 1kg を超えてしまうこともあって, 最初の 2 日ほどは使いましたが その後は半お蔵入り状態に陥ってしまっています。 (笑) >本体だけの使用法なら REGZA Tablet で十分
アプリ方面については, REGZA Tablet と同じく本命系ということで, ATOK for Android と Norton Mobile Security, SketchBook Pro, twicca, そして Seesmic for Android と全く同じ面々が導入されています。 その辺りは今後も変わらないことでしょう。 こちらは最初からタスク管理が可能ですので, 別途アプリを導入することはありません。 今は同じですが, 比較的ストレージに余裕がありますから, 今後は色々入れていくことになると思います。
Android OS にしろ Android アプリにしろ, TF201 の製品自体にしろ…, この機種のスペックを活かし切れていない印象を強く受けます。 はっきりいって (セパレートタイプのキーボードといった辺りを含めて) ここまでの高スペックは現状の Android には時期尚早なのかもしれません。 個人的には TF201 そのもの…というわけではありませんが, Windows 8 対応機として非常に期待しています。 ASUS には Windows 7 対応の x86 タブレット PC が存在しますし, そちら (の後継機種) は Windows 8 用として有力なのではありますが…。 (^^;)
Feb.21,2012 部分追記
初期状態の日本語入力が今ひとつなだけに, このタブレットが日の目を見るかどうかは, ATOK for Android が外付けキーボードに対応するかどうかに掛かっているような気がします。 本体のみなら普通に使えるわけですが, それでは この機種を買った意味がありませんので。 (笑)
最後なのでオマケで画像を 2 つほど…:
まずは左画像ですが, CH-AND500 (5 インチ), REGZA Tablet AT3S0/35D (7 インチ), Eee Pad TF201-GD64D (10 インチ) と, 比較用の iPhone 4S を並べてみたものです。 iPhone 4S が恐ろしく小さく感じられます。 そして右画像は iPad 2 と TF201。 同じ 10 インチですが, XGA と WXGA という違いがありますので, 筐体のほうも それを反映したものとなっています。
Mar.26,2012 追記
Android 4.0.3 へのアップグレードに伴い, ハードウエアキーボードの不具合は解消されました。 漸く TF201-GD64D が まともに使えるようになりました。
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