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今日の出来事 (Dec, 2018)

●Dec.24,2018

幼なじみ...

 職場への通勤途上は金沢市内に入った とある交差点での話なのですが…。 こちらも向こうも ほぼ同じ時間に行動…というわけで, 毎日のように見掛ける小学校 2 年生くらいの男の子と女の子, 手を繋いで横断歩道を渡ってみたり, 「待ってぇ~っ!!」と一方が もう一方を追い掛けながらトコトコと二人で渡ってみたりと, とっても可愛くて ほっこりするわけですが。 (笑)

ここで ふと思ったのが「そういえば自身も 2 年生までは そんな感じだったなぁ」…と。 (^^;)  通学時は集団登校 (男女別で それぞれ 30 人以上と それなりに大所帯。) なので別々なのですが, 帰りは いつも一緒に帰っていた気がします。 あんまり自覚はなかったのですが, 同級生が「手を繋ぎやがって!!」とか「名前を呼び合いやがって!!」とか言っていましたから, たぶんそうだったのでしょう。 となれば, 当時の周りの大人たちは, ちょうど今の私と同じような感じで見ていたのでしょうね。

あ, 「家が隣」とかじゃないですよ, 100m ほど離れています。 とはいえ十分近所ですけれどね。 (笑)  最寄りということで通っていた保育所も同じでした。 幼稚園もありましたが, 1km 以上離れるので幼児が通うのは さすがに無理でしょう。 保育所なら 200m 超なので, 迎えがなくとも何とか通えたのですよね。 (^^;)  ちなみに, 方向は反対になりますが, 小学校も 300m くらいでした…割と近いですね。

ちなみに, 似たような境遇の子は同じ学年だけでも男女合わせて 10人 以上いたわけですが, なぜ その子と帰るようになったのかは謎です。 恐らく「たまたま学校から飛び出す時間が同じだった」とか, しょーもない理由だとは思いますけれども…。 (何しろ 1 年生の思考。 ^^;)

で, 2 年生くらいまでは良いのですが, これが 3 年へ上がると…周りが煩くなるのですよ「女と一緒に帰りやがって!!」「男の子と一緒に帰るなんて!!」といった感じに…。 (^^;)  これは今にして思えば女子の早い子では既に二次性徴が始まっている…というわけで, 男女別行動が普通になってくるからなのですが, 当時の自身たちが そのような理解を示せる筈もなく, いつの間にか疎遠になってしまったのですよね。 あ, 頻度は相当落ちたものの, その後も外や家で一緒に遊んだりはしていましたから, その程度の「疎遠」です…一緒に帰らなくなっただけ。 (笑)

…と, 自身の話は良いとして件の子供たち…。 6 年生へ上がる頃まで周りの圧力に耐え続けると, もはや怖い物なしといいますか, 中学・高校になっても一緒に登下校する漫画やアニメのような幼なじみが形成されるのでしょうね。 (笑)

 なお, 以前 Twitter で呟いたのとは別の子です, 念のため。 ついでなので, そちらのネタも書いてしまうことにして…。

中学 3 年春 (学年は ちょっと不確か。 ^^;) の話ですが, とある女の子と話をしていたら, たまたま通りかかった同級生の女子数人が曰く「あんたたちって幼なじみなんだって?」  こちらとしては そのような認識は全くなかったので「む? 違うぞ?  強いて言えば保育所から同じ (ところへ通っている) だけ。」と返したところ, 件の女子たち曰く「それが幼なじみなのっ!!」  え~, そんな筈はないでしょ? と当の本人に「そうなの?」と振ってみたところ,「そうなんじゃない?」との返事。

ちなみに, 高校の頃に同級生 (先の同級生とは別口の女子複数。) に聞いてみたら同じ回答だったので, ティーンエイジャーの女子にとっては, それくらいでも幼なじみの範疇に入るようです。 いや, でも, それだと上で挙げた 10 人以上全て…どころか, 軽く その倍以上が該当してくるわけですが…。 それこそ高校まで同じだった面々も片手以上いるわけで。 ともあれ, 当時自身が抱いていた「幼なじみ」のイメージはガラガラと崩れたのでありました。 (^^;)

 …え? そっちじゃない?  となれば同じく中学の頃の別ネタかしら?

上の話より 2 年ほど遡る中学 1 年は 5 月頃。 小学校高学年から その兆しは現れていたものの, 中学へ上がると男女問わず急に花を咲かせるようになるのが恋バナ…。 というわけで授業の合間の休み時間に男子数人が集まって話をしていたところ, その中の一人が「○○が お前のことを好きらしい」と宣いました。 …とまぁ, そこまでなら良くある話なのですが, あろうことか「で, その辺りどうなの?」と当の本人に話を振ったのでした。 (笑)

上のほうでネタにした子とは別で, これまた保育所から同じで一緒に遊んだりした子なのですが, クラスが同じということで教室内の少し離れたところで女性軍が集まって話をしていたわけです。 それは良いとして, 普通当の本人に聞くか? そんなこと…もう一方の当事者までいるのに。 (^^;)  そりゃ いきなり聞かれても困るわけで, 一方そんな事態になればクラス中の注目を浴びるわけで…。 当然ながら しばらく押し黙って俯いてしまったわけですが…最後に出てきた回答は「…そうよっ!!」 (悪いか, こんちくしょ~っ!! 文句があるなら言ってみやがれっ!!)  もちろんクラス内は盛り上がりました。

で, これが もう 1 つ 2 つも歳を食っていれば付き合うことになったのでしょうが, 残念ながら中 1 の 5 月では殆ど小学生気分から変わらず…というわけで, 関係が発展することはありませんでした。 (笑)  なお, それで気まずくなるわけでもなく その後も友好は保たれています, 念のため。 (^^;)

 う~む。 最後辺りは漫画などでも登場しそう…といいますか見掛けたようなネタですね。 程度の差こそあれ自身も経験していたようです。 (笑)

金髪女子高生...

 以前の話なのですが, 「外人というだけなら珍しくはないけれど, 制服を着た金髪の女子高生なんてのは初めて見た」といった話を Twitter の TL で見掛けました。 関東圏…それも東京都近いところに お住まいの方なのですが, 意外にも地元で見たことはなかったそうです。 う~む。 幾らでも…とは言わないまでも普通に見掛けそうなのに…。 いや, 事実そうなのだから仕方がないのですけれども。 (^^;)

というのも, 自身の勤務先が金沢は香林坊界隈というわけで, 周りに交換留学を行っている高校がありますから, それこそ毎日のように見掛けるのですよ, 金髪女子高生を…それも学校を違えた複数。 少なくとも自身の知っている 30 年くらい前からは そうなので, 言ってしまえば もはや見掛けるのが日常と化していたわけなのです。 さらに言えば, 高校 1 年の時に母校が交換留学を始めたので, クラスメートにいました…金髪女子高生が。 (笑)  「1 年の 9 月から 2 年の 6 月終わりか 7 月上旬まで」といった感じで, それから毎年行われましたから, それこそ子供の頃から見慣れていたわけですね。 ちなみに, クラスメートだった子は米国東部出身でした。

 そんなわけで, 非常に不思議な感じがしました。 てっきり余程の田舎でない限り今の御時世なら普通に見掛ける光景だと思っていました。 (^^;)

そういえば, 昔職場の行事で浜松基地を通りかかった際に練習機がいたのですが, それを見ただけで「うぉ~, すげ~っ!!」とか一部が騒いでいたのに対して, 基地関係を職場の近くにもつ面々が白けていたのを思い出します。 (^^;)  自身もそうですが, それこそ F-104 から F-4, そして F-15 と こちらも毎日のように見掛けて過ごしましたから, ただの練習機…それも地べたに這いつくばって動いているだけ (悲しいことに飛んでいなかった。) の代物へ興味の向くはずもありません。 白けるのも仕方のないところです。

それと同じで, 要は「見掛けるところは凄く見掛ける。 見掛けないところは全くのように見掛けない」ということなのでしょうね。

●Dec.22,2018

HP 35s 購入と手持ち電卓の計算テスト, おまけで電卓アプリ...

 計算誤差が激しく Excel での集計を行えず, その代わりで試した iOS 用の "FX-602P Sim" アプリですが, 今回は大丈夫だったもののバグが存在することから集計に使い続けるのは若干不安…と, 別口で関数電卓の fx-5800P を, さらに今月に入って fx-CG50 を買ってしまった辺りは下の記事で書いたところです。 結果, 集計自体は実機に御登場願って解決したわけですが, それとは別に「何か ほかに使えそうな (プログラム) 関数電卓アプリはないかしら?」と ここ暫く探してみました。 しかし, 教育用のものはあれども, 実機を模倣したものは, これがなかなか見つからないのでした…とある系列の電卓を除けば。 (^^;)

その例外は「ヒューレット・パッカード (Hewlett-Packard) の電卓」です。 HP の電卓といえば RPN モノが非常に有名で, それこそ実機は半分ビンテージ扱いで, 下手をすると 10 倍以上の高値で取引されている代物です。 あ, RPN とは Reverse Polish Notation (逆ポーランド記法) の頭字語で, 普通の電卓なら "5 * 3 =" といった手順 (記法) で計算するところを "5 3 *" の手順で計算するものを指します。 金融機関やレジなどで加算器方式の計算機を使用したことのある方だと, 操作感覚の違いを多少はイメージしやすいかしら?

そのような人気のある計算機なので, 当然の帰着といいますか iOS 用にしろ Android 用にしろアプリが沢山存在します…それこそ計算機のシリーズ毎にゴロゴロと。 (笑)  惜しむらくは有料のアプリが比較的多いことでしょうか?  とはいうものの「試してみないことには使えるかどうか解らない」というわけで 2・3 のアプリを購入して試してみたのですが…。

ここで登場したのが毎度の「悪い癖」です。 右画像を見れば お判りのとおり, アプリとは別に HP の RPN 電卓を買ってしまいました。 10 日に買って 12 日に届いていますから, 下の記事を書いていた時点では既に入手済みだったわけですね。 ええ, 長くなりそうなので別記事にしました。 (笑)

上で書いたように HP の RPN 電卓は その殆どが 1990 年代には製造終了していて, 今では入手できません。 が, HP-35 という RPN 電卓が登場してから 35 年を記念した 35 周年記念モデルが 2007 年に登場します。 それが表題の HP 35s で, 有り難いことに このモデルは 10 年以上経過した現在も意外と普通に購入できるのでした…海外からのみですけれど。 というわけで, Amazon でサクッと並行輸入品をポチってしまったのでした。 海の向こうで $60.- が 9,000円 ちょいでしたので, 個人輸入するより下手をすると安いくらいですね。 (^^;)

 さて, HP の RPN 電卓各シリーズや RPN そのものが どのようなものなのかについては, 巷で熱く語っている方々多数ですので, そちらを参照していただくとして…。 (笑)  この HP 35s ですが, RPN 電卓のファンを意識して, あえて 1970~80 年代の雰囲気を色濃く残したデザインとなっています。 というのも, 昨今はグラフ機能や代数自然表示をウリとしたものが多く, それらでは算術演算方式入力 (通常入力) を採用しているのが普通で, そしてそれは HP の電卓も例外ではないのでした。 もちろん HP の電卓だけあって, それらでも RPN 入力を行えるようになっていたりしますけれどね。

一方, この HP 35s はレトロ感をウリにしていますから, 筐体だけではなくキー配置等についても 80 年代の RPN 電卓を模倣しています。 一番特徴的なのは やはり左側中央に鎮座している ENTER キーでしょう。 反対に比較的最近の電卓らしく, 右上部分にカーソルキーがあったりします。 このカーソルキーが「邪道だ!!」と非常に不人気なのですが, 元々一部の機種には「↑↓」キーに相当する「▲」「▼」のキーがあったりもしますので, 個人的には そんなに違和感がありませんでした。 殆ど使うこともありませんし…。 (^^;)

あとは, あまり高価になっても仕方がありませんので, 思い切って省くところは省かれています。 なので画面は液晶ですし, プリンター接続やメモリーモジュールの追加も行えません。 とはいうものの, 普通に電卓として使う分には行えずとも何も問題ないと思います。 (だからこそ省かれている。)

 止まらなくなりそうなので HP 35s の情報も巷のサイトにお任せするとして…。 (笑)

 下の記事で書いたように fx-CG50 の代数自然表示モードで π を計算させたにもかかわらず「π」が表示されない…つまり π とは別物と扱われるケースに遭遇し, その演算精度に不安を抱く結果となってしまいました。 なので, 当該記事で挙げた電卓について計算精度を簡単にテストしてみることにしました。

テストに使用する式は有名な「重箱の隅つつき意地悪数式」である「TAN(355 / 226)」を採用することにします。 これまた有名な円周率の近似値である 「355 / 113 = 3.14159292035…」を さらに 2 で除算した値…つまり「π / 2 」(= 90°) に近い値で三角関数の TAN を計算するものです。 ご存じのように TAN は 90°の結果が ±∞ に発散するわけですが, そこから僅かに角度をずらすことで「極端な値にはなるものの計算不可能ではない」といった状況を作り出すわけです。

この計算の結果は十分な演算精度が保たれていれば「-7,497,258.18532558711…」といった値になりますので, この数値と どれだけ差があるかによって, その計算機の演算精度を掴めるのでした。 あ, 上で書いたように計算させようというのが「重箱の隅つつき意地悪数式」ですので, 余程酷い結果でも出ない限りは, 当該電卓で普通に計算する分には何も問題ありませんので, 念のため。 (^^;)  一方で「演算誤差に気をつけたほうが良いケースもありそう」といった感じで参考にも出来る…というわけで, ネタにされることが多くなってもいます。

 というわけで早速テストしてみます。 まずは fx-5800P です:

「-7497258.44」と少なくとも整数部分の 7 桁は合っていますので, まあまあの結果と言えそうです。 これくらいなら, 普通に使っていて問題の生じるケースに遭遇することは殆どないことでしょう。

 お次は問題の fx-CG50

「-7497258.44」と, 意外にも fx-5800P と同じ結果が得られました。 つまり, 代数自然表示モードで π を計算させたにもかかわらず「π」が表示されなかったのは, 浮動小数点演算がアホだったのでも演算精度が低かったのでもなく, 当の「代数自然表示させるための丸め (見なし) 処理がアホ」だったわけですね。 …いえ, こちらのほうが あれこれ自然表示する要素が多いですから, それが悪いほうへ影響しただけでしょう。 (^^;)  となれば, 普通に数値演算させる分には問題なさそうです。 良かった良かった…。

 続いては fx-992s です:

「-7,497,263.49882」と 5 桁まで正解なので fx-5800P 辺りより若干精度は落ちるようです。 仮数 12 桁と外より 2 桁多い fx-992s ですが, 内部数値表現の桁数が逆に少ないかアルゴリズムの異なるのかが影響しているようです。 とはいえ, その差は小さいですから気にする必要はないでしょう。

 さらに FX-603P

「-7497938.067」と 4 桁正解に止まっています。 が, fx-992s より さらに 6 年前 1990 年発売の機種ですし, 加えて FX-602P と仕様を合わせてある可能性も考えられそうです。 さすがに全く同じ計算結果とはいかないでしょうから, 「極力合わせる」といった感じでしょうけれども…。 ともあれ, FX-602P 共々これまで使っていて不都合な計算結果に遭遇したことがありませんから, 何も問題はありません。

 CASIO 製を離れて SHARP の EL-9000 です:

「-7497484.888」と こちらも 4 桁正解となっています。 80 年代中頃ともなれば未だメモリーが貴重な時代ですから, 内部数値の桁数自体少ない可能性が高そうです。 実際がどうなのかは判りませんが, FX-603P と同レベルの結果であれば問題ないと言えそうです。

 最後に今回買った HP 35s です:

「-7,497,089.25510」と 4 桁正解となっています。 HP 70~80 年代の RPN 電卓は総じて計算精度が (今の機種に比べれば) 低めなのですが, この記念モデルの結果を見る限り, 計算結果等を再現するようなことまでは していないようですね。 再現モデルが欲しいわけではありませんので, 何も問題ありません。 (^^;)

 …と, 関数電卓の実機を何台かテストしてきたわけですが, 今度は手元の iPhone にインストールしてある関数電卓アプリをテストしてみることにします。 注意点ですが, たとえ同じ作者の同じソフトであっても使用しているライブラリーが異なっていたりしますので, ここでの結果は Android 版アプリの参考にはなりませんので, 念のため。 唯一 (中身が同一でなくとも) CPU や ROM レベルで再現しているアプリであれば, 同じ結果が得られることでしょう。

 まずは, 今回の病気を引き起こす原因となった "FX-602P Sim" です:

名前のとおり CASIO の名機 FX-602P を再現した ¥360.- の有料アプリです。 ただ, この手の一部のアプリのように完全再現を目指したものではなく, 「FX-602P と同等の操作性とプログラミングを可能とする」ことを目的としているのが特徴となっています。 なので, ユーザー領域が 999 Steps まで拡張されていたりもしますし, 演算の仕様や精度も再現には拘らず, 開発環境のライブラリーが そのまま反映されたものとなっています。

この手のアプリでは ある意味定番なのですが, 右上画像のようにプリンターへの印字も再現されています。 この印字結果は画像やテキストファイルとして保存したり出来ますので, 意外と便利に使えることでしょう。 ちなみに, ここで印字されているのは円周率を計算させた際の入力 (操作) トレースで, 以降のアプリでも同様となっています。

先に書いたように「完全再現されたもの」ではありませんので, 巷に存在する FX-602P 用のコードを使った場合, 希に計算結果の異なるケースが発生するかもしれません。

何回か書いているように, このアプリを使用する場合, FRAC() や INT() 関数にバグがある…それも前者は頻繁に発生してしまうのが難点となっています。 これらの関数は意外と使用頻度が高いですから, そういった意味では少々痛いと言えそうです。 が, それを除けば十分実用になりますし, 何と言っても このアプリの隠れ機能である「計算速度」は絶大なメリットと言わざるを得ません。 …いえ, 別に機能ではないわけですけれども。 (^^;)

その速度ですが, fx-5800P 辺りと比べても iPhone XS 上でなら 1500~2000 倍超え, 実機と比べようものなら…以前に比べようのない高さとなっています。 それよりは低くなるものの, iPhone 8 など現行の iPhone であれば速度で不満の出るケースは ほぼないことでしょう。

さて, 「FRAC() などのバグには計算精度も絡んでいるかもしれない」というわけで, アプリでも実機と同じ「TAN(355 / 226)」の意地悪数式テストを試してみることにします:

「-7497258.17」と FX-603P とは全く異なる値となりました。 巷の情報によると実機では「7497938.06」と FX-603P と同等の値になる筈ですので, ライブラリーの使われていることが この値からも判ります。 計算誤差が外の実機と比べても むしろ小さいほうなので, 件のバグは純粋に FRAC() 関数固有なもののようですね。 INT() もバグっているわけですが, 「FRAC(x) = x - INT(x)」(x > 0) 的に処理しているケースは よく見られますので, 元々 INT() にバグがあって, それが FRAC() で顕在化しているのかもしれません。

ともあれ, FRAC() のバグは要注意で, 特に巷の FX-602P 用ゲーム辺りについては まず動作しないと思っておいたほうが得策です。 何しろゲームプログラムでは 1 つの数値に複数の意味をもたせる…などといったことが普遍的に行われていて, その数値から特定の情報を取り出すのには FRAC() と INT() が使われるのですから…。 (^^;)

 「開発環境のライブラリー」がネタに上りましたので, プログラミング電卓から ちょっと脱線して, ライブラリーの使われた外のアプリを 2 つほど見てみることにします。

 1 つめは "Calculator ∞":

「どれが良いのか判らないのなら, これを入れておけ」とも言われる, Android 用であれば「RealCalc Scientific Calculator」に当たる立ち位置の定番アプリです。 代数計算, 方程式の求解, 複素数計算, 行列, グラフ, そして統計処理と, あらゆる機能が揃っています。 こちらは ¥600.- と有料ですので, まずは無料の「Calculator #」を試すのが良いでしょう。 そちらを使ってみて, 広告が煩かったり機能の不足を感じたら こちらに御登場願いましょう。 ハズレだったとしても低価格ですし…。 (^^;)

まず左上画像ですが, fx-CG50 と同じように代数自然表示入力で円周率を計算させると "3.14159265359" と 12 桁で計算されます。 あ, これは数値表示させているからで, 代数表示であれば "π" と表示されます。 12 桁なのが何気に有り難いですね。 そして右画像, ライブラリーを使用していますので「-7497258.17914」と FX-602P と同じ値になっています。 (FX-602P が 9 桁表示で こちらは 12 桁。)

 2 つめは "MyScript Calculator":

画像を見てのとおり手書き認識で計算できる関数電卓アプリです。 Adnit Jot Mini (スタイラスペン) とゴリラ保護ガラス (iPhone XS 用) の相性が悪くて汚い字になっていますが, それでもちゃんと認識して円周率が計算されています。 (笑)  初期値だと小数第 3 位までしか表示されませんので, 普通は最大の小数部分 6 桁を指定することになるでしょう。 逆にいえば「第 6 位までしか表示されない」わけですが, 「手書き入力」がウリなアプリに有効桁数を求めてはいけません。 (^^;)  あと, 関数も三角関数や対数など ごく基本的なものしか使えないです。

あ, 私が買ったのは「MyScript Calculator 1」なのですが, 現在は「MyScript Calculator 2」へ上がっています。 最大の改善点は「1 つの式を複数行に渡って書ける」ことですね。 これは滅茶苦茶大きなメリットで, それだけで買い直しても良いくらいです…といいますか ¥360.- 出して買い直しました。 (笑)  巷レベルでの難点は その「買い直しが生じる」点かしら?  Twitbot 辺りと同じでメジャーバージョンアップの度に買い直しを求められる, アレです。 (^^;)

テスト計算式の結果は, こちらもライブラリー使用組ですので「-7497258.179」と FX-602P などと同じ値になっています。

 本筋へ戻って, ここからは RPN 電卓で, まずは "i41CX+" です。:

名前のとおり HP の RPN 電卓である HP-41CX を再現した ¥3,000.- の有料アプリです。 登場した頃 (9 年前?) は ¥1,700.- だった筈なので随分高くなった印象を受ける方が多いかもしれません。 (^^;)  それはともかく, このアプリの再現度は かなりのもので, 計算や印字結果…どころか印字音まで再現されていたりします。 その上拡張スロット (メモリーモジュール) まで用意されていて, 巷に存在する HP-41 用の各種プログラムをロードすることが可能です。 もちろん自作のプログラムをセーブすることも可能…と, 至れり尽くせりなのが このアプリのウリとなっています。

反対に このアプリの難点…といいますか, 簡単操作という意味で HP-41 の難点とも言えるのですが, 初期値の DEG から RAD へ切り換えるのにも「XEQ RAD」とコマンドを叩かないとダメな辺りは少々辛いところでしょう。 もっとも, 良く使うのであればユーザーキー割り付けを行えば良いわけですけれど…。 先に書いたとおり ¥3,000.- と少々高額なので, プリンターや拡張スロットの機能を必要としないのであれば, ¥960.- と多少は安い "i41CX" を選択するという手もあります。

円周率を計算させると左上画像のように「3.141592653」の結果を得られます。 フォントやドットマトリックスではなく 14 セグメント表示であるところも, 再現性への拘りを感じさせます。 (^^;)  ただ, この辺りは好みにも影響されますので, 気に入らなければ表示部分やキー部分のスキンを変更すれば良いでしょう。 これまた沢山用意されていますので。 右上画像は計算手順をトレース印字させたものです。 RPN を知らなくとも, これを見て RPN 電卓での計算方法が何となく解る方も いらっしゃるかもしれませんね。 「後入れ先出し」なスタックの概念を知っていると, より理解が早いことでしょう。

テスト計算式の結果は「-7,507,225.705」と 1 桁しか合っていませんが, 実機がそうなので仕方がありません。 逆に それだからこそ巷の実機用プログラムを そのまま使えるのでした。

 お次は "Free42" です:

HP-42S を再現したアプリで, 無料ながらプリンターへの印字も再現されている優れものです。 お手軽に RPN 電卓を試したいなら, まずは このアプリを使ってみるのが良いでしょう。 "i41CX+" ほど多機能ではありませんが, HP-42S を再現しているだけあって DEG から RAD への切り替えをモード設定で行えたりと, こちらのほうが使いやすいと感じる方も多いのではないでしょうか?  拡張スロット等の機能は HP-42S 自体もっていないので存在しないのですが, プログラムに関しては HP-41CX の完全上位互換になっていますので, そういった意味では上の "i42CX+" より高機能と言えるかもしれません。

円周率を計算させると「3.14159265359」と 12 桁表示されます。 HP-42S は元々内部演算 15 桁の 12 桁表示ですが, 実機を再現したものではなくライブラリー等を使った計算になっています。 それはともかく, この実機の筐体を再現した表示は好みの分かれるところでしょう。 個人的には一部のボタンが (iPhone で使うには) 小さすぎて使い辛いと感じます。 印字結果は右上画像のようになりますが, この画面へ映るのに一旦メニューダイアログの表示されるのが ちょっと残念ですね。 外のアプリのように そのままプリンター画面へ移って欲しいところです。

テスト計算式の結果は「-7,497,258.18533」と全桁正解 (最後の桁は四捨五入のため。) で, ライブラリー等を使っている中でも内部数値表現の桁数が多いと推測されます。 互換性上問題ないのであれば計算精度が高いに越したことはありませんので, そういった意味でも有り難いですね。 巷のプログラムで問題の生じる可能性はありますけれど…。 (^^;)

 続いては "42s RPN Calculator" です:

上の "Free42" と同じく HP-42S を再現した ¥600.- の有料アプリで, その Free42 の少し前の版を基にして作成されています。 …と, これだけなら Free42 と何も変わらないわけですが, こちらは HP-42S の再現性は そのままに, 筐体及び画面の表示やメニュー表示のスライドキー表示化など, よりアプリらしい振る舞いへ変更が加えられています。 Free42 より先に開発が止まってしまっているからか, iPhone 6 辺りの画面比率にすら対応していないのが少々残念ではあります。 iPhone XS だと, 筐体が大きい分それほど違和感なく使えますけれど…。

円周率を計算させると「3.14159265359」と 12 桁表示されます。 表示などフロントエンド部分を除けば Free42 そのものなので, この辺りは同じ結果が得られます。 印字結果は右上画像のようになりますが, こちらでは左上画像の画面部右上に表示されているプリンターアイコンをタップすることで, 右上画像のプリンター画面へ移れます。 一手間少なく済むわけで, この辺りにも (Free42 に対して) 改良の加えられていることが判ります。

テスト計算式の結果は「-7,497,258.18533」と当然ではありますが, こちらも Free42 と同じ結果となります。 42s では SHOW を実行してもバグなのか何も表示されないのですが, 恐らく Free42 同様少なくとも計算結果としてスタックへ積まれた数値の有効桁数は 34 桁となっていることでしょう。

 最後は "HP 15C Calculator" です:

¥1,800.- と少々お高い有料アプリなのですが, このアプリには 1 つ絶大なる特徴があります。 それは「ヒューレット・パッカード純正」であること。 純正なので ROM だろうが何だろうが使いたい放題で, 筐体を再現したアプリの画面にも HP のロゴが光り輝いています。 (笑)  当然再現性も高くて「実機ではない」という一点を除けば, ほぼ同じように使えます。 逆に何もかもが実機どおりなので, レジスター数とステップ数のトレードオフが強くて辛い辺りも, そのままです。 (^^;)

円周率を計算させると「3.141592653」のように "i41CX+" と同じ結果が得られる…といいますか, あちらが ちゃんと ROM (と同等の内容) を再現していると判ります。

テスト結果についても "i41CX+" と同じ「-7,507,225.705」の結果が得られます。 それはともかく, このアプリを関数電卓として使うには横画面の必須なのが, 巷のユーザーだと難点になるかもしれません。 もっとも, iPhone 純正の電卓アプリと同じではありますけれど…。 あ, そうそう。 このアプリでは英文字は使えませんので, 念のため。

 …と, "FX-602P Sim" を含めれば 4 つほど有料アプリにも墜ちてしまいました。 実機を含めると ここ 1 ヶ月ほどで 30k ほど散在していることになりますね。 (笑)  実は 3 日ほど前に その煽りで 5 年ぶりに Android スマートフォンも買って今日届いていたりするのですが, そちらについては後日別記事で書きたいと思います。 (Android 版アプリを試すためだとは言えない。 ^^;)

●Dec.15,2018

再びの関数電卓病...

 中学 3 年の冬に買った計算機がきっかけで関数電卓にハマってしまった私ですが, その後ポケコンやパソコン, 電子手帳などといった派生組を生じさせつつ, 二昔前辺りまでは関数電卓自体にもずっとハマリ続けていました。 しかし, さすがに職場で一人 1 台 PC が支給されるようになると, 集計や反復計算には Excel 等スプレッドシートのほうが何かと便利というわけで, 関数電卓自体は使っても単なる四則演算の延長くらいでプログラミング機能は使わず…といった状況が普通となりました。

 …といった背景での先月の話です。 比較的簡単なものの手計算で数をこなすには少々辛い…というわけで Excel を使って計算させたのですが, 小数第 4 位までの せいぜい有効桁数 7 桁で治まる計算にもかかわらず, 何をどうやってもセルへの計算式入力では まともに計算されない事態へ陥ってしまいました。 その元凶は INT() で, Excel の内部的数値表現ごときでは, 2 進数での小数表現が影響して, はっきり言って使い物にならないレベルで頻繁に計算間違いを起こしてしまうのです。

ちなみに この辺りは Excel に限った話ではなくて, 懐かしの Lotus 1-2-3 や Multiplan, 20/20 などでも同じです。 この中に限っていえば一番マシなのは 20/20 かしら?  それは Windows (MS-DOS) 系以外の PC でも同じで, macOS の Numbers 辺りを使ったところで事態は何も変わりません。 もちろん linux 系の OS やソフトに御登場願っても以下同文…。 (^^;)  マクロで倍精度変数を使えば多少マシにはなりますが, 逆にいえば「多少マシになる」程度で使い物とならない点に変わりはありません。

 ともあれ計算できないものは仕方がありませんので, 「スプレッドシートがダメならプログラム関数電卓しかない」と早速御登場願おうとしたのですが, そういえば ここ最近使っていなかったせいで手元にあるのは普通の電卓のみでした。 「さて どうしたものか」と考えていたところ思いだしたのが iOS 用の電卓アプリ。 プログラミング機能付きの関数電卓を始めとして中にはポケコンをエミュレートしたものまで揃っています。 問題は 64 ビット版 OS に対応していないアプリの多いことですが, 中には使えるものもあるはずです。

というわけで検索してみたところ, 個人的に最強クラスと思えるアプリが見つかりました。 それは「FX-602P Sim。」  名前のとおり CASIO の名機 FX-602P をエミュレートしたものです。 ほかにも HP-42S をエミュレートした「Free 42」など, HP の RPN 電卓を再現したものが沢山あって, そちらも相当良さそうだったのですが, ここは使い慣れた FX-602P と同じノリで使える "FX-602P Sim" を選択することにします。 世間一般レベルでは HP 系を選択する方も多いことでしょう。 何しろ HP-42S 辺りは世界レベルな有名プログラム電卓ですから…。

 さて, 件の "FX-602P Sim" ですが, 360 円と有料なものの関数電卓である FX-602P を再現しただけあって, 有効桁数 7 桁程度の浮動小数点演算を ちょっとやそっと行わせた程度で計算間違いが生じるはずもなく, 件の計算はサクッと終了しました。 めでたし,めでたし…となる筈だったのですが, ここで悪い癖といいますか必然的にといいますか, プログラムのステップ数を縮めようと思い立ったのが地獄の始まりだったのです。 (笑)

今回の計算では小数の一定の桁 (例えば小数第 3 位と 4 位の2 桁のみとか。) を得るために整数化を行う INT() 関数を使っていたわけですが, この手の計算では小数化の FRAC() 関数を使ったほうがステップ数は少なくて済みます。 なので, 早速そちらを使うようプログラムを修正…したところまでは良かったのですが, 何故か頻繁に おかしな計算結果を表示するようになってしまいました。

 計算がバグっているのは FRAC() 関数です:

クリックすると動画を得られますが, 件の画像は「FRAC(2.07×100)」を計算させたものです。 本来であれば 0 を得られるはずですが, 見てのとおり 1 という有り得ない結果になっています。 ちなみに「FRAC(207)」だと正しく 0 が得られますので, 上述したスプレッドシートと似たような事態に陥っていると推測できます。 そして困ったことに この「余計に 1 が加算される」現象は頻繁に発生するのでした。 (^^;)  あ, 当然ですが前者であれば, 実際には「2.07×100= FRAC」といった手順で計算させていますよ, 念のため。

さらに, やはりといいますか元々の INT() 関数でも頻度は格段に下がるものの演算がバグるケースは発生するようです。 となれば, 今回大丈夫だった計算も回数が増えればバグに遭遇するのかもしれません。 時限爆弾を抱えているようなもので, これでは使い続けるのは辛そうです。

 というわけで, 11 月中旬に買ったのが fx-5800P です:

昨今はグラフ描画だ何だと機能てんこ盛りで, 必然的に電卓自体も大きく重くなっていますから, 2006 年発売という大分前の機種ではありますが, 手頃なプログラム電卓を求めて この機種選択に至っています。 若干プレミアム価格のきらいもありましたが, さして高いわけでもありませんので特に影響はありません。

さて, 実機に御登場願った以上, 今度こそ計算間違いが生じるはずもなく, 試しに行った上述の計算は普通に終わったわけですが, この CASIO BASIC…どうにかならないものでしょうか? IF 文を始めとした構造化方面のコマンドが追加されているものの相変わらずなコードで, 慣れない方だと さっと眺めたくらいでは何が書いてあるのか さっぱり解らないレベルです。 しかも, CASIO BASIC が搭載されるようになってから 20 年以上経つというのに, 未だに英大文字しか表示できない体たらくです。

ちなみに, PC でプログラムを入力してロードすると小文字表示は可能だったりするのですが, そこまでする必要はありませんし, それでは携帯用の意味がなくなってしまいます。 職場の PC へ繋げられるはずもありませんし。 (^^;)  …と, 相変わらずの CASIO BASIC には少々文句を言いたくなりますが, それを除けば十分に良い関数電卓で, だからこそ未だに あちこちで取り扱われ続け, 今回私も手を出しているわけなのでした。

この電卓の一つのウリは代数的入出力で, 例えばマチンの公式で円周率を計算させると普通は左画像のようになりますが, 代数自然表示を有効にすると右画像のように分数や指数・累乗根などが代数的に表示され, 計算結果も数値ではなく「π」と表示されるようになるのでした。 2000 年代の電卓なので, 定数や公式, 行列計算などの機能も盛りだくさんに組み込まれています。 ないのはグラフ機能くらいでしょう。 ちなみにカタログスペックでは 407 関数 128 公式と謳われています。 ユーザー容量も 28500 バイトありますので, プログラムは組み放題です。 といいますか, ポケコンと違って関数電卓では 10KB を超えるてくると, もはや容量は どうでも良いです。 (笑)

 続いては fx-CG50 です:

上述したとおり職場で fx-5800P を使うようになったのですが, 先日 Twitter の TL で「関数電卓で Python が使える」というネタを見掛けて今月 5 日に墜ちてしまい 7 日に届いたのが, この fx-CG50 です。 (笑)  CASIO の現行プログラム電卓で間違いなく最高峰組に入る 1 台で, もはや どれだけの機能があるか分からないレベルです。 ちなみに, ユーザー容量は 60KB くらいあるので, もはや使い切れません。 (^^;)

この電卓のウリは間違いなくハイカラー TFT 液晶を擁したグラフ機能でしょう。 それは代数自然表示にも活かされていて, 左画像を見て判るように先のマチンの公式による円周率の計算が一層広く自然に表示されているのでした。 しかし, ここで重大な問題が…それは計算結果である π の表示です。

何のことはなく "3.141592654" と 10 桁に丸められて表示されていて「計算を間違っている」といった状況に陥っているわけではないのですが, 自然表示モードなので本来であれば "π" と表示されるはずなのです。 実際 π を呼び出すと "π" が表示されます。 つまり先の計算結果が「π を計算させたのに π になっていない」…要は計算誤差が かなり大きいわけなのでした。 上の fx-5800P (右画像) では ちゃんと π 表示になっているにもかかわらずです。

この「fx-5800P より浮動小数点演算がアホ」という事実に落胆してしまい, もはや Python がどうとか, どうでも良くなってしまいました。 思わず「笑ってゴミ箱」しようとしたくらいです。 (笑)  それはともかく, 完全なバグは見当たらないとはいえ, この計算誤差を素とするバグもどきな現象は, 30 年前の機種だろうが最新の機種だろうが同じように発生するようです。 (^^;)

余談ですが, この fx-CG50 は とっても大きくて重いです。 ただでさえ重いのに さらに単四電池が 4 本とか, 「もはや据え置き用なのでは?」と思わせるくらいです。 その大きさは…右上画像を見てお判りのように, ポケコンの中でも大きい部類に入る PC-E500 と変わらないくらいです。 いえ, 長さは一回り短いのですが, 問題点は そこではありませんので…。 (^^;)

あ, そうそう。 fx-CG50 で もう一つ許せない点…それは「マニュアルが付属しない」ことです。 どんなに安いものだろうと関数電卓には大抵マニュアルが付属しているのに, この機能てんこ盛りな…しかも起動して最初に表示されるのが「訳の分からないメニュー」で, ユーザーによっては単に計算させるだけの画面へすら到達できなくなりそうな電卓なのにもかかわらず, マニュアルが付属していないのです。 これは "fx-CG50-N" だからなのかもしれませんが, はっきり言って「考えられない所業」ですね。 (--;;

 ここからは, 現在生き残っている関数電卓の中から, 手元にあるなど「さっと発掘可能だったもの」を中心として, 買った年代が新しいものから順に何台か紹介したいと思います。

 まずは fx-992s です:

1996 年発売のモデルで 97 年に購入した非プログラミング電卓です。 それまでにも数多くの関数電卓を買ってきたわけですが, この頃プログラミング機能を あまり使わなくなってきたのと, ソーラータイプで電池交換の煩わしさから逃れられるのが理由で買っています。 あと, 関数電卓には なぜか 10 桁しか表示できないものが多いのですが, この電卓は 12 桁と普通の計算に使える辺りも選択理由になっています。 たった 2 桁多いだけなのですが, その 2 桁が重要なのです。 (^^;)

あ, ソーラータイプと言いつつも「TWO WAY POWER」なので, 電池交換の煩わしさから完全に逃れられるわけではありません。 が, 電池のみの機種に比べれば考える必要がないくらいには長持ちしますので…。 さすがに 20 年以上保つはずもなく, 先ほど開腹したところ電池がヤバイことになっていましたので, この原稿を書いている現在発注中です。 (笑)  それはともかく, 反対に「光のないところで使えないのは困る」というわけで, 電池でも使える機種を選定しているのでした。

この電卓は科学定数と複素数演算がウリなのですが, 普段使い用だけあって, 自身が使う分には対数や三角関数くらいが関の山でしたので, ウリの機能を使うことは殆どありませんでした。 (^^;)  そういった意味では もっと下位グレードの機種でも良かったのかもしれませんが, まあ「大は小を兼ねる」とも言いますし, 別段高いわけでもありませんでしたから, 高機能組を買って損はなかったと思います。

 お次は FX-603P です:

1990 年に発売された, CASIO の名機 FX-602P の後継機で, 91 年に FA-6 (インターフェイス) とセットで購入しています。 要は下で説明する FX-602P が忘れられなくて, 後年「きゃぁ~, こんなのが出てる~っ!!」と飛びついたわけです。 (笑)  実は職場に出入りしていた文具等総合卸の業者から直接個人発注で買ったのですが, それが功を奏していた可能性はあります。 何しろ数がなく普通の文具店や家電量販店等には出回っていない代物ですから。 あ, 卸を使えたのは, 自身が遡ること数年前に総務関係の部署にいて, 業者の方と顔が繋がっていたからです。 (^^;)  ちなみに, 感熱式プリンターの FP-40 は既に持っていました。 (PB-1000C + MD-100 + FP-40 で 88 年に購入。)

この電卓は基本的に FX-602P と変わりがありません。 そして, それが絶大なウリになっています。 とはいうものの「そのまま」では仕方がありませんので, LCD 表示が 2 行になっていたりユーザー容量が 6144 steps と広大になっていたり, そこからの帰着として P0~P19 と FX-602P の倍のプログラムを組めたり…といった拡張が行われています。 当然動作速度も上がっています。 反対に音楽演奏を行えなくなったのが少々残念ではあります…。 いえ, 実用上は何も問題ないわけですけれど。 (^^;)

fx-4000P など 1985 年の段階で所謂 CASIO BASIC のプログラミング電卓は登場しているのですが, この電卓は その前の FX-602P…どころか さらに前の FX-502P の直系…というわけで, よりキー操作そのものと言えそうな言語形態となっています。 しかし, それが逆に「全てのメモリーに対して Min, MR, M+ 等が可能」など良い方向へ働いてもいて, 後年の電卓よりも むしろ効率的なコードを書いたりすることが可能となっています。 …判読性は悪いですけれどね。 (笑)

あと, 個人的に重要な点として「本体のみの入力で英小文字を表示可能」があります。 ええ, 30年以上前の fx-4000P から最新の fx-CG50 まで, CASIO BASIC 搭載機は その (ほぼ) ことごとくが英大文字表示のみなのです。 「PC 上で入力すれば可能」だとかよく言われたりもしますが, そんなのは「不可能」と同義です。 …といったような理由から, fx-CG50 辺りまでの中では, 未だに この FX-603P…といいますか, FX-501P からのシリーズ一連が最強だと思っています。

 続いては SHARP の EL-9000 です:

1987 年に発売された電卓で, それまで CASIO の関数電卓を いくつか買っていましたが, SHARP 製は持っていなかったことから, CASIO とは毛色の異なる (電卓の) プログラム言語を求めて, その 87 年に購入しています。 見てのとおりカバー裏のシートキーボードが特徴となっていて, 当時の電子手帳と同じノリになっています。 CPU も それらや PC-1250 系のポケコンと同じ ESR-H (SC61860) ですし…。

この電卓のウリは, 当時としては まだまだ極少数派だったグラフ表示機能です。 とはいえ 16 桁 4 行 (96×32 ピクセル) という狭い画面でのグラフ表示は やっぱり辛く, 「とにもかくにも その機能を用意しましたっ!!」といった感は否めません。 もちろん その意味は大きいですし, 16 桁 4 行の表示も当時としては特筆できるレベルで十分広かったわけですけれど…。 ユーザー容量も 5120 steps と広大になっています。

結果論ですが, シートキーボードの使いづらさとプログラム言語が肌に合わなかったのとが大いに影響して, 殆ど使われず終いとなってしまっています。 あまり CASIO BASIC と変わらなかったので落胆してしまったのですよね。 (笑)  いえ, 何しろ「ポケコンの SHARP」ですから, もう少し BASIC 的なものを期待していたのですよ。 実際電子手帳の関数電卓カードは BASIC で組めましたから。 CPU も同じで中身もポケコンと同じ…それで どうして別物のプログラミング言語もどきなコードを書かされるのか…と。 (^^;)

 ここで, ちょっと脱線して各電卓の大きさ比較など:

比較対象として iPhone 8 も並べてありますが, 見てのとおり EL-9000 が (シート部分を除けば) 一番小さく幅が若干広いくらいで iPhone 8 と同じ大きさとなっています。 そこから若干幅・長さ共に大きくなっているのが fx-992s で, FX-603P が そこから縦長に…。 そして, fx-CG50 は別次元の巨大さとなっています。 (笑)  あ, 入れ忘れた fx-5800P は FX-603P と fx-CG50 の間に入ります。 うむ, 意外と FX-603P が大きいですね。 もっと小さいイメージだったのですけれど…。 もっとも, fx-992s に対してインターフェイス部分の分だけ長いだけですから, fx-CG50 以外は殆ど同じなのかもしれませんね。

反対に これまた意外だったのが fx-5800P で, 幅こそ FX-603P と ほぼ同じか僅かに広い程度に収まっているものの, 長さは fx-992s との差と同程度を さらに FX-603P に加えた長さ…と, 相当大型の部類に入ってしまいます。 使っていて そのようなイメージが湧かないということは, すっかり大型電卓になれてしまったのでしょうね。 あ, この秋から iPhone XS を使い始めたのも影響していそうです。 もっとも, その XS 自体は fx-992s と全く同じ大きさだったりしますけれど…。

 続いては, fx-4000P です。 あ, ここからは発掘できなかったり手元に残っていなかったりといった面々なので, 巷の画像を使っています:

[fx-4000P]

1985 年に発売された電卓で, どこかに埋もれて発掘できなかった本体に対して, なぜか保証書を兼ねたマニュアルは本棚に鎮座していて, 大昔に買った中では珍しく その日時が完璧に判明しています。 発売と同じ 85 年の 7 月 27 日です。 「大和」と ありますから, 香林坊へ移転する前の片町店だった頃ですね。 そのあと うつのみや片町店 (と その裏のミューズイン (同店の楽器・楽譜売り場)) でも, 言語学関連書籍と文具 (ファンシー系売り場), そしてマーラーのミニチュアスコアへ +30k ほど散在しているはずです。 (^^;)

FX-602P の貸し出しは高 2 の頃に終了していて, その頃には興味の対象がポケコン (やパソコン) へ移っていたのですが, やはり FX-602P の魅力は如何ともし難く「何か代わりになるものはないかしら?」と買ったのが この電卓です。 …が, 代わりにはなりませんでした。 その唯一最大の要因は…「CASIO BASIC」…そう, 当時すでに CASIO BASIC 搭載機が登場していたのです。

とはいえ最初期のものですから, 後年登場した構造化制御文の類いも存在せず, 要は CASIO BASIC と FX-602P の言語とのハイブリッドとも中間とも言えそうな, ある意味中途半端な言語でした。 そして, その辺りが さらに絶望する事態を招いていたのです。 (^^;)  あ, ユーザー容量は 550 steps と これまた FX-602P に近いものとなっています。 そして, 「何かないものか」と このあと SHARP や CANON の電卓へも走ることとなるのでした。 (笑)

この頃は まだアルミニウム (カバー) 筐体が健在で, ある意味現行の機種よりも高級感が漂っています。 しかし, 領域は狭まっている模様。 (^^;)

 次は FX-602P です。 自身で買ったものではありませんが, 関数電卓とポケコンへ (完全に) ハマるきっかけとなったものですので, 例外として挙げざるを得ません。 (^^;):

[FX-602P]

1981 年に CASIO から発売されたプログラム電卓の名機で, 高校 1 年当時のクラスメイトから半年以上の長期貸し出しを受けていました。 彼からは PC-1500 も長期貸し出しを受けており, それが自身の PC-1211 (6 月) や PC-1251 (9 月) 購入を始めとしてポケコン, 電子手帳, パソコン…といった各種デバイスの道へと堕ちる結果に繋がっています。 言ってしまえば UNLHA32.DLL や LHMelt が世に出ているのも その延長です。 (笑)

上で説明した FX-603P が この FX-602P との互換性を至上命題としていたこともあって, 基本的な仕様は殆ど同じです。 簡単に纏めてしまえば LCD 表示は 1 行でユーザー容量が 512 steps だったりする程度ですね。 もちろん動作速度も時代が遡る分低いですけれども…。 (^^;)  FX-603P の項でも書きましたが, こと計算機に計算させるのは, このシリーズのプログラム言語が一番組みやすいです。

次の fx-3600P 辺りも そうなのですが, この頃のモデルは何気に筐体がアルミニウムカバーで高級だったりします。 もっとも筐体自体がアルミニウムなのではなくて, 「カバー」の名のとおり樹脂筐体を覆っているわけですけれども…。 なので上で説明した FX-603P のほうが却って安物っぽく見えたりするのでした。 あ~, そういえば SHARP 製を含めたポケコン辺りも同じですね。 (^^;)

 最後は fx-3600P です:

[fx-3600P]

 FX-602P と同じ 1981 年に発売された電卓で同じ年の 12 月に買っています。 これが…これこそが, その後の全てへと堕ちるきっかけとなった元凶です。 たった 38 steps ながらプログラムを組めたのと代数式定義による数値積分計算を出来たのが悪いのです。 (笑)  それを言ったら, さらなる元凶は計算尺ですけれど…。 部室の隣にあった数学準備室代わりの空き教室に (その昔に) 授業で使っていたらしい計算尺が大量に転がっていて, それで興味を覚えてしまい, 自身で 8k だとか 15k だとかの計算尺を買うまでに堕ちていましたから。 ええ, 下手な関数電卓 (81 年当時で 5k とか。) より よほど計算尺のほうが高価でした。 (^^;)

38 steps しかないので P1 と P2 の 2 つしかプログラムを組めません。 が, それで十分だった覚えがあります。 それでも もう一方のプログラムをサブルーチンとして呼べるようになっていたりして, FX-602P 辺りと比べても意外と遜色なく組めた覚えがあります。 もちろん, 容量の無さだけは如何ともし難く, それが他の電卓へ堕ちることに繋がったわけですけれども。

 続いては, 「そのまま関数電卓的に使えた」ということで生き残っているポケコンなぞ。 PC-E500 です:

電源が入っていないのは, 本体メモリー及びメモリーカード用の電池が共に切れてしまっているからです。 (笑)  本体は単四と簡単に手に入るのですが, メモリー組が CR2016 と CR1616 とか若干手に入れづらい面々なので…。 CR2032 や CR2025 なら手元にあったのですけれど。 (^^;)

1988 年に発売された SHARP ポケコン最後の末裔組と言えるシリーズで, 自身は 89 年にポケコンの集大成として買っています。 それまでの ESR-H (SC61860) とは大きく構成の異なった ESR-L (SC62015) へ CPU が変更されたのに伴い, 動作速度が大きく向上しています。 240x36 の画面や高機能な BASIC, 各種機能の付加に周辺機器と, 正しく集大成と言えそうな機種でした。 前年の 88 年に PC-1280 を買っていて, その時点で 2.5" ポケットディスクやプリンターなど, PC-E500 でも使える周辺機器が (購入して) 揃っていたことから, 最初から快適に使えた覚えがあります。

本体の 32KB メモリーに 32KB のメモリーカードを追加し 64KB と広大なユーザー空間を得られていたことから, お遊びで上でも登場した 4 * (4 * ATAN(1 / 5) - ATAN(1 / 239)) の公式 (の級数展開したもの。) をマシン語で書いて円周率を計算させたりもしました。 10 万桁で都合 5 時間でしたが, そのうち 4 時間は CE-126P による印字が占めていたという…。(笑)  この ESR-L は DB-Z から PI シリーズの ZAURUS といった電子手帳でも使われていて, それらに挿して使う「ハイパー関数 BASIC カード」では, 殆ど同じ感じで BASIC やマシン語が使え さらに漢字表示も可能と, 「3 倍高速な漢字対応 PC-E500」といった様相を呈していました。

そういえば, このカード自体は本棚で鎮座しているのに, 肝心の それを挿して使う DB-Z2 等が どこかへ行ってしまっていますね。 発掘するか中古で手に入れ直さないと…。 (^^;)

Aug.13,2020 部分追記

 基板が半分死んでいるせいで大抵キーの利かない この PC-E500。 「キーが利かない=初期設定すら行えない」ことから, ここ 1 年ほど使用不可状態に陥っていたのですが, 数日前に試してみたところ運良く使えました。 (笑)

ポケコンではありますが, ハンドヘルド機に近い BASIC を搭載していて倍精度も扱えますので, 下手な関数電卓より便利に使えます。 もっとも計算するだけなら計算機モードを使ったほうが簡単ですけれどね。

 次はハンドヘルドの X-07 です:

CANON が 1983 年に発売したハンドヘルドコンピューターで 87 年に買っています。 当時 HC-20 を とっても買いたかったのですが, 比較的高額だったことから代わりで こちらを購入することに。 ですが, X-710 カラープロッタプリンターも追加していたりしますので, 結果論としては HC-20 を買えたことになりますね。 (笑)  CPU が Z80 とソフトウェア互換である NSC800 だったり, ハンドヘルド用 BASIC で CIRCLE 命令が使えたり, オプションで赤外線カプラーが用意されていたりと, 結構特徴のあるマシンでした。 後年なら PC-E500 辺りでも これらの命令を使えるわけですが, 80 年代前半で使えるハンドヘルドやポケコンは非常に珍しかったのです。

X-710 が仕様欠陥品だった (線を 10 本も引くと電池が無くなる。 本体・電池を換えても効果無し。 しかも給電は常にバッテリーから。) ために本体まで使われなくなったという経緯があって, プロッターは速攻で「笑ってゴミ箱」されましたが, 本体は今でも元気に稼働しています。 しかし, インターフェースを手に入れ損ねましたので, プログラムを保存しようがないのでした。 この辺りも, 使われなかった大きな要因。

NEC の PC-8201 と同じく (ソフトウェア的に) デスクトップパソコンと同じレベルの内容をハンドヘルドに組み込んだ製品…というわけで, 当時の BASIC を懐かしむ意味で手元に残っている感があります。 (^^;)

 おまけで MI-E1 と iPhone 8 を並べてみました:

見てのとおり似たような大きさとなっています。 カレンダーと それに連動したスケジュール, アラーム, チェックリスト, そしてアドレス帳といった一部の機能については, 現行の iPhone や Android スマートフォンを未だに凌駕していたりします。 DB-Z の頃には そうでしたから, 25 年以上経って未だに追いついていないとか, iPhone にしろ Android にしろ「どうなの?」と元電子手帳使いとしては思ってしまうのでした。 そういった方面では, スケジュールとアドレス機能の付いた当時の薄型カードサイズ電卓のほうがマシかもしれません。 (笑)

 …というわけで, この関数電卓ネタはまだ続きます。 (笑)

●Dec.02,2018

Kindle 版『ガラスの仮面』再び...

 これまでも何度か書いているように, 「高額な専門書の類いがサービス終了で読めなくなるのは辛い」というわけで, 私は Kindle 版ではコミックスの類いを主体に買っています。 それでも 4 桁の域に達すると総額で 100 万を超えたりするわけですけれど…。 安売りのタイミングを計って買うようなことをしないので, 完全な定価だけに紙よりも高いのですよね。 (笑)  それでも, 「1 冊がコミック 100 冊分」とかが普通にあり得る専門書に比べれば, それこそ桁違いに安いのですけれど。 ミニチュアスコア辺りでも今では 1500 円程度するのが当たり前なので, 2~3 倍の勘定ですし…。 (^^;)

そんな Kindle 版コミックスですが, 自身の買っているジャンルには大きく 2 つがあって, 一方は主に比較的最近のものを中心としたラノベのコミカライズ, そしてもう一方が大昔の少女漫画となっています。 幼少のみぎりに「漫画=少女漫画」で育ちましたから, その教育の成果が遺憾なく発揮され, 自身がコミックを買いまくっていた 80 年代後半から 90 年代にかけても, 揃うのは少女漫画ばかりでしたから。 (^^;)  そのように増えた 4 桁のコミック類を何時までも本棚に収めておけるはずもなく, 今では ほぼ全てが お嫁に行ってしまったことから, 再び Kindle で買い直しているわけです。

 その中で, そもそも Kindle 版の登場していないものは仕方がないとして, 時々困った状況に陥るのが「今も続いている現役な長編漫画」です。 既に終了済みで全巻揃っているようなものであれば, それこそ大人買いで一気に買ってしまえば良いわけですが, そうでない場合は常に取り扱い終了の危険が付きまとうのでした。 そして実際に その状況へ陥ってしまったのが表題の『ガラスの仮面』です。 自身のケースでは HC コミックスの 33 巻を買った時点で Kindle での取り扱いが中止されてしまい随分落胆した覚えがあります。 いえ, 金額的には笑って済ませられる程度でしかないわけですが, それまで揃えたコンテンツが まるきり無駄になる…という意味で。 何しろ半分無意味となってしまった 33 冊が一覧表示されるわけですから…。 (^^;)

その後, 全く復活する気配を見せていなかったのですが, 先月終わりに入って電子書籍版が登場した旨のニュースがネット上に流れました。 そして中には Kindle 版の情報も…。 以前の経緯から てっきり Kindle 版は出ないと思っていたのですが嬉しい誤算です。 というわけで, 右画像のとおり買い損ねていた 34 巻から現在登場している 49 巻までをサクッと大人買いしました。 今度こそは途中で取り扱い中止にならないことを祈りたいです。 いえ, それ以前に「次が出るかどうか?」のほうが重要ですけれども…。 HC コミックスで 49 巻が出たのって 6 年ほど前だったかしら? (^^;)

 …と買えたところまでは良かったのですが, 画像を見て お判りのように HC コミックスではなかったりします:

左画像が今回登場したもの, 右が以前購入した HC コミックス版です。 旧版と変わらない構成となっているのが救いかしら?  解像度も上がっているので完結したら新版の 1~33 巻を買おうと思っています。 いえ, また 49 冊無駄にするのだけは避けたいなぁ…と。 (笑)  今回版権を買ったらしい…ということで, 今後 HC コミックス版で揃うことのないのが少々悲しいところですね。 何しろ「『ガラかめ』といえば HC コミックス」で育ちましたから。 (^^;)

 さて, せっかくなので ここ最近買ったコミックスの中から何点か…。 まずは既存購入組といいますか, 以前話題にしたことのあるコミックスです:

左画像の『なでしこドレミソラ』ですが, 3 巻のジャケットと「元々バンド・楽器ものが嫌いでなかった上に和楽器だった点」といった理由で購入に至った点は前に書きました。 そして実際に読んでみてもハズレではなく寧ろ お気に入り組となったのですが, 5 巻で終わってしまったのが少々残念ではあります。 もっとも, 「いきなり終了」といった感じの終わり方はしていませんし, 手軽に読むには 5 巻くらいが丁度良いのも事実なので, これからも楽しんで読めそうです。 この辺りは「詳細まで話を覚えていようが可」という自身の性格が有り難いですね。 (笑)

中画像の『ようこそ実力至上主義の教室へ』は, ゆゆ先生の Twitter での宣伝が効いて購入に至り, その煽りでアニメの BD まで買っているわけですが (笑), コミカライズで有りがちな「アニメと同じところで終わる」のパターンではなく, その後も続いてくれているのが嬉しい誤算でした。 ただ, 終わりどころが難しくなってしまったきらいはあると思います。 下手な終わり方をすると全体が低評価に繋がってしまいますし…。

右画像の『なな色マジック』は早い時点で 1 巻だけ購入済みだったのですが, あさぎり夕先生の訃報を先日聞いて続きを買って読み返してみた…というわけで挙げています。 代表作としても挙げられることのある お話ですが, 自身に限っていえば本誌で『あこがれ冒険者』辺りをリアルタイムに読んでいたのが切っ掛けで先生の漫画を集めるに至っています。 当然 KC コミックスも持っていたわけですが, その後姉のところへお嫁に行っています。 (^^;)

 次は新規組です:

左画像の『聖女の魔力は万能です』は「少女漫画のような感じ」という話を Twitter の TL で見掛けて買っています, 表紙も そのような感じでしたし…。 で, 実際に読んでみて受けたイメージは「アンジェリークみたいだなぁ…」というものでした。 攻略できるわけではありませんしアピールしてくるわけでもないのですが, 王宮周りの環境で美形の男性が沢山登場するといった辺りが…。 (笑)  それはともかく, 今後敵役が どのように絡んでくるのか興味深いところですね。

中画像の『球詠』は Kindle アプリの お勧め欄に一覧されたのが切っ掛けで購入しています。 野球モノは これまで色々読んでいますが, 女の子ばかりなのは読んだことがありませんでしたので。 いえ, この漫画の場合は「女野球」ではなくて, 「女性しか存在しない」メルトランディみたいな設定になっていますけれど…。 (笑)  あ, 4 巻まで読んでのイメージなので, その後を含めての内容は判りません。 (^^;)  …と, あとから纏めとして書くと そうなるのですが, 不思議と違和感はありませんでした。 野球漫画自体としては…「物足りない」といった意見も聞きますが, 個人的には そんなものだと思います。

右画像の『北陸とらいあんぐる』は, これはもう「自身が北陸勢」ということで買っています。 (笑)  で, この漫画のキモの一つは間違いなく「北陸あるある」な内容なのですが, これは富山・石川・福井といった単県ではなく新潟も含めた 4 県の事情に詳しい方ほど楽しめるのではないかと…。 実際, 私の職場は北陸 4 県を中心として それこそ北海道から九州まで全国の出身者が集まっていますので, 方言含めて この漫画は本当に楽しめます。 (^^;)  「どこまでネタの引き出しを用意できるか?」が勝負になりそうですね。

 …といった感じで順調に Kindle コミックは増殖し, ついに 2000 の大台へ近づいてしまいました。 来年前半期には間違いなく大台を超えていることでしょう。 (爆)