Prime Note Cresion NA...
ハイスペックネットブックといった趣で紹介されている Prime Note Cresion NA ですが, 筐体の大きさ (dynabook NXW/76HPW と同じ。) や重さ (NXW より重くて 2kg 弱。) からすれば普通の 2 スピンドルノートの範疇に入ります。 価格もネットブックと比較すると相当高めで, OS や Office を追加すれば業務用を含めた廉価クラスのノートパソコンと同じ価格帯に入ってきます。 立ち位置としては非常に微妙と言えるでしょう。
が, 正しく その微妙な立ち位置を狙った PC であるのも事実です。 ネットブックは確かに廉価で, 筐体も軽くモバイル用途には向いています。 が, 価格と省電力に特化しすぎたせいで, 「Office は入っているものの遅くて画面も狭くて使い物にならない」 「"ネットブック" なのに Web のフラッシュすら まともに動かない」と言った理由で, 結局価格の高いモバイルノートを追加投入…といったケースも多々耳にします。 それに対して, Cresion NA は Atom 330 や ION を搭載することで そのような用途にも ある程度対応できるようになっています。
高望みをしたのではネットブックと同様の結果を招きますが, その辺りを踏まえた上でセカンド PC として使う分には十分選択肢の一つと成り得る…ということで, 興味本位で金曜日に注文し, それが昨日届きました。 興味の対象は もちろん Atom 330 や ION です。 「そこそこ」の能力であることは判っていますが, その「そこそこ」具合が如何ほどなのか…を知りたいところですので。(笑)
まずは筐体ですが, 上で書いたように dynabook NXW/76HPW と同じです。 いえ, Cresion NA はバッテリーが はみ出していますから, その分こちらのほうが大きいです。(^^;; 重さも 2kg 弱と少し軽めのノートパソコンと同じです。 「持ち運びも可能」というレベルで決してモバイルパソコンではありません。 その辺りを期待した時点で敗北しますので期待してはいけません。 一応, 昔使っていた SONY VAIO R505V/BD と同じ重さですから, 巷的には「サブノート」とは言えるのかもしれません。 個人的には, 初代 DynaBook SS001 より大きい筐体のノートパソコンを「サブノート」とは決して呼びませんけれど。
Cresion NA は多少ながら BTO での選択が可能です。 ごちゃごちゃと付け足す必要はありませんので, メモリーだけ 4GB にしました。 これで +¥4k.- の @64k.- 弱です。 ちなみに, OS と Office 付きで買ったとすれば, Windows XP Home + Office 2007 Personal なら @90k.- 弱, Windows Vista Home Premium + Office 2007 Personal なら @94k.- 弱となります。 あ, 2GB メモリーでの話で, 4GB なら +¥4k.- です。 この辺りを見ても決して安いわけではないことが判ります。 例えば dynabook CXW/45JW なら, Windows Vista Home Premium + Office 2007 Personal with PowerPoint 2007 で @95k.- 弱なのですから。 OS や Office のライセンスを既にもっていて OS なしモデルを選択できるユーザーや, Atom 330 や ION に価値を見いだせるユーザーのみがメリットを享受できるのです。
初期設定ですが, OS が入っていませんので ますは OS を選択しないといけません。 今回も Business にしようかと思ったのですが, それでは NXW と同じになってしまいますので, Ultimate を選択しました。 Office は とりあえず保留です。 いえ, Personal なら手元に余っていますが, Standard と どちらにしようか迷っていますので。 それはともかく, インストールは何も問題なく終了し, 付属 CD-ROM を使ってのドライバー一連の適用も あっさり終了しました。 続けて Windows Update。 新の SP1 からの適用ですから今回も盛大にパッチが当たったわけですが, そのわりに NXW と違ってサクッと終了しました。 これに限れば NXW よりは数段速いようです。(笑)
さて, 恒例のスコアを上げておきます:
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Prime Note Cresion NA
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dynabook NXW/76HPW
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Satellite WXW/78DW
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CPU
|
Atom 330 1.6GHz
|
Core 2 Duo SU9300 1.2GHz
|
Core 2 Duo T7500 2.2GHz
|
RAM
|
PC2-6400 3.0GB
|
PC2-5300 3.0GB
|
PC2-5300 3.0GB
|
GPU
|
NVIDIA ION
|
Intel GMA 4500MHD
|
NVIDIA GeForce 8700M GT
|
V-RAM
|
128MB
|
256MB
|
256MB
|
基本スコア
|
4.3
|
3.2
|
4.8
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プロセッサー
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4.3
|
4.4
|
5.1
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メモリー
|
4.6
|
4.5
|
4.8
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グラフィックス
|
5.9
|
3.2
|
5.9
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ゲーム用グラフィックス
|
4.7
|
3.3
|
5.6
|
ハードディスク
|
5.6
|
5.3
|
5.3
|
数値だけなら NXW を凌駕していますが, 実際の総合能力は NXW のほうが上です。 内部クロックで 0.4GHz 上回り HT 込みで論理 4 CPU とは言え Atom は Atom です。 クロックに大きな差がない限りは Core 2 Duo には勝てません。 が, 反対に遅さで悩まされることもありません。 dynabook SS 1610 90C/2 や dynabook SS LX/290DK に比べれば圧倒的に快適で, 実際, 普通に使う分には NXW に対して遜色がありません。 あ, Satellite WXW/78DW の数値が変わっているのは, HDD 換装に伴い久々にスコアを録り直したからです。
総合能力はともかく, この PC のウリの一つで巷の興味の対象でもある ION の能力を測る参考データーとして, 最後に 3DMark06 の数値を上げておきます:
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Prime Note Cresion NA
|
dynabook NXW/76HPW
|
Satellite WXW/78DW
|
CPU
|
Atom 330 1.6GHz
|
Core 2 Duo SU9300 1.2GHz
|
Core 2 Duo T7500 2.2GHz
|
RAM
|
PC2-6400 3.0GB
|
PC2-5300 3.0GB
|
PC2-5300 3.0GB
|
GPU
|
NVIDIA ION
|
Intel GMA 4500MHD
|
NVIDIA GeForce 8700M GT
|
V-RAM
|
128MB
|
256MB
|
256MB
|
Version
|
1.1.0
|
Width
|
1280
|
Height
|
720
|
Anti-Aliasing
|
None
|
VS PS Profile
|
3_0
|
.
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3DMark Score
|
1530
|
592
|
5742
|
SM2.0 Score
|
573
|
176
|
2488
|
GT1
|
4.02 FPS
|
1.375 FPS
|
20.674 FPS
|
GT2
|
5.529 FPS
|
1.555 FPS
|
20.790 FPS
|
HDR/SM3.0 Score
|
600
|
241
|
2281
|
HDR1
|
5.019 FPS
|
2.150 FPS
|
19.610 FPS
|
HDR2
|
6.972 FPS
|
2.666 FPS
|
26.009 FPS
|
CPU Score
|
817
|
1034
|
1902
|
CPU1
|
0.274 FPS
|
0.332 FPS
|
0.604 FPS
|
CPU2
|
0.389 FPS
|
0.515 FPS
|
0.959 FPS
|
Fill Rate (Single)
|
884.663 MT/s
|
484.659 MT/s
|
2305.587 MT/s
|
Fill Rate (Multi)
|
1779.236 MT/s
|
894.650 MT/s
|
6507.427 MT/s
|
Pixel Shader
|
61.526 FPS
|
26.787 FPS
|
175.312 FPS
|
Vertex Shader (Simple)
|
125.698 MV/s
|
6.172 MV/s
|
114.876 MV/s
|
Vertex Shader (Complex)
|
29.345 MV/s
|
5.534 MV/s
|
80.088 MV/s
|
Shader Particles
|
13.792 FPS
|
―
|
30.469 FPS
|
Perlin Noise
|
25.28 FPS
|
9.449 FPS
|
58.532 FPS
|
.
|