ソニー製バッテリー...
発火事故で各社が回収しまくる結果となり, 未だ騒動の収まっていないソニー製バッテリーですが, 公表されている限りにおいては, 手元の PC は該当していないことになっています。 が, それは「公表されているデーターが正しければ」の話であって, 実は ほかにも該当してしまう製品が転がっています。 しかも, メーカーのサポート担当が, その間違ったデーターに基づいて対処しているため, さらに事態が悪化してしまっています。 データーに基づいて動いていること自体は, 仕方のないところですけれど…。
私の手持ちでは, Satellite TXW/69AW と dynabook SS LX/290DK が関係する PC で, この内前者は, 問題となっている PABAS076 が使われているものの, 製造時期が全く異なっているため該当しません。 昨年の発火事故とは別件の新たな事故によるものですから, ロットが異なっても安心は出来ない事態となっているわけですが…。 (^^;;
それよりも問題なのは前者です。 この SS LX/290 と兄弟 PC である SS LX/190 については, 公式情報によれば, それぞれ「95, X5, Y5, Z5, 16, 26, 36」 「45, 55, 65, 75, 85」が, つまり LX/190 は 2005 年 4 月~8 月に製造されたもの, LX/290 は 2005 年 9 月~2006 年 3 月に製造されたもの…, が, それぞれ該当することになっています。
ここで問題なのは, 「それでは 2005 年 8 月に製造された LX/290 は該当品ではないのか?」という点です。 LX/190 と LX/290 では CPU が Pentium M 730 と 740 という違いしかなく, 他の全ての部品やオプションが共通です。 (型番だけは違っていたりしますが…。) どう考えても該当しそうですが, 判定プログラムは門前払いを食らわします (製造番号が 85 で始まっているというだけの理由で起動しない。) し, サポート係も「判定プログラムが動作しないということは, 該当外だということですね」と, 優しく門前払いを食らわせてくれました。(^^;)
では, バッテリー自体はというと, 営業型番が PABAS054, 型番が G71C0004G610, 製造番号が 5********S* と, 見事に該当しています。 「5 で始まる」だけで該当するわけですから, 2005 年に製造されたものは全てが該当していることになりますね。 って, 実際には 2004 年 9 月 7 日~2006 年 4 月 19 日の間に製造されたものが該当しているわけですから, 2005 年が全滅なのは自明ですけれど。
「実際に該当する製品」の把握すら正しく行えていない状況で「まだ交換がなされていないバッテリーパックにおいて事故が発生したことを重く受け止め」とか言ったところでダメでしょう。 該当品に対して該当品ではないと対応しているのですから。 当該 PC を持っていないので確かめることは出来ませんが, 同じような感じで弾かれているだろうロットの存在が, 一覧からは推測できます。
さて, 1 年ほど前, 東芝に「あんたは関係なし」と言われた我が LX/290 ですが, バッテリー自体は 100% 該当品なので, 週明けにでも, 今度は判定プログラムではなく FAX で直接連絡してみましょう。 今回も受理されなかった場合は, 東芝に一筆書いてもらうことにします。 書いてもらえなかった場合は, 何かあったときのために, 証拠として, ここにでも製造番号を書いておくことにしましょう。(笑)
最後に,当該期間に製造された別のバッテリーでも発火事故が発生した事態を重く見て, 東芝には「当該期間に製造された全ての中国製造ソニー製バッテリーの交換」「中国製造ソニー製バッテリーの採用中止」を勧めたいですね。 「三度目」が発生しようものなら, 目も当てられませんから。
なお, 私の LX については, 「これだけの期間使われて大丈夫だったのだから…」という論理は成り立ちません。 買った時期こそ 2005 年 12 月ですが, 多少なりとも使われ出したのは, ようやく今年の 4 月に入ってからですから。(笑)
先週, PowerShot S1 IS が入院した際に, ふと思ったことがあります。 それは「CANON 製品との相性が悪い」という点です。 そう。 昔から, 私は CANON 製品との相性が悪いのです。 なぜかハズレを引くことが多いのです。(笑)
軽微なものから…ということで, まずは PowerShot G1。 先日も書いたとおり, このデジカメは, しばしばハングします。 初期ロットに近いものですから, おそらく ROM が腐っているのでしょう。 某 MZ-1 の初回ロットと同じです。(笑) 次に同じく PowerShot S1 IS。 同時期のデジカメと同じで CCD に爆弾を抱えていて, それが先週発動して現在入院中。 これらは, 使い物になっているわけですから, まだまだマシな部類です。
上記の 2 つとはレベル違いなのがハンドヘルドの X-07…本体ではなくて, オプションのプロッタープリンターです。 このプリンターは NiCd バッテリーで動作するのですが, 多くが「数行線を引いただけでバッテリー切れを起こす」という結構とんでもない代物でした。 しかも, バッテリー経由で供給を行う仕組みでしたから, AC 電源で逃げることも出来ません。 その上「多くが」ですから, 初期不良等で交換しても事態が変わりません。 おかげで, X-07 本体までもが使い物にならなくなってしまったのでした。 プロッターは即「笑ってごみ箱」となりましたが, 結構面白いハンドヘルドだったことから, 本体のほうは残してあって, 20 年以上経った今でも元気に動いています。
そして最強 (最凶) だったのが INNOVA NOTE 3400DXII。 このノートは「安かろう悪かろう」的 PC (それでも実売 ¥190k 程度でしたが…。) だったわけですが, そのコンセプト以上に粗悪品の部品が各所で使われていた恐るべき PC です。 おそらくメーカーの想像以上だったのではないかと。 特に酷かったのがファンと LCD の付け根部分の配線周りです。 ファンはベアリングがいかれていたり軸がずれていたりして出荷直後から大音響を放ちますし, LCD 周りの配線が腐っていることから, こちらも最初から LCD が滲んでいる始末です。 殆どのロットが同じ状況だったため, 交換しても 1 日と経たず同じ状況に見舞われてしまい, 多くの方が犠牲となった PC です。(^^;) 私もご同様で, 3 日ほど使われただけで あとはお蔵入り。 そのまま処分されています。 全稼働時間を合わせても 18 時間ありません。(爆)
それに対して, 少数派になってしまいますが, スキャナーや初代 IXY Digital, PowerShot A50…といった辺りは, 一度も不具合が発生していません。 今でも元気に稼働しています。
そういえば, 名前を出すだけでは可哀想ですから, 脱線して MZ-1 について少々。 この MZ-1 は SONY が 92 年に発売した最初のポータブル MD プレーヤーです。 民生用で初めて録音可能となったプレーヤーで, 通常とは逆行してポータブルタイプが先に登場しています。 結構力が入った製品で, 機能や音にも拘っていて, 数年経ったあとでさえ, 下手なプレーヤーよりは綺麗な音で録音・再生が可能でした。
が, この MZ-1 の初回ロットには ROM に大バグが仕込まれていて, オートローディングで吸い込まれた MD が二度と出てこなくなる (排出の動作さえしなくなる。) という現象が発生し, 発売早々にメーカーによる回収が行われたのでした。
私は, この製品の発表と同時に予約したクチでしたから, 当然ながら一年後の発売日に手に入れていたわけですが, その日のうちに遭遇してしまい, 折しも品薄状態で予約組しか手に入らない状況と相まって, せっかく発売と同時に買ったのに 3 ヶ月間お預けを食らったのでした。(笑) おそらく, 不具合サンプルの最初期組…ということもあって, 余計に時間が掛かったのでしょう。
Jul.22,2007 追記
MZ-1 の発表時期ですが, もちろん MZ-1 としての正式な発表は 92 年 5 月です。 が, 91 年 11 月に「このような製品を世に出す」という形での発表が行われていたのでした。 当時の雑誌 (CD Journal のような…。) にも記事として載ったような気がします。
そういえば, MZ-1 の頃は ATRAC Ver 1 だったことを始めとして, 数々の足枷が存在していて, 随分酷評されたものです。 が, 「CD 等に比べて相当音質が悪い」とか言われたところで, CD を買う質の私にとっては, 「多少ながらも音質に拘りたい場合は CD を聴けばいいし, そもそも差異が大きく影響するような機器で聴けるわけでもない」ということで, 気になりませんでした。 それに, 音質が悪いことは最初から判っていたことですし, ランダムアクセスが可能で編集の行いやすかった点が重要でしたから。 当時, DAT 等も登場していましたが, デジタルと言ってもテープ媒体…ということで, やはりレスポンスは遅めでしたし, テープの伸び等が問題視されてもいましたし。 気分的には, パソコンでのテープ媒体と FD の差みたいなものですね。 って, 古っ。(笑)
MD のメディア自体も, 当時のものは特に保存性が予想以上に良くなかったわけですが, それでも, 最初期に録音した 14 年超えのメディアで今も視聴が可能ですから, 個人的には十分ですね。
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