昨日の Twitter での騒ぎ...
既に多くの方が知っているでしょうし, 中には実際被害に遭われた方も いらっしゃるかと思いますが…。 昨日の 18 時~23 時頃に掛けて Twitter (Twitter.com 等。) に存在する (…といいますか復活してしまった。 ^^;) XSS の脆弱性を突いて多数のユーザーの TL が荒らされまくりました。 20 日の夜には始まっていたようですが, ばばっとネタ (被害ではない。) の拡がりだしたのが 21 日の夕方くらい, その後 18 時頃から TL 上での被害 (除く お遊び組。 ^^;) が目立ち始め, 20 時頃から指数関数的に拡散しています。
これ, 最初はマウスオーバー (リンクなどのホットスポット上へマウスカーソルが移動すること。) でフォントやバックグラウンドの色が変わったり…といった「効果を利用してのウケ狙い」や「可愛い悪戯程度」のものでした。 が, 「じゃぁ, こんなこともできるかしら?」と知的好奇心が打ち勝って だんだん行為がエスカレートしていき, 「勝手にツイートしたり RT したりする」といったような仕掛けも登場してきます。 詳しい解説は Web や TL 等を探せば すぐに見つけられますので, そちらを参照。 (^^;)
それでも まだ良かったのです。 せいぜいフレンド (中でも比較的近しい いわゆる「身内」。) を相手に それと宣言した上で引っかける (若しくは了解済みで地雷を踏んでもらう。) …といった程度に止まっていましたから。 が, そのような平和な時代は長続きしませんでした。 「最初から不特定多数のユーザーを陥れるべく流されたツイート」の登場です。
その頃には「TL が表示されただけでアウト」といった仕掛けも登場していました (ただし, 対象はかなり選んだことでしょう。 ) から, その時点で情報を仕入れていなかったユーザーは一溜まりもありません。 初心者・上級者・無名・有名の区別なく等しく被害に遭ってしまいます。 中でも有名人の威力は図らずも絶大で, フォロワーが 4 桁 5 桁は当たり前なだけに, そこから一気に拡がり, さらにフォロワーでなくとも多数のユーザーが TL を見にやってくる…と, 被害拡散のスパイラルに陥っていきました。
さて, 実はこの仕掛け。 基本的に, ブラウザーを使って Web 上の Twitter.com 等へ出向いた場合にしか発動しません。 なので, クライアントのみを使用しているユーザーは無関係だったりします。 が, 何かの拍子にブラウザーの開く機能を使ってしまったり, 怖いもの見たさで自ら地雷を踏んでしまったり…と, 程度の差こそあれ こちらにも被害が広まっていきます。
「ブラウザーを使って被害に遭う」のと「クライアントを使用していて被害に遭う」というのは, 全く状況は異なるのですが, それが瞬時に判るのは, それこそ IT 関係者だったりソフトウェア関係者だったり…と, そっち方面に多少なりとも素養のある方々だけです。 そのため, 「クライアントもダメなのか…」といった情報だけが これも RT 等で拡散しまくり, クライアントを出した作者の方々は (主にリプ責めに対する ^^;) 対応に随分苦労したようです。
そうこうしている内に被害は大物アカウントにも どんどん広まり, やがては (…いや, 「意外と早期から」が正解かしら?) Twitter.com のトップページすら表示させられない状況となってしまいます。 こうなると, 直接 URI を叩く…などのスキルをもっていないと, ログオフすら出来ません。 当時は「仕掛けで どこまで悪さが可能なのか?」が判っていませんでしたから, ログオフできないというのは結構な恐怖だったと思います。
20:30~21:30 くらいが一番酷かったのかしら? モバイル系やクライアントへの避難が浸透したのか, 22:00 を過ぎて ようやく落ち着いてきた感じでした。 それでも, その頃に大物ユーザー (アカウント) が被害にあったりしていましたけれど。 さらに, 意外と早く 23 時頃には Twitter.com 側の対応が行われたため, 比較的速やかに事態は収拾したようです。
さて, 事態は収拾したわけですが, ブラウザーのキャッシュクリアーだけはやっておいたほうが良いでしょう。 キャッシュには「仕掛けが半分成立した状態のデーター」が鎮座しています。 Twitter.com 側が対処していようが罠の仕掛けられたツイートが削除されていようが, 当該キャッシュがブラウザーに使われた瞬間お陀仏ですから。
もっとも, 通常であればデーターの古さがチェックされて, 使われる前に上書きなり破棄なりされるでしょうし, 実際に発動することもないでしょうけれど。 ただ, 「仕掛けが残骸ホットリンクとして残る場合もある」といった情報も聞こえてきますので, 念のためです。 「今更引っかかるわけには いかない」方もいらっしゃるでしょうから。
そういえば今回の騒ぎ。 (お祭りとも言う。 ^^;) 被害の拡散も早かったですが, Twitter の威力といいますか, 対処方法の拡散も随分早かった気がします。 もっとも, 後者は情報が錯綜して混乱しつつ…でしたけれど。 (笑) ともあれ 4 時間足らずで事態が収拾したのは不幸中の幸いでした。
あと, Twitter 上には様々なユーザーが膨大に居ますから, 反応もそれぞれで (不謹慎ですが) ある意味興味深いものがありました。 TL で見かけた中でパターン分けすると次のような感じ:
- 純粋に被害に遭ってしまった方々多数。 ユーザーのステータスは関係なし。
- 好奇心に負けて自ら地雷を踏んでしまった方々意外と多数。 ある意味処置なし。 (^^;)
- 被害には遭わなかったけれど, やばい環境の上回避方法が掴めずパニックに陥ってしまった方々。
- 被害に遭う環境ではないけれど, 情報の洪水に巻き込まれパニックに陥ってしまった方々。
- 故意に仕掛けを流して拡散を喜んでいた方々。 こいつらが諸悪の根源じゃ。 (^^;)
- 好奇心で仕掛けを作って遊んでいた方々。 身内だけにしましょう。 意外と有名どころでも該当者が居たりしました。 あと, 自身の地雷を踏んで深みにはまってはダメです。 (笑)
- 立場上事態の収拾に追われてしまった方々。 こちらも立派な被害者で, それを示唆する叫びも上がっていました。 (^^;)
- 積極的に事態の収拾に参加していた方々。 参加の程度と自身の被害有無はともかく, こういった方々の活躍も早期の事態収拾に繋がっています。
- 高みの見物を決め込んで何もせず ほくそ笑んでいた方々。 間違って自身が地雷を踏もうものなら笑えないぞっと。 (^^;)
- 事態を把握した上で いつもどおりツイートしていた方々。 冷静ですな。
- 何も知らず天然で いつもどおりツイートしていた方々。 ある意味強者です。 (笑)
- 爆睡していて騒ぎを後から知った方々。 生活サイクルの関係上被害を避けられた…ということで。 ここには「その時間仕事していた」なんて方々も含まれます。
- 騒ぎの最中に起床に至った方々。 さすがに困惑していた模様で, その後上のどれか (除く爆睡組。) に至っています。
正しく人それぞれですね。 短時間で収拾したからこそ, こんなことが書けますです。 (^^;;
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