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<公開:Jan.1,2018>

■ Parallels Desktop 13.2 for Mac Build 43213


・Parallels Desktop 13 for Mac について

 Windows 10 1607 (Anniversary Update) の公開に概ね合わせる形で Parallels Desktop 12 for Mac が発売されてから 1 年の時を経て, 今回は macOS High Sierra と Windows 10 1709 (Fall Creators Update) の公開に合わせた形で, Parallels Desktop 13 for Mac が発売されました。 Parallels Desktop 12 でも High Sierra ホストや Windows 10 1709 ゲストの実行は可能なのですが, 対応度の違いからくる安定動作を求めるのであれば, 13 を選択したほうが良いでしょう。 最低解像度の制限が強い Windows 8 ゲスト辺りについては, Parallels Desktop 8 の段階で既に「Metro アプリを実行可能な解像度を確保する」ようになっていますので, 低解像度のホストでも何の問題もなく使えます。 ただし, 縮小表示されますので, 11 インチ辺りだと表示が小さすぎて辛いと思います。 (笑)

 他の大きな目玉としては, ファイルアクセスを始めとした動作速度向上と Touch Bar や Retina ディスプレーへの対応があります。 …あるのですが, MacBook Air 11" (Mid 2012) だけに, それらを確かめることも実感も出来ないのでした。 (^^;)  ただ, 新機能として謳われてはいませんが, 描画は今回も速くなっているようで, 下手な Windows ホストよりも MacBook Air 11" (Mid 2012) 上のゲストのほうが速いといった辺りが変わっていない上に, 3DMark Vantage 辺りは曲がりなりにも紙芝居状態ではなく描画されるようにもなりました。

・ホスト環境等

 Mac 環境動作確認用へ就任してから早 5 年の MacBook Air 11" (Mid 2012) です。 動作確認用の『大図書館の羊飼い』 (TGSP 版。) が, 前作の MacBook Air 11" (Late 2010) で重くて実質動作不可だったことと, 64GB SSD では容量が足りなかったことから, 2012 年 8 月上旬に衝動買いしました。 (笑)  128GB SSD ベースモデルを選択し, BTO で CPU を Core i7-3667U 2.0GHz, メモリーを 8GB, ストレージを 256GB SSD へ追加しています。 GeForce 320M ではなく HD4000 になってしまった点が激しく懸案事項だったのですが, 思ったよりは普通に使えています。 が, やはり GeForce くらは必要ですね。 (^^;)

 OS は先日 macOS High Sierra (10.13.2) へ上げました。 コア部分は BSD UNIX をベースとしたもので, 10.5 Leopard からは正式な UNIX として認定を受けています。 UNIX だけあって安定しているため, 化石 Mac のように爆弾マークを目にするようなことは まずありません。 ちなみに, 上述したとおり Parallels Desktop 12 for Mac でも 一応 High Sierra 上での実行は可能ですが, 何かと最新のソフトを使っていたほうが幸せになれる Apple 界隈ですから, 5k 程度なのでサクッとアップグレードしてしまったほうが良いでしょう。

 システム要件は Parallels Desktop 7 の頃からあまり変わっていないようで, (最低クロック指定なしの) Core 2 Duo 以上, 4GB 以上のメモリー (推奨 8GB。), PD13 用に 850MB と Win ゲスト用に 15GB のディスク容量, OS X Yosemite 10.10.5 以降 (macOS High Sierra 10.13 については「利用可能な場合」となっている。)…といった感じになっています。 Late 2010 な MA でも大丈夫ということで試してみたのですが, SSD 64GB では容量が小さすぎて Windows 7 ゲストのパッチ当て中に空き容量ゼロで詰みました。 (笑)  それはともかく, Core 2 Duo では もはや PD の運用は重くて実用的ではないと感じます。

 ハイパーバイザーの構築法が Windows ホスト用とは根本的に異なっているため, 異なる PC エミュレーターの同時並行動作や, 「仮想 PC の中で PC エミュレーターを実行」するようなことは出来ません。 エミュレーター側のチェックにより実行を拒否, 起動はするもののハング, といった現象が発生します。 (Pro では可能。)

・ゲスト PC 環境

 Parallels Desktop 6 の段階で, VMware 等他のエミュレーターと比べて世代の新しい i965 のチップセットが実装されています。 8 コア CPU, 8GB メモリー, 2TB HDD…といった辺りは こちらのほうが先行したわけですが, 今では VMware も追いついています。 もっとも, その能力を活かしたゲスト PC を構築できるのかと問われると…手元の MacBook Air では無理ですね。 (^^;)  CPU のコア数については上限がホスト環境から計算されますので, 8 コア未満となるケースも発生します。 また, Pro 版であれば上限が 32 コア CPU, 64GB メモリとなります。

 新たに作成した Windows 10 Home 1709 (x64) ゲストの構成を上げておきます。 VMware のように あれこれホストのデバイスを云々…といったものが存在しないことから, 実機と同様の比較的素直な i965 マシンとしての構成になっています。 唯一マウス方面が重複していますが, これは PD の諸々の機能のためなので避けようがありません。 ただ, Parallels Desktop 8 の頃に比べて若干内部的ゴミ (に見える) デバイスの増えている印象を受けます。

[デバイスリスト]

ストレージが SATA 接続の SSD になっていたり, グラフィックボードが PCI Express 接続になっていたりと, 数々の PC エミュレーターの中で一番実機に近い構成を実現していると言えそうです。

 Parallels Desktop 7 以降では, ホストの Web カメラやプリンターが そのままゲスト側で使えたりするのですが, その辺りについては確かめていません。 そもそも Mac 用のプリンターを用意していませんし。 (^^;; >印刷は Win で行う

・ゲスト OS

 Windows NT 4.0 SP 6 以降の Windows NT 系 OS, Win9x, Win3.11, MS-DOS 6.22, Ubuntu 10.04~, RHEL 4.x~, CentOS 5/6, Fedora 15~, SUSE 11 SP2, OpenSUSE 11.4/12.1, Mandriva 2010/2011, Debian 5/6, Mac OS X 10.5~, Chrome OS, Open Solaris 2009.06, Solaris 10, Oracle Solaris 11, FreeBSD 7/8, OS/2 Warp 4/4.5, eComStation 1.2, Android OS といった OS に対応しています。 多くの OS では 64 ビット版も可能です。 多くの OS に対応しては いますが, 全ての環境で Parallels Tools を使用できるわけではありませんので, 対応していない OS は実質使い物にならないかもしれません。

Windows XP 以降, Ubuntu Linux 10.04 以降, Red Hat Enterprise Linux 5.x, Fedora Linux 19 以降といった OS では, 高速インストールを選択することで, 仮想マシンの作成から OS のインストールまでを, 最小の設定行程で一気に行うことが可能です。 Windows 10 など対応 OS であれば, 直接 OS を購入することも可能です。

今回, Windows 10 Home (x64) ゲストを, 高速インストールでマイクロソフトから購入する手順で導入してみたのですが, ほぼ問題なく構築が行えました。 ただ, 通常なら決済後に表示されるダウンロードリンクが表示されなかったことから, 手順を少々遡って別途 Windows 10 のダウンロードを行う必要がありましたので, ユーザーによっては この辺りでパニックに陥ってしまうかもしれません。 購入したライセンスは ちゃんと使えますので, 念のため。 (^^;)

さらに, 以前「この機能を使ってインストールした OS が, 全て Parallels Desktop 7Parallels Desktop 8 のアップグレード化に伴って正常動作しなくなり, ゲストの作成し直しを余儀なくされた」というケースがありましたので, 設定などが苦にならない前提で安心を採るなら手動インストールのほうが良いかもしれません。

 Parallels Desktop 12 では Windows 10 1607 (Anniversary Update) への対応化が行われましたが, 今回は Windows 10 1709 (Fall Creators Update) へ正式に対応しています:

左画像は Windows 10 のデスクトップ画面です。 デスクトップ自体どころかスタートメニューでさえホストの 1366x768 の解像度に収まらないくらいなのですが, PD8 以降では このような場合に, ゲストの解像度変更を伴わず自動的にスケーリングを行い縮小表示されますので, 小さくなることと細部が潰れてしまうこと以外は, 何も気にせず使用が可能です。 右画像をクリックしてフルサイズで表示させると判るのですが, ちゃんと解像度が 1366x768 となっています。

 Parallels Desktop では元々 OS X (macOS) ゲストの実行が可能でしたが, PD8 以降では, ホストのリカバリー領域から OS X ゲストの作成を行うことが可能です:

画像は作成した OS X Mountain Lion ゲストを起動したところです。 ゲストという制限以外はホストと全く同じように使えますので, ライセンス的にクリアーできるのであれば, ソフト開発辺りの動作確認用などに使えるでしょう。 なお, 作成される OS はホスト環境に依存します。 MBA (Mid 2012) は OS X Mountain Lion プリインストールなので, ゲストも Mountain Lion となります。

・描画周り

 Windows & Linux 版と異なり, Mac 版では早くから Direct3D への対応化が行われていて, 5.0 からは Windows Vista 以降での WDDM 版ドライバーと Aero にも対応しています。 Parallels Tools を導入しない場合は VESA 3.0 相当の SVGA 表示となりますが, 対応 OS であれば普通は導入することになるでしょう。 Parallels Desktop 8 で試験的ながら DirectX 10 への対応化が行われましたが, 当時は まだまだ不安定で, 手元の環境では Parallels Desktop 10 で DirectX 10 が逆に不可能になるなど不具合も発生していました。 Parallels Desktop 13 では安定度が向上しています。 高速化も相当なもので, 実機の ASUSTeK ZENBOOK Prime UX21A-K1256 よりも, MacBook Air 11" (Mid 2012) へインストールした PD13 上の Windows 7 ゲストのほうが速いケースも頻繁に見られるほどです。 (^^;)

Direct3D (DirectX 含む。) の動作を OpenGL 3.0 でエミュレートした上でホストに描かせている辺りは, 他の PC エミュレーターと同じです。 従ってホストはハードウェアレベルで OpenGL 3.0 に対応している必要があるわけですが, システム要件が OS X Yosemite 10.10.5 以降となっていることから, 放っておいても対応している…ということで, 特に言及はされていません。

 ゲスト側については Windows 2000 以降であれば DirectX 9.0Ex (DirectX 10.0。) と OpenGL 3.0 に, Linux 系や Mac OS X についても OpenGL 3.0 に対応しています。 が, OpenGL 3.0 については未だ発展途上である旨が言及されています。

その辺りを含めて不完全な部分が影響するのか, Ubuntu 16.04 ゲスト上の Wine 辺りで不具合が発生しています:

左画像の拙作 LHMelt のような DirectX + α程度までのソフトでは問題は発生しないのですが, 右画像のように Direct3D 対応ソフトについては その全てが画面の初期化に失敗してしまい, 黒 (白) か透明な画面での表示となってしまいます。 もっとも, VMware Workstation, VMware Fusion 等の環境でも同じですから, PD13 側の問題というよりも, Ubuntu 16.04 か Wine 2.x に原因がありそうです。 なお, Wine 2.x では LHMelt のような Unicode 版ソフトは大丈夫ですが, ANSI 版ソフトでは日本語表示が化けてしまいますので, 注意が必要となります。 winetricks でフォントを導入すれば回避できるわけですが, Wine 1.6~1.85 辺りでは何もしなくとも正常動作しましたから, その方面では退化してしまった印象を受けます。 >Wine 2.x/3.x

 ゲスト PC 環境の項で触れているように, Parallels Desktop 6 以降では仮想 GPU が PCI Express 接続のチップとして実装されています。 結果, 普通に AGP メモリーが使えるため, AGP メモリーも最大 1GB + 256MB の潤沢な VRAM 環境が整えられます。 メモリー量は意外と速度に影響しますので, この辺りも高速化に繋がっていると思われます。 が, それもホスト次第で, MacBook Air では VRAM 設定が 256MB でも 1GB でも速度に変化はありませんでした。 (^^;)

・サウンド

 Parallels Audio Controller として認識されます。 再生等には何ら問題は見あたらず途切れ等も皆無です。 入出力それぞれでホスト側のデバイスを指定できますので, MacBook Air では無理ですが, 入力を使い分ける…といった使用法は有るかもしれません。 Parallels Desktop 7 以降では 7.1 チャンネルのサラウンドに対応していますので, ホストさえ対応していればゲスト側の音環境も向上させることが可能です。

・ネットワーク

 通常は Parallels Tools を適用することになると思いますが, 認識自体は Intel 82574L Gigabit Network Connection として行われています。 実装としては最適化されているわけですが, ゲストにとっては普通の 1.0 Gbs 対応デバイスと言えます。 IP アドレスの設定は本体のメニューから環境設定ダイアログを呼び出して行います。 何かあるとすればクラス A のプライベート IP アドレスが使われている点でしょうか?

・HDD

 VMware と同様に複数のスナップショットが作成可能となっていて分岐も行えます。 肥大化は VirtualBox 同様激しいようですので, こまめに整理したほうが良いでしょう。 この辺りは Windows 版と同様のようですが, こちらのほうが処理は速いようです。 タイムマシーンや Mountain Lion の自動保存には注意が必要かもしれません。 HDD 空き容量への浸食率が半端ではありませんので。 (^^;)

・Parallels Desktop 13 のインターフェイス

 Parallels Desktop 7 の頃から大きくは変わっていませんが, Windows ゲストでのトースト通知がホストの通知センターに記録されるようになっています。 トースト通知自体は当該ゲストで表示されますが, 右画像のとおり表示された通知の履歴がホストの通知センターに記録されます。 それ以外については, PD7 の段階で Mission Control や Launchpad への対応化が行われ, Windows ゲスト上からも Mission Control や Launchpad の使用が可能となっています。 惜しむらくは対応に制限の掛かっている点でしょう。 Launchpad については ちょうど VMware Workstation 7.1 のダイレクトアイコンと同じで,「後からインストールしてホスト側のメニューへ登録されたアプリ」しか表示されませんし, Mission Control についても, 個別選択は行えるものの 1 ゲストを一纏めとした MDI の扱いとなってしまっています。 この点については, 個別に表示を行う VMware Fusion 5 に後れをとっています。

もっとも, この辺りはコヒーレンス表示や Mission Control を多用する人以外は気にならないことでしょう。 それを除けば Parallels Desktop 6 の頃から大きく変わっている部分はありません。 ゲスト PC の環境設定画面やウイザード等あれこれと手は入っていますが, macOS の お作法に従った点が主で, 操作に戸惑ったり違和感を覚えたりすることは無いと思います。

 Mission Control の制限については以下のような感じです:

左画像のとおり Windows 10 ゲスト上で『千の刃濤、桃花染の皇姫』と LHMelt が動作しているわけですが, ここから Mission Control を呼び出すと, 右画像のとおり この 2 つが一纏めで表示されてしまいます。 VMware Fusion 5 なら, 『千の刃濤、桃花染の皇姫』と LHMelt が別々に表示されるところです。 ユーザーが期待するのは特にコヒーレンス表示では後者 (Fusion の動作。) だと思いますので, 可能なら改善して欲しいところ…なのですが, 未だに変わらないところを見ると改善されることは無さそうです。 (^^;)

 VMware での Unity モードに当たる Parallels Desktop 13 のコヒーレンス表示ですが, Windows XP ゲスト辺りですと VMware と そっくりなものとなるのですが, Windows Vista 以降のゲストでは, ユーザーが指定しない限りゲスト側のタスクバーが表示されることはありません:

タスクバーが存在しないので, Doch 若しくはメニューバーに隣接する形でスタートメニューが表示されます。 スタートメニューの存在しない Windows 8 ゲスト辺りでは, スタート画面が Doch を除いた領域一杯にフルスクリーン相当で表示されます。 3 本指左右スワイプや Mission Control で簡単に切り替えを行えますから, Windows 8 ゲストについては頭からフルスクリーン表示を行ったほうが良いかもしれませんね。 画像のように, ホスト側の画面が狭いと Windows 10 でもスタートメニューは画面のかなりの部分を占めてしまいます。

表示モードにかかわらず, Doch 上にはゲスト用のスタートメニューフォルダーが作成され常駐します。 ここから実行した場合は必ずコヒーレンス表示となります。 VMware のダイレクトアイコンの 1 歩先を進んでいる…と言えそうです。 VMware 辺りと異なり, コヒーレンスモードで描画が遅くなることは ありません。

 その他には PD6 の頃から存在する Modality モードがあります。 今回 Picture in Picture と名称が改められましたが, 機能自体は殆ど変わりません:

このモードを有効とすると左画像のようにゲストを自由に好きなサイズで表示させることが出来るようになります。 あくまでも表示サイズが変わるだけでゲスト側デスクトップのサイズが変わるわけではありません。 HD なら HD のままです。 別のウインドウをアクティブにすると中画像のように (通常は) 透過表示となり, そのままアクティブ化したウインドウ (この画像なら後ろに隠れたウインドウ。) の操作が行えます。 右画像のようにサイズを小さくしても, 大きい場合と何ら変わることはありません。 もっとも, 当該ゲストの操作はし辛くなるかもしれませんけれど…。

ゲストを参照しながら何らかのドキュメントを作成したり, ゲストをガジェットのノリで BGM や BGV 代わりに表示させたりしたい場合に威力を発揮することでしょう。 その場合は右画像のように透明度を若干下げたほうが見やすいかもしれません。

 スナップショットについては, 複数ショットの保存による世代管理や分岐が行えるようになっています。 (この画像では分岐を行っていませんけれど。)  世代管理を利用して新環境のテストを行ったり, 分岐等を行って一部のみ異なった環境でのテストを行ったり…といった用途に使えます。

・Parallels Access

 Parallels Desktop 8 の頃までは iPad や iPhone から Windows ゲストをリモート操作するための Parallels Mobile が使用可能となっていましたが, その後 Paralles Access と名称の変わったのはともかく, サーバー側ソフトが有償となってしまい Parallels Desktop に付属しなくなりましたので, PD としては この機能が削除されたと言えそうです。

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