Kindle on Android 4.3 in Lenovo Miix 2 8...
Windows 8 タブレットの ASUSTeK VivoTab Smart ME400C ME400-BK64 を買って そろそろ 1 年になりますが, Windows 8 に失望し, Z2760 に失望し, そして Windows 8.1 で (以降の) Windows を見限り…と, 2012 年に引き続き結局ここ 1 年も Android 機で遊び続ける状況となっています。 Z2760 が非力すぎたのと, Windows 8 がアレだったのが敗因ですね。 OS X は OS X で Mavericks が半コケでしたから, MacBook Air へ堕ちることも有りませんでしたし…。 そういった意味では不作の年だったということなのかしら, 2013 年は? (笑)
そうこうしている間に昨年冬から Atom の新世代 CPU である Z3740 を載せたタブレットが発売され始めました。 巷の声によると「Z2760 と違い実用レベル」らしいのですが, そこはそれ, 所詮は Atom なので眉唾モードで聞いておくのが良さそうです。 ただ, 記事等で挙げられているベンチマークのスコアを見る限り, Z2760 の倍くらいには向上しているようです。 あ, 「眉唾」といっても, 「実用」の文字自体を懐疑的に思っているわけではなくて, 「『自身にとっての実用』のレベルには達していないだろうなぁ…」という意味です, 念のため。 遙か昔のポケコンから遅さへの耐性は養っていますから遅いのは そんなに苦になりませんが, それと「実用になる」とは全くの別物なので…。 (^^;)
実用とまでは行かなさそうなのは ともかく, ME400C を使っていた頃に「せめて倍くらいの速さで動作してくれないと…」と思っていたことから, Z3740 機は その基準をクリアーしていることになります。 しかも, 8 インチ機なら筐体サイズも殆ど Android タブレットと遜色ありません。 そこで, 8 インチの Z3740 機を買ってみることにしました。
買うのは良いとして, 今では多少なりとも製品数の増えていることから機種選定が必要となるわけですが…, ここは「軽さ薄さを最優先する」ことにしました。 何しろ「タブレット」ですから軽さと薄さが命です。 重たいのでは お話になりませんし, 厚さのせいで より重く感じてしまうケースも少なくありません。 ええ, スマートフォンと合わせて 40 台以上買っている私ですから, 経験則的に間違いありません。 (笑) なので, 一番軽くて薄い Lenovo Miix 2 8 が選択されたのでした。 あ, 当然ながら 64GB モデルを選択しています。 32GB では絶対足りませんので…。
というわけで, 先月 26 日に発注した Miix 2 8 が 31 日に届きました。 「何はともあれ主目的方面のテストを…」と早速テストしてみたのが冒頭画像です。 普通に Kindle が動作しているわけですが, ここまで来るのに ほんの少しだけ苦労しました。 というのも, こと VirtualBox や VMware を使う限りにおいては, これまでと状況が全く変わらなかったからです。 しかも, 記事にはしていませんが, VirtualBox の Android ゲスト上においては, 東芝 dynabook Qosmio T851/D8CR がホストの際に動作する Kindle が, ME400C や ASUSTeK ZENBOOK UX21E-KX128 等ではハングして動作しないのでした。 結果論からすると, どうやらホストが非力なせいで処理が追い着かず, タイムアウトでハングしてしまっているようです。
「何か対策はないかしら?」と Web を徘徊していたところ, 「Miix ホストの Genymotion 上で Kindle が動作している」といった記事を見つけました。 しかし ここで問題が…。 現在公開されている Genymotion 2.1 では「Google Play が無効化されている」のです。 Web の Google Play では全てのアプリについて「インストール済み」と表示され, Google Play アプリの直接導入も失敗してしまうのでした。 Amazon アプリを使う手もありますが, Google Play が使えないのでは「Kindle 専用機」になってしまいます。 (^^;) 「それでは意味がない…」と色々記事を漁ったところ, Genymotion 2.x 上で Google Play を普通に使えている例も いくつか見掛けました。 それら巷の記事を総合すると, どうやら Genymotion 2.1 の Android ゲストに Google Play を導入した上で Kindle も使えそうな感じです。
「使えそう」となれば後は実験するだけです。 そうそう。 Genymotion ですが, これは VirtualBox を使った仮想 Android ソフトです。 GPS やカメラといったデバイス, そして一部ながら OpenGL ES に対応した仮想環境を配付していて, それを Genymotion のフロントエンドを介して実行する仕組みです。 実体は VirtualBox なので, 当該ゲストは VirtualBox 側にも登録されたりします。 あ, VirtulBox から直接実行しても正常に動作しませんよ, 念のため。 (^^;) というわけで, 既に最新版の VirtualBox 4.3.6 を使っているので, 単体の Genymotion 2.1 をダウンロードしてサクッとインストールしました。
インストールしたのは良いとして, どの配付環境を使用するかが まず問題となるわけですが, 悩む必要もなく Nexus 7 の Android 4.3 環境を選択しました。 Kindle が目的なので 800x1280 は必須なのです。 ただし, Kindle がタブレット環境と認識するので, Web 上でしか書籍購入は出来なくなりますけれど…いや, 「動けば」の話ですが。 (笑) なお, Android 4.4 は意識的に避けています。 それで ASUS Nexus 7 3G が悲惨な結果に陥っていますので…。 逆に, Android 4.0 だとアプリ的に問題が発生するかもしれませんね, 今となっては。
Nexus 7 環境を落としたらメモリー設定だけは変更が必要になります。 ホストが 2GB しかないので 1GB 設定は無理なのでした。 なので 768MB にしておきます。 本格的に使用する環境ではないので これくらいでも大丈夫でしょう…。 あとは そのままです。 おもむろにゲストを起動した結果は…, うぐぅ~, 確かに Google Play は影も形もありません。 まあ, 何もやっていないのですから当たり前で, ここまでは予定調和です。 とりあえず縦表示のフルスクリーンで「おお, Android タブレットそのものではないか!!」とか遊んでおきます。 (笑)
さて, Google Play の導入です。 が, 難しいことは何もやっていません。 Genymotion-ARM-Translation_v1.1.zip と gapps-jb-20130813-signed.zip を順番に Nexus 7 ゲストへドロップするだけです。 前者で下ごしらえしておいて, 後者 (Google Play アプリ。) を導入しているわけですね。 私は 2 つ連続で適用しましたが, 都度再起動してコンパイルさせてあげたほうが良いでしょう。 運が悪いと起動できなくなってしまうかもしれませんので。 もっとも, ゲストなので そうなったらなったで, サクっと作り直すだけですけれど…。 なお, ゲスト作成後の初回起動時に言語設定やタイムゾーンなど諸々の設定を行っているのは お約束です, 念のため。
再起動後「Play ストア」が起動することを確認したら…, あとは お好きなアプリをインストールし放題です。 いえ, もちろんゲームなど OpenGL ES を必要とするものは無理ですけれども…。 Defender 辺りなら HTC J butterfly HTL21 より軽く動作しますが。 (笑) それはともかく, 懸案事項の Kindle はといえば, たまにハングしますし重くもありますが, ちゃんと動作しました。 その結果が冒頭画像です。
せっかくなので, ほかの画像も挙げておくと:
まず左上画像ですが, Genymotion 2.1 のフルスクリーンを解くと ちゃんと Windows 8.1 であることが判ります。 縮小表示でも低解像度 Android 機よりは綺麗に Kindle 書籍が表示されている模様。 (^^;) 後ろに半分隠れて表示されているのは, ゲストやタブレットなど非力環境の体感速度テスト代わりにしている「大図書館の羊飼い」です。 UX21E や ZENBOOK Prime UX21A-K1256 と遜色なく動作しているので, そういった意味では確かに Z3740 は実用になっているようです。
右上画像は「MX 動画プレイヤー Pro」での動画再生なのですが, x86 コーデックの適用有無にかかわらず, さすがに非力な Z3740 では無理があるようです。 何とか再生はされますが, 少し動きが激しくなると音声との同期が取れなくなってしまいます。 まあ, わざわざゲストを使わずともホストで観れば良いわけですけれどね。 ちなみに, 『俺妹。』 3 話冒頭のバジーナさんです。 (笑) Miix 2 8 はともかく, T851 辺りでも再生可能でしょう…VirtualBox 単体でも可能なくらいですから。
下段画像ですが, こと Windows 8/8.1 を使っている限り, 現状タッチパネルでは Genymotion 2.1 ゲスト上でのドラッグや複数選択が不可能なので, その対策に TouchMousePointer を使用しています。 左画像を見て お判りのようにタッチパネルの一部をタッチパッドに見立てるツールです。 タッチパネル全体をパッドに見立てることも可能なので, 大抵は その設定で使うことになるでしょう。 タスクバー上のアイコンをタップするだけで機能のオンオフを行えるので, 必要なときだけオンにするのが吉です。
左画像ですが, 上述の手順を踏めば Genymotion 2.x でも Google Play が使えるようになります。 中華タブレットと同じように設定ファイルをガシガシ弄ったりしても対応可能だとは思いますが, こちらのほうが遙かに簡単ですね。 適当にアプリをインストールしてみたのが中画像です。 上でネタにした Kindle や MX 動画プレイヤーのアイコンも見えています。 あ, 当然ですが x86 に対応していないとダメですよ, 念のため。 なので, 仕方なく Avast! を入れています。 カスペルスキーは x86 未対応なのでした。 (^^;)
右画像は Quadrant Advanced Edition のスコアです。 この縮小画面では判り辛いのですが, 下から 2 番目が当該環境のスコアで, 非力な Miix 2 8 ながら意外と頑張っています。 Genymotion 2.1 自体は OpenGL ES 2.0 に対応しているのですが, 実体の VirtualBox がアレなので 3D テストは実行不可でした。 異常終了してしまいます。 VirtualBox を使っている限りゲーマー仕様のデスクトップでも不可でしょう。 (^^;)
ついでに Miix 2 8 の画像など…:
まず左画像は 10 インチ機である ME400C との比較です。 こうしてみると かなり小さくて 350g という軽さも頷けます。 一方の右画像は 7 インチ Android タブレットの Nexus 7 3G との比較です。 一回り大きいのですが, 10g しか重くない (350g) のと より薄いのが幸いして, むしろ Miix 2 8 のほうが軽く感じます。 やっぱりタブレットにおいては 薄さ・軽さは正義です。 430g の ThinkPad 8 では こうはいきません。
実は FHD だけあって ThinkPad 8 も欲しかったのですが, 430g と重かったのと Office なしなのが災いして選択肢から外れました。 ThinkPad 8 + Office となると投入資金が Miix 2 8 の倍以上となってしまいますし, 反対に Office なしの Miix 2 8 は 3 万を切っていますので, やっぱり倍以上の勘定となってしまいます。 個人的に Windows 8.1 タブレットは Android タブレット以上に高解像度を活かせないと思っているので, そこまでして ThinkPad 8 を手に入れる気には なれなかったのでした。 それ以前に Windows 8.1 自体に失望しているわけですから…。 (^^;)
試しに買ってみた Miix 2 8 ですが, 確かに Z3740 機は それなりに使えました。 これなら「実用」というのも嘘ではなさそうです。 とはいうものの, Core 2 Duo U9400 1.4GHz な Apple MacBook Air 11" (Late 2010) で実行した Parallels Desktop 7 for Mac の Windows 8 ゲストのほうが速いですけれど…。 さらに GPU 周りを向上しないとダメなようです, Atom は…。 (笑)
別記事のネタでホストの Miix 2 8 上でベンチマーク等を試していたら…Office が壊れました。 恐らくランタイム方面が悪さしたのだと思いますが, 修復でもシステム保護でも復旧できず, ブービートラップのリフレッシュを実行する羽目に…。 結果, 一部の設定を残して ほぼ全てが無と帰しました。 …いえ, 所詮は急場しのぎの処置ですから, 残っている設定が却って悪さするのは明白で, 時たま お茶目な挙動を見せてくれる結果となっています。 (笑) Office のライセンスは死にますが, リカバリーで出荷状態へ戻したほうが良いのでしょうね。 と言いますか, 判ってはいたわけですが, せっかくなのでリフレッシュを試してみたかったのでした。 (^^;)
【教訓】Office プリインストール製品は, 初期設定 (Windows Update 込み。) 直後に認証を行うこと!!
セキュリティ対策ソフトくらいは先にインストールしても構わないと思います。 あと, Office は Excel 等が ちゃんと起動するところまで確認しておきましょう。
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