### Micco's Home Page ### Welcome to Micco's page!!
Sorry, but this web page is written in Japanese.
<English>
■ 更新情報
■ このWebページについて
■ お知らせ
■ ダウンロード
■ DLL のインストール方法
■ SFX の設定例
■ いろいろ
対応ブラウザー
[Internet Explorer] [Firefox] [Opera] [Sleipnir] [Safari] [Google Chrome]
連絡先:Micco
[e-mail]
[→Home]

<改変公開:Dec.24,2010 最終更新:Feb.21,2011>

■ VirtualBox 4.0.4 r70112


・VirtualBox 4.0 について

 VirtualBox 4.0 では, Parallels Desktop 6 for Mac同 Desktop 4 for Windows & Linux と同じように, VirtualBox 3.2VMware Workstation 7.1 より世代の新しい 82801 系である ICH9 のチップセットが実装されていて, それに伴って, 「HDD の SATA 接続」 「光学ディスクの ICH6 接続」 「サウンドデバイスでの HD Audio 選択」等が行えるようになっています。 …が, せっかくの その目玉機能も, β4 から正式版の際に大改悪 (大チョンボとも言う。) されてしまい, ホスト環境によって使用できたり出来なかったりする代物となってしまいました。

残念ながら Direct3D 方面については VirtualBox 3.2 と大きく変わっていません。 Experimental 扱いである点も同じです。 上述の不具合が発生してしまう環境ですと, 「VirtualBox 3.2 と何も変わらないじゃないか!!」ということに なってしまうかもしれません。 (^^;;

[Jan.26,2011:追記]

 Windows 7 等で ICH9 を使用できなかった不具合については VirtualBox 4.0.2 で解消されたようです。

・ホスト環境等

 メイン環境である Satellite WXW/78DW です。 4 つの PC エミュレーターが犇めく状態となっていて, 「いいかげん大丈夫じゃない」という気がしないでもないのですが, 今のところは何の問題もなく使用できています。

VirtualBox 3.2 の頃に発生していた VMware 7.x との相性問題については 4.0 では解消されました。 VMware の再インストールを行わないで済むのは何気に有り難いです。 再インストールは NIC の変更 (MAC アドレスが変わってしまう。) による再アクティベーションの発生に繋がりますので。

 VirtualBox は頻繁にバージョンアップが行われますが, 4.0.x といったマイナーバージョンの改版についてはバグフィックスのみ行われるのが基本なので, 自身がバグに遭遇していないのであれば急いで適用する必要は ありません。 もちろん, セキュリティ絡みの修正が含まれているのであれば, 早期の適用を求められるわけですけれど。

 それに対して, 4.x といった改版も他のソフトに比べて早いペースで行われます。 こちらは機能追加等も含まれるもので比較的大きな変化を伴いますから, 適用は慎重に行ったほうが良いかもしれません。 が, VirtualBox の場合, 4.0 で実装された機能についても最終的には 4.x で対応する (といいますか実用可能なレベルに達する。) といった傾向が見られますので, いずれは適用することになると思います。

 VirtualBox は, 特に描画方面において, ホストの返すデーターの精査を伴わずに そのままゲスト (のデバイス) が返すデーターとして使ってしまう嫌いがあります。 そのため, ホスト環境の僅かな変化が大きく影響してしまう傾向が強くなっています。 ある時点で比較的上手く動作しているのであれば, VirtualBox 自体は元より, 極力ホスト環境の変化を避けるようにしたほうが良いでしょう。

・ゲスト PC 環境

 VirtualBox 3.2 では NIC やサウンドアダプターについて, エミュレートするデバイスを選択することが可能となっていましたが, VirtualBox 4.0 では, 上述したように目玉機能としてチップセットの ICH9 化が行われ, それに伴って「チップセットの ICH9 化」 「HDD デバイスの AHCI 接続」 「光学デバイスの ICH6 接続」 「サウンドデバイスでの HD Audio 化」を選択できるようになっています。

が, β4 までは上手く動作していた ICH9 化が正式版では動作しなくなってしまいました。 ほぼ全てのユーザーが適用することになるであろう VirtualBox Guest Additions をインストールすると, 起動時にブルーサンダーが発生して起動できなくなります。 (ブルーサンダー → 再起動 → ブルーサンダー…の無限ループ。)

描画方面で一番顕著なのですが, VirtualBox ではホストの返す環境値を そのままゲストの環境値として返してしまう傾向が非常に強くなっています。 恐らく その辺りが影響しているのでしょう。 「ICH9 化が影響している」のか「それに伴う IO APIC の有効化が影響している」のか判りませんが, もし この不具合に遭遇した際は PIIX3 のチップセットを選択して IO APIC を無効化しましょう。

ただし, Windows 系 OS については「一旦 IO APIC が有効な状態でインストールされた OS においては, IO APIC の無効化は行えない」ので注意してください。 もし以前から IO APIC を有効化していて, さらに今回の不具合が IO APIC によるものだった場合は, 再度ゲストを新構築するしか無くなります。

 話は変わりますが, 今回, 一部のデバイスや機能についてオプション化が行われました。 わりと多くの方が利用していそうな USB 2.0 機能やリモート接続機能も含まれるのですが, VirtualBox 4.0 で これらの機能を使いたい場合には, もはや VirtualBox 本体だけのインストールでは足りず, 別途「Extension Packs」なる別モジュールをインストールする必要がありますので, 注意が必要となります。

 β4 まで ICH9 化が行われていて, 正式版で PIIX3 へ戻さざるを得なかった Windows 7 (x86) ゲストの構成を上げておきます。 名前は そのままに VirtualBox Guest Additions のドライバーへ更新されたデバイスが いくつか存在する点は VirtualBox 3.2 と同じです。 チップセットが ICH9 の場合は CPU 等についても専用ドライバーが適用されるのですが, PIIX3 では適用されませんので, CPU の項目も存在しません:

[デバイスリスト]

設定では ICH6 接続を指定している光学ディスクですが, PIIX3 では それが無視されて通常の IDE 接続扱いとなってしまっています。 設定を戻せば 82371 経由の Bus Master 接続として扱われるのかもしれませんが, 設定変更は行っていません。 それに対して HDD は AHCI 接続が有効となっていて, サウンドデバイスも HD Audio となっています。 ある意味「一番影響の少ない部分の無効化で済んでいる」と言えるかもしれません。

[Jan.26,2011:追記]

 Windows 7 環境等で ICH9 を使用できなかった不具合については VirtualBox 4.0.2 で解消されたようです。 ただ, β4 までとは認識の仕方が異なっているような…。

・ゲスト OS

 特に VirtualBox 4.0 での対応化を謳っている OS は有りません。 Windows 3.1 から Windows 7 まで幅広く対応しています。 個人的には, リストには載っていない NT 3.51 が動作してくれると有り難かったのですが, 無理のようです。 あとは…Linux や BSD, Solaris 辺りに対応していますので, 必要十分ですね。

 VirtualBox Guest Additions のインストールをセーフモードで行う必要がある点は VirtualBox 3.2 と変わりありません。 この辺りが解消されない限り Direct3D の安定化は望めない気がします。

 VirtualBox 3.2.8 以降では Windows 7 や Vista のエクスペリエンス測定が行えなくなってしまいました。 VirtualBox 自体が落ちることは 4.0 ではありませんが, 動画のデコードテストに失敗してしまいます。 Windows 7/Vista では この計測結果がシステムの動作に影響しますから, 計測できないのは かなり重要な不具合のような気がします。

[Jan.27,2011:追記]

 自動アップデートは行われないようなのですが, VirtualBox 4.0.2 が公開された翌日に VirtualBox Guest Additions r69551 が公開されています。 こと自身の環境に関しては何も変わらなかったのですが, 何らかの不具合が発生しているのであれば, アップデートすることで改善するかもしれません。

・描画周り

[タイムリープぶーとべんちon VirtualBox 4.0.0]

 試験的ではありますが, VirtualBox 3.0 において, ピクセルシェーダー 2.0 に対応した DirectX 9.0c 相当の Direct3D 機能が実装され, 3.1 では さらに高速化が行われています。 が, 十分な能力をもったホストを想定していることから, T7500 + GeForce 8700M GT なノートパソコンごときは お呼びでないらしく, DirectX 8.1 や OpenGL 2.0 辺りが使用されている業務方面のソフトであっても実用は辛そうです。

ホストの環境値をそのまま使う悪い癖が影響して, ホスト環境に大きく左右されてしまう VirtualBox ですが, 中でも描画方面の処理で その影響が顕著となっています。 巷全体としては多少なりとも改善化されている VirtualBox 4.0 ですが, こと自身の環境については「一長一短」といいますか, 動作するようになったものが有る反面, 動作しなくなったものも存在します。

 VMware Workstation 7.1 同様, 内部的には OpenGL が基本となっているため, OpenGL についても 2.1 に対応しています。 DirectX については得手不得手のある印象を受ける VirtualBox ですが, OpenGL については VMware Workstation 7 よりも速い印象を受けます。 なので, GL Excess 辺りも VMware 以上に快適動作します:

[GL Excess on VirtualBox 4.0.0]

 不具合方面ですが, VirtualBox 3.2 で一般保護エラーの発生していた 3DMark03 やメギドベンチは VirtualBox 4.0 では正常動作するようになっています。 描画速度は 3.2.8 以降 1/5 程度まで落ち込んだままですけれど…。

さらに, VirtualBox 3.2 では正常描画されなかった 3DMark03 Pixel Shader 2.0 テストが 4.0 では正常描画されるようになりました:

[3DMark03 PS on VirtualBox 3.1.4] [3DMark03 PS on VirtualBox 4.0.0]

左側が VirtualBox 3.2 で右側が 4.0 です。 画像を見れば一目瞭然ですが, 部分的にピクセルが黒抜きとなっていたものが解消されています。 となれば, 3DMark2001 SE GT4 テストも…と期待したのですが, 残念ながら そちらは そのままでした。 (とあるシーンで湖面が正常描画されない。)

 一方, VirtualBox 3.2 では正常動作していた『タイムリープぶーとべんち』が 4.0 では正常動作しなくなってしまいました:

[タイムリープぶーとべんち on VirtualBox 3.2] [タイムリープぶーとべんち on VirtualBox 4.0]

途中までは正常動作するのですが, 計測開始時の初期化に失敗してしまい, 以降白抜き画面となってしまいます。 一旦こうなるとソフトを終了しない限り このままです。 が, ちょうどビットマップ作成時のパラメーターを間違えて白抜きや黒抜きになってしまったケースと似たような状況で, 描画処理等は正常に行われていますので, スクリーンモードを変更すると, ページトップや この項目冒頭の画像のように正常描画されるようになります。 もちろん, ベンチとしては使い物になりませんけれど。

ただし, この「切り替え」による復帰操作は お勧めしません。 元々初期化が失敗するような不安定な状態なので, 上手くいくとは限りません。 たまたま Windows 7 環境では最悪でも何度か行えば ほぼ 100% 復帰できますが, Windows XP ゲストでは 70% 程度の確率で切り替え時に (『タイムリープぶーとべんち』の) 一般保護エラーが発生しますし, さらに当該ゲストや VirtualBox 自体の操作まで行えなくなるケースが多々あります。

 VirtualBox ではゲスト PC の VRAM 容量を設定画面で指定できますが, Direct3D を使用するのであれば上限の 128MB が基本となるでしょう。 ホストがそうであるように, 64MB では何かと足りないでしょうから。

 似たような構造となっていることから, ホスト側の要件については VMware Workstation 6 以降と同じで, OpenGL 2.1 にハードウェアレベルで対応している必要があると思われます。

 全体的な印象としては, VMware Workstation 6.5 相当の機能となっているものの, 動作レベルとしては VMware 6.0 との中間程度…といった感じでしょうか?  今のところ描画が遅いものの, OpenGL については VMware 7.0 に負けていませんし, 相性の良いソフトでは VMware (の WDDM 版ドライバー) 以上の速度を弾き出しますので, ルーチンの調整・最適化が行われれば, VMware と遜色がないくらいには向上する気がします。 VirtualBox 3.2 と 4.0 で大勢が変わらなかったことから, いつになるかは判りませんけれど…。 (^^;)

[Jan.26,2011:追記]

 Direct3D 方面については何も変わっていませんでした。 といいますか, 状況が悪くなっている (サウンドのブツ切れが発生するようになりました。) ような…。 それはともかく, 少なくとも 4.0.x での改善は望まないほうが良さそうですね。

3.0 から Direct3D への対応化を行っている VirtualBox ですから, 4.0.x はともかく, 4.x の段階で 3DMark05 や上述の『タイムリープぶーとべんち』が正常に動作するくらいに もっていけないようでは, Direct3D に限って言えば期待薄でしょうね。 技術がないということで, 5.0 以降での Aero 対応も無理なことでしょう。

[Jan.27,2011:追記]

 公開翌日に出た VirtualBox Guest Additions r69551 でも変化ありませんでした。 残念。

 VirtualBox での Direct3D については 3.0 の頃からテクスチャーの作成時にデッドロックの発生する嫌いがあったのですが, それが 4.0…特に 4.0.2 で顕著化しています。 ソフトにもよりますが, 頻繁にデッドロックが発生しますので, 半分 Direct3D 自体が使い物にならなくなってしまっています。

[Feb.21,2011:追記]

 4.0.2 で悪化した Direct3D でのデッドロックの不具合ですが, 4.0.4 でも変わりがありませんでした。 これだけでも直ってくれると良いのですけれど…残念。

・サウンド

 Intel 82801AA AC'97 や SoundBlaster 16 の選択が可能となっています。 それに加えて VirtualBox 4.0 では, Windows 7 等で HD Audio が選択可能となっています。 環境に合わせてデバイスを選択すれば良いでしょう。 描画処理の関係で途切れたり遅延が発生したりすることは有りますが (これは描画処理の問題。), それ以外に不具合の発生することは有りません。

[Jan.27,2011:追記]

 自身の環境においては, VirtualBox 4.0.2 で Direct3D での描画時に頻繁にサウンドのブツ切れが発生するようになってしまいました。 Direct3D 側のデッドロックが影響していると思われます。

・ネットワーク

 こちらも, PCnet-PCI II (Am79C970A), PCnet-FAST III (Am79C973), Intel PRO/1000 MT Desktop (82540EM), Intel PRO/1000 T Server (82543GC), Intel PRO/1000 MT Server (82545EM) の中から選択することが出来ます。 用途等で選択することになるでしょう。 基本的に Intel PRO/1000 系を使うことになるかと思います。

・HDD

 VMware Workstation 7.1 と同様に複数のスナップショットが作成可能となっています。 難点は, 差分ディスク側 (差分情報) の肥大化が激しいことと, スナップショットの削除時など, マスター HDD への情報反映に要する時間が非常に大きいことでしょうか?  アクセス自体が特に遅いと言ったことは ありません。

「仮想ディスクの整合性や構造が すぐに壊れる」と良く言われる VirtualBox ですが, その点については 4.0 でも同じ印象を受けます。 ただ, 3.x までと違って, マネージャーを使っての削除さえ行えない…という事態は今のところ発生していません。 この点だけでも「行きも戻りも出来ない」 3.x に比べれば遙かにマシ…と思えてしまいます。 (^^;)

・VirtualBox のインターフェイス

[シームレス表示]

 VMware Workstation 7.1 での Unity モードに当たる VirtualBox のシームレス表示ですが, ゲスト PC のタスクバーが直接描画される仕様となっています。 賛否両論だと思いますが, 個人的には, 割り切っていて むしろ洗練された印象を受けます。 描画を含め速度が低くなることも ありません。 この画像では表示されていませんが, OS の機能を使って自動的に隠しているだけです。

[→Page top] [→『VMware』] [→Home]