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今日の出来事 (Apr, 2010)

●Apr.26,2010

『LHA の脆弱性』その後 (4)...

 2006 年 10 月に『LZH 書庫のヘッダー処理における脆弱性について』 (MHVI#20061019) といった専用ページを設けてから 3 年半経ちましたが, 先日ようやく CVE-2010-0098 が公開されました。 該当するのは ZIP 書庫のみですが, ほかの形式であっても事情が同じであることは既知の事実ですから, 個人的には「何を今更…」といいますか, 「(ZIP 書庫すら) まだ対応していないソフトがあったのか」といった印象しか受けません。

 それはともかく, 不幸にも件の脆弱性に該当してしまった製品辺りは, ネタに上っていなかった ARJ 書庫 (MHVI#20061019 でネタにしたもの。) についても対応していたりするのですが, その他の製品は「おらんどこ (ベンダー) には関係ねぇだ」とばかりに, ARJ 書庫については そのままですし, LZH 書庫については双方放置だったりします。 ARJ 書庫にチェックを入れるのなら, LZH 書庫にもチェックを入れてほしいところですが, そこまで頭が回らなかったようですね。

 自宅や職場 (要は Symantec, トレンドマイクロ, McAfee といった面々。) での状況が全く変わっていないことは自明なのですが, 3 年半も経っていることですし, 現行の製品で再び検証してみました。 ウイルスセキュリティー ZERO 辺りは, 体験版が無くて製品版を手に入れる必要がありましたけれど…。(爆)  結果の一覧については『LZH 書庫のヘッダー処理における脆弱性について (2010 年版)』 (MHVI#20100425) を参照して頂くとして, こちらでは前回との状況の変化などを…。

 前段として, さすがに件の問題に起因するバッファーオーバーフローの脆弱性については, 概ね駆逐されたようです。 探せばゴロゴロ出てくるのでしょうが, 少なくとも比較的メジャーなソフトにおいては…。 まぁ, こちらは余談です。

 まず, あちらでも書いていますが, ZIP 書庫については CVE-2010-0098 が公開されたことから, 少なくとも手元で調べた限りにおいては すり抜けの発生する製品は無くなりました。 JVNVU#545953 を参照すると解りますが, ESET NOD32 Antivirus 4 や Virus Security ZERO 辺りが ようやく対応したクチです。 メジャーな形式だけに すり抜けは痛いですから, これで少しは安心…できるのかしら?  「出来ないもの」が目の前にあるのと無いのとでは, 気分的に違いそうではありますけれど…。

 次に ARJ 書庫についてですが, 一番大きいのは Virus Security ZERO (SOURCENEXT 製品。) が ARJ 書庫に対応した点ですね。 マイナー形式とは言え, 読めるのと読めないのとでは雲泥の差ですから。 それはともかく, エンジンが変わると読み込みバッファーのサイズも変わるのか, 7-Zip 型の処理を行っている (といいますかバッファーサイズをもつ。) ソフトが McAfee 製品だけになってしまいました。 オリジナル型との差は小さいとは言え, 隠蔽等を意図しなくとも, 長文のコメントが入っていれば容易に達するサイズですから, これが扱えないのは地味に影響しそうです。 あと, Norton 組がダメダメなのは相変わらずですね。

ARJ 書庫については, コメント項目の存在を忘れている製品の多いような気がします。 そりゃ, ファイル名項目だけで 2KB 超のヘッダーが構成されていれば「怪しい」ということになりますが, ファイル名が 1 文字だったとしても, 長文のコメントが入っていれば同じなのですから…。 ファイル名項目自体も長いからと言って当該メンバーをスキップするのは少々詰めが甘いです。 オリジナルを始めとして, ARJ 書庫では そのような場合にファイル名を指定して展開できるものが多いですから。(しかもデフォでオン。)

あと, ヘッダー CRC のチェックを行うソフトが意外と多いですが, これも行わないほうが良いのではないかと…。 ARJ 書庫対応ソフトは その殆どが CRC チェックを行いますから そうなっているのだと思いますが, チェックを行わずに扱うソフトが存在する以上, 対策ソフトには CRC が合っていなくとも当該メンバーのチェックを行ってほしいところです。

ちなみに, この ARJ 書庫の すり抜け問題は, CVE-2010-0098 で報告された ZIP 書庫 (部分) の脆弱性と同じものです。 書庫形式と, 当該項目が SZ 形式か (広義での) PASCAL 形式か…といった点が異なるだけです。

 最後に LZH 書庫ですが…。 さすがマイナー形式だけあって悲惨な対応状況です。 とは言え, 日本国内市場向けが これではいかんでしょう。 (笑)  それはともかく, 一番大きいのは AVG が LZH 書庫に対応した点ですね。 それと, 何気に 7-Zip 型 (すり抜けの発生しないもの。) が増えています。 反対に McAfee 製品は, 少なくともアンチウイルスプラス 10 についてはオリジナル型に改悪されています。 あとは そのまま…と言った感じでしょうか?

あと, LZH 書庫でもヘッダー CRC のチェックを行うソフトが存在します。 が, これは頂けません。 何しろ ARJ 書庫と違って, LZH 書庫では, 7-Zip や WinRAR を始めとした海外起源のメジャー組を始めとして, 意外と多くのソフトがチェックを行わないのですから。 仕様としては 20 年前 (要は最初。) から存在しているわけですが, まぁ, 海外組にとって LZH 書庫とは そんなもの…ということなのでしょう。 国産組でも存在している辺りは「なんだかなぁ」という気がしないでもないですけれど。

国内に限って言えば, 7-Zip 型の処理を行っていなかったり CRC のチェックを行ってしまっていたりした場合は, 「すり抜け」という観点において LZH 書庫に対して無力と言わざるを得ないでしょうね。 普通のソフトで普通に扱える書庫に対して検査が行われないわけですから。

ちなみに, LZH 書庫についても, CVE-2010-0098 で報告された脆弱性と同じです。 全く異なるパターンに見えますが, その実, ヘッダー内の特定項目か拡張ヘッダーか, といった違いでしかありません。

 さて, 総論としては「何も変わっていないなぁ」となってしまうわけですが, 今回は IPA ではなく JVN に報告を行っていたりします。 自身が脆弱性情報として公開しているのと同じネタ (要は「すり抜け」。) に対して不受理…というわけには いかないでしょうから。 といいますか, IPA が相手だと, 今でも「性能・機能の問題だ」と言われそうですので。(^^;)

Jun.4,2010 追記

 ようやくといいますか, 2 日に返事がありました。 結果は「不受理」。 「ZIP, CAB, 7z 書庫など, 脆弱性情報として公開されている同様のケース (対策ソフト等で検疫が行われない不具合。) と何が異なるのか?」といった質問に対しては未回答でした。 もはや「LZH 書庫なんて知らねーよ」としか解釈できませんので, UNLHA32.DLL, UNARJ32.DLL, LHMelt の開発については中止することとしました。

●Apr.23,2010

SH006 購入...

 3 年以上使ってきた W52T ですが, スライド部分が少々 (僅か?) ぐらつくなど, 寿命が近づいていると思わせる症状が見られるようになりました。 となると, 「買おうと思わせる機種がない」などと言っているわけにもいかず買い換えるしかないのですが, やはり機種選定が問題となります…買いたいと思うものが無いだけに。(^^;)

それとは別に, 併用している WILLCOM 03 の問題もあります。 WILLCOM D4 が中途半端な仕様だった関係上, 小型の Web 閲覧機として追加投入したわけですが, 解ってはいたものの, どこまでも どこまでも AIR-EDGE 回線…といいますか, 4x の W-SIM が足を引っ張ります。 この際, 整理することにしました。

 WILLCOM 03 の役割も受け持つとなると WiFi-WIN を使いたいところですので, 東芝の biblio か SHARP の SH006 しか選択肢がありません。 が, biblio は すでに製造中止で店頭在庫も ほぼゼロです。 結果, SH006 の購入と相成りました。 …というのが一昨日までの話です。 あ, ちなみに価格ですが ¥57k でした。 18 ヶ月以上使う予定ですから年貢に上乗せしない支払い方法を選択したわけですが, 感覚的には めちゃくちゃ高いですね。 ポイントを全弾注ぎ込んでも ¥53.5k でしたので, 状況は殆ど変わらず。

余談ですが, 「閉店間際=帰宅途中に丁度良い時間帯」というのも一因なのだと思いますが, 毎日毎日良く お客がきています。 買った当日も 7 人待ちくらいでしたし…。

 さて, まず思ったのが「意外と重いなぁ」という点です。 前作 (W52T) の 164g152g に対して今回は 132g と, それなりに軽くなっているはずなのですが, 数値的な差ほど軽く感じません。 恐らく, カメラ部分が 20mm を超えた厚さの上, そちらにウエイトが偏っている辺りが影響しているのでしょう。 あと, 公衆電話や通知不能電話などに対して拒否設定の有無を指定できるのは良いとして, それらに専用の着信音を設定できない…といった点が何気に不便です。 これまで使えただけに…。

 それはそうと, 今回も苦労したのが着メロ等の再ダウンロードです。 micro-SD カード等へ移せないものが意外と多いのは いつものことですが, どこで落としたのかを忘れていたり, 既に当該データーが入手不可能になっていたりするのが困りものです。 今回も いくつか変更を余儀なくされました。 そういえば, 自作着メロもアウト組ですね。 機種毎に音色が異なる仕様を何とかしてほしいものです。

●Apr.12,2010

夏タイヤ交換と次期選定...

 3 月中旬に交換するはずだった夏タイヤですが, 下旬に雪模様となったため, 半月ほど遅れて ようやく昨日になって交換してきました。 昨年買ったタイヤですから来シーズンまでは このタイヤを使うことになりますが, その次を どうするかが悩ましいところです。 というのも YOKOHAMA DNA dB decibel ES501 が終焉を迎えてしまったからです。 まぁ, 後継の ADVAN dB decibel を選択することになるのだろうとは思いますけれど…。

 それよりも冬タイヤ選定のほうが重要かしら?  今回の感覚からすると, 1 年目はともかく, とてもではありませんが YOKOHAMA ice GUARD TRIPLE iG30 で 3 シーズン目は迎えられそうにありません。 前作 iG20 のほうが遙かにマシだった…と思うのは気のせい?