○○○でパンヤ (PC エミュレーター編)...
今月半ばに FIN 氏のブログに, 「○○○でパンヤ」と題して Mac mini (MC270J/A) の Boot Camp を使用した Windows 7 Professional 環境での『スカッとゴルフ パンヤ Season 4 Delight!』の Fraps によるフレームレート計測記事が載りました。 ちなみに, 趣旨はタイトルのとおり「Mac でパンヤを実行してみました」というもので, あくまでも目安のための計測です, 念のため。 (^^;)
Mac で Windows ソフトを動作させるための手段としては Boot Camp を使用して Windows 系 OS をインストールするのが一般的です。 「ハードが Mac」というだけで Windows 7 そのものな訳ですから, 専用ハードである事による問題発生の可能性はあっても, 話が比較的単純です。
Windows ソフトの動作手段しては, もう一つ「PC エミュレーター」によるものがあります。 話が相当ややこしくなったり速度低下を招いたりしますが, 「Mac 環境のままで済む」という絶大なメリットもあります。
というわけで, 幸い手元に Parallels Desktop 6 for Mac を仕込んだ MacBook Air が有りますので, 同様の計測を行ってみました。 本当なら Mac mini を使いたいところですが, そのために買うわけにもいきませんので。 (^^;) < Parallels Desktop 6 for Mac のネタを書きたいがためだけに MacBook Air を買った人間が何を言う!! (笑)
さて, ホストである MacBook Air のスペックですが, 大まかなところでは Core 2 Duo U9400 1.4GHz, 4GB メモリー, NVIDIA GeForce 320M, Mac OS X 10.6.6 Snow Leopard といったところです。 Mac mini の Core 2 Duo 2.4GHz との差が激しく大きいですね。 何しろ こちらはサブノートクラスの CPU ですから…。 なお, この 1.4GHz というのは Parallels Desktop 6 for Mac の要求スペック 1.6GHz を満たしていません。 (笑)
そのホスト上に Parallels Desktop 6 for Mac Build 11992 をインストールして, そのゲスト OS として Windows 7 Professional (x86) が入っています。 Windows エクスペリエンスの値は以下のとおり:
ちなみに, Mac mini では 5.9, 5.5, 5.3, 6.0, 5.7 です。 やはり CPU が大きく足を引っ張っていますね。 エミュレーターの特性上 描画は Direct3D を OpenGL 2.1 へ翻訳した上でホストに描かせることになりますから, ゲーム用グラフィックス辺りにも CPU の能力不足が影響してしまっています。
ちなみに, Windows ホストの場合, ベンチマーク辺りだと描画方面については概ねホストの半分くらいのスコアといった感じです。
では, Fraps による計測です。 まずは「ピンクウインド+エリカ」です。
28fps と そんなものなのですが, ゲージはカクつきキー入力も遅れまくってしまいます。 実際にプレーするのは辛いところです。 ちなみに Mac mini では 87fps。 なお, あえて Aero はオンにしていますし, パンヤのフルスクリーン表示も行っていません。 設定は何も弄っていませんので, 800x600 表示で ほかもデフォルト状態です。
今度は「ピンクウインド+ルーシア」です。
本来ならルーシアの髪がヒラヒラする分処理は重くなるのですが, PC エミュレーターによる負荷が全てを決定してしまい, エリカと同じ 28fps となっています。 Mac mini では 69fps。
お次はフルスクリーン表示での「ピンクウインド+クー」です。
フルスクリーン表示にすると 38fps と 10fps 程度数値が上がりました。 その数値以上に大きく向上したのが操作性で, ゲージが少々滑るものの入力遅れも発生せず普通にプレーが可能となります。 はっきり言って dynabook NXW/76HPW (Core 2 Duo SU9300 1.2GHz, 3GB RAM,Intel GMA 4500MHD) 辺りよりも快適です。
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最後に待機画面です。
さすがに実機でも意外とキツい待機画面だけあって, 4 人ともなると入力が利かなかったりとゲームを始めるまでが苦痛となってしまっています。 Mac mini では 55fps。
件のブログでは続けてチャットルーム (露天部屋) での計測が続くのですが, 負荷が恐ろしくて入れませんので計測していません。 (笑)
というわけで, フルスクリーン表示であれば概ね Mac mini の半分くらい…と言った感じです。 CPU が激しく足を引っ張っている MacBook Air では辛いところですが, より上位の 2.0 GHz を超える CPU が載った Mac であれば, 意外と PC エミュレーター上でも行けるのではないでしょうか?
…と言った内容を昨日 Twitter で呟いたところ, 「いつも使っている実機はぁ~? それと VMware Workstation 7.1…」といった声が (何故かメールで) 聞こえてきましたので, 参考までに それらのデーターも上げておきます。 (笑) スペック等については VMware 7.1 その他のページを参照。
Windows エクスペリエンスの値は以下のとおり:
上が VMware 7.1, 下がホストである Satellite WXW/78DW です。 負荷の分 CPU 値が下がり, それが ほかにも影響しています。 描画方面の差が小さいのは, それくらいの負荷で済んでいるという理由もありますが, それ以上に, 特定能力の有無によって得点クラスが分けられるエクスペリエンスの仕様によるものです。
次に計測値。 まずは「ピンクウインド+エリカ」です。
左が VMware 7.1, 右がホストで それぞれ 65fps と 72fps となっています。 今となっては時代遅れの GeForce 8700M GT だけあってホストが 72fps に止まっているのに対して, ゲストのほうは 65fps と意外と頑張っています。 VMware 上での経験則の常に従いゲージが少々滑りはしますが, ホストと遜色なくプレーが可能です。 なお, これは VMware 7.1 での話です。 7.0 以下には通用しませんので, 念のため。
今度は「ピンクウインド+ルーシア」です。
それぞれ 62fps, 69fps と, 清く正しくルーシアの髪のヒラヒラに掛かる処理の分だけレートが下がっています。
番外で「ピンクウインド+クー」です。
本来ならルーシアと同様に髪のヒラヒラでレートは下がるはずなのですが, 何故か 79fps と一番レートが高くなっています。 クーが小さい分軽くなっているのかもしれません。
さらに待機画面です。
それぞれ 21fps, 33fps と さすがにレートが かなり下がっています。 が, ホストは普通に操作が可能ですし, ゲストのほうも重いとは言え そんなにストレス無く操作が可能で一昔前のサブノート辺りよりは遙かに快適です。
最後に, MacBook Air では断念したチャットルーム (露店部屋) です。
30/30 状態で それぞれ 13fps, 16fps と さすがに重くなっています。 が,数値のわりにホスト・ゲスト共々, 意外と支障なく操作が可能となっています。
…と, いつも使っている環境では こんな感じです。 意外とゲストでの落ち込みは激しくありません。 PC (Windows ホスト。) と Mac (Mac OS X ホスト。), VMware 7.1 Workstation と Parallels Desktop 6 for Mac という違いはありますが, 意外と似たような傾向が有りますので, Mac + Parallels Desktop 6 for Mac という選択肢も十分有り得ると思います。
VMware Fusion 3.1 は…。 経験則的には あまりお勧めできません。 (^^;;
Feb.2,2011 追記
本来であれば, ホストである Satellite WXW/78DW でもゲストと同じ 800x600 の解像度 (及び設定も。) にしておくのが筋なのですが, 私が上げているベンチ系記事の常である「普段使っている環境での測定」に従って, 実際プレーしている環境で測定しています。 なので, 死ぬほど重たい Seesmic Desktop 2 辺りも走ったままです。 さすがにポップアップ表示はオフにしておきましたけれど。 (笑)
それに合わせて「ゲストのほうを 1400x900 で表示する」という手も当然考えられるわけですが, これまた毎度のごとく「ゲストにおいては解像度が違っても速度は殆ど変わらない」という傾向がありますので, 800x600 のまま測定を行っています。
Feb.9,2011 追記
この画像を撮った頃のエリカですが, パンヤの例のバグで知らない間にフラワーセーラーリボンが外れていました。 どおりで「何かがおかしい」と感じた訳ですね。 (見掛け的にもステータス的にも。)
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